郵便及電信局官制
法令番号: 勅令第九十六號
公布年月日: 明治22年7月16日
法令の形式: 勅令
朕地方遞信官官制ヲ廢シ更ニ郵便及電信局官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十二年七月十五日
內閣總理大臣 伯爵 黑田淸隆
遞信大臣 伯爵 後藤象二郞
勅令第九十六號
郵便及電信局官制
第一條 郵便電信ノ業務ヲ執行スル爲地方ニ郵便電信局郵便局及電信局ヲ置キ遞信大臣ノ管轄ニ屬セシム
第二條 郵便電信局ニ職員ヲ置クコト左ノ如シ
郵便電信局長
郵便電信書記
東京及大阪郵便電信局ニ限リ事務官二人ヲ置ク
第三條 郵便局ニ職員ヲ置クコト左ノ如シ
郵便局長
郵便書記
第四條 電信局ニ職員ヲ置クコト左ノ如シ
電信局長
電信書記
第五條 郵便電信局郵便局及電信局ノ等級ヲ分テ各一等二等三等トス
第六條 一等郵便電信局郵便局電信局ノ局長ハ奏任又ハ判任トス其ノ奏任ヲ以テ局長ニ任スル局ノ位置及其ノ局長ノ官等ヲ定ムル左ノ如シ
東京 大阪
以上局長奏任四等以上トス
京都 橫濱 神戶 長崎 函館
新潟 名古屋 熊本 仙臺 廣島
以上局長奏任三等以下トス
二等三等郵便電信局郵便局電信局ノ局長ハ判任トス但三等ノ各局長ハ遞信大臣別ニ定ムル採用規則ニ依リ任用スルモノトス
郵便電信局長郵便局長電信局長ハ遞信大臣ノ指揮監督ヲ受ケ局中全部ノ事ヲ管理ス
第七條 事務官ハ奏任トス其ノ官等ハ現任局長ノ次等以下トス局長ノ指揮ヲ受ケ郵便電信業務ヲ掌理シ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第八條 郵便電信書記ハ判任トス局長ノ指揮ヲ受ケ郵便電信業務ニ從事シ事務官ヲ置カサル局ニ於テハ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第九條 郵便書記ハ判任トス局長ノ指揮ヲ受ケ郵便業務ニ從事シ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第十條 電信書記ハ判任トス局長ノ指揮ヲ受ケ電信業務ニ從事シ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第十一條 書記ノ事務ハ書記ノ外便宜雇員ヲシテ之ヲ行ハシムルコトヲ得
第十二條 一等郵便電信局一等郵便局一等電信局ハ遞信大臣ノ指定スル區域內ノ郵便電信局郵便局及電信局ノ業務ヲ監督ス
朕地方逓信官官制ヲ廃シ更ニ郵便及電信局官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十二年七月十五日
内閣総理大臣 伯爵 黒田清隆
逓信大臣 伯爵 後藤象二郎
勅令第九十六号
郵便及電信局官制
第一条 郵便電信ノ業務ヲ執行スル為地方ニ郵便電信局郵便局及電信局ヲ置キ逓信大臣ノ管轄ニ属セシム
第二条 郵便電信局ニ職員ヲ置クコト左ノ如シ
郵便電信局長
郵便電信書記
東京及大阪郵便電信局ニ限リ事務官二人ヲ置ク
第三条 郵便局ニ職員ヲ置クコト左ノ如シ
郵便局長
郵便書記
第四条 電信局ニ職員ヲ置クコト左ノ如シ
電信局長
電信書記
第五条 郵便電信局郵便局及電信局ノ等級ヲ分テ各一等二等三等トス
第六条 一等郵便電信局郵便局電信局ノ局長ハ奏任又ハ判任トス其ノ奏任ヲ以テ局長ニ任スル局ノ位置及其ノ局長ノ官等ヲ定ムル左ノ如シ
東京 大阪
以上局長奏任四等以上トス
京都 横浜 神戸 長崎 函館
新潟 名古屋 熊本 仙台 広島
以上局長奏任三等以下トス
二等三等郵便電信局郵便局電信局ノ局長ハ判任トス但三等ノ各局長ハ逓信大臣別ニ定ムル採用規則ニ依リ任用スルモノトス
郵便電信局長郵便局長電信局長ハ逓信大臣ノ指揮監督ヲ受ケ局中全部ノ事ヲ管理ス
第七条 事務官ハ奏任トス其ノ官等ハ現任局長ノ次等以下トス局長ノ指揮ヲ受ケ郵便電信業務ヲ掌理シ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第八条 郵便電信書記ハ判任トス局長ノ指揮ヲ受ケ郵便電信業務ニ従事シ事務官ヲ置カサル局ニ於テハ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第九条 郵便書記ハ判任トス局長ノ指揮ヲ受ケ郵便業務ニ従事シ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第十条 電信書記ハ判任トス局長ノ指揮ヲ受ケ電信業務ニ従事シ局長事故アルトキ其ノ事務ヲ代理ス
第十一条 書記ノ事務ハ書記ノ外便宜雇員ヲシテ之ヲ行ハシムルコトヲ得
第十二条 一等郵便電信局一等郵便局一等電信局ハ逓信大臣ノ指定スル区域内ノ郵便電信局郵便局及電信局ノ業務ヲ監督ス