海軍省官制
法令番号: 勅令第二十九號
公布年月日: 明治22年3月9日
法令の形式: 勅令
朕海軍省官制ノ改正ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十二年三月七日
內閣總理大臣 伯爵 黑田淸隆
勅令第二十九號
海軍省官制
第一條 海軍大臣ハ海軍軍政ヲ管理シ軍人軍屬ヲ統督シ所轄諸部ヲ監督ス
第二條 海軍省職員ハ武官ヲ以テ之ニ補ス其文官ヲ任用スルトキハ各省通則ニ依ル
第三條 海軍省ニ總務局ヲ置カス次官ハ大臣官房ニ於テ省務ヲ整理ス
第四條 海軍大臣官房ニ祕書官二人ヲ置キ其一人ハ本職アル者ヲ以テ兼務セシム
第五條 海軍大臣官房ニ通則ニ揭クル職員ノ外主事一人副主事一人ヲ置ク
第六條 主事ハ次官ノ命ヲ受ケ官房ノ事務ヲ掌ル副主事ハ主事ヲ助ク
第七條 海軍大臣官房ニ於テハ通則ニ揭クルモノヽ外總務局文書課往復課ノ所掌ニ屬スル事項ヲ掌ラシム
第八條 海軍大臣官房ニ記錄課ヲ屬置シ通則ニ揭クル總務局記錄報吿兩課ノ所掌ニ屬スル事務ヲ掌ラシム
第九條 海軍省ニ書記官參事官ヲ置カス
第十條 海軍省各局ニ次長ヲ置カス各課ニ課次長ヲ置キ課長ヲ助ケ課務ヲ分掌セシム
第十一條 海軍省中左ノ諸局ヲ置ク
第一局
第二局
會計局
第十二條 第一局ニ於テハ武官敎官主理ノ任敍考撰徵兵募兵敎育訓練軍紀風紀ニ關スル事項俸給手當旅費被服糧食病院監獄ニ關スル事項ヲ掌リ第一課第二課第三課軍法課ヲ置キ其事務ヲ分掌セシム
第一局軍法課ノ長次長ハ第二條ニ依ラス東京軍法會議ノ主理ヲシテ兼務セシム
第十三條 第二局ニ於テハ艦船兵器ノ造修兵器彈藥艦船需用品ノ准備供給土地家屋ニ關スル事項ヲ掌リ第一課第二課第三課第四課ヲ置キ其事務ヲ分掌セシム
第十四條 會計局ハ通則ニ揭クルモノヽ外鎭守府艦隊其他海軍諸部ノ會計經理本省ニ於テスル出納及海軍財產ノ調査ニ關スル事項ヲ掌リ第一課第二課第三課ヲ置キ其事務ヲ分掌セシム
第十五條 海軍省會計局ニ檢査課ヲ置カス海軍會計檢査ノ法ハ別ニ定ムル所ニ依ル又通則ニ揭クル出納課ノ所掌ニ屬スル事務ハ會計局第三課ニ於テ掌理セシメ用度課ノ所掌ニ屬スル事務ノ中地所建物ニ關スル事務ハ第二局第四課ニ於テ其他ハ會計局第二課ニ於テ掌理セシム
朕海軍省官制ノ改正ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十二年三月七日
内閣総理大臣 伯爵 黒田清隆
勅令第二十九号
海軍省官制
第一条 海軍大臣ハ海軍軍政ヲ管理シ軍人軍属ヲ統督シ所轄諸部ヲ監督ス
第二条 海軍省職員ハ武官ヲ以テ之ニ補ス其文官ヲ任用スルトキハ各省通則ニ依ル
第三条 海軍省ニ総務局ヲ置カス次官ハ大臣官房ニ於テ省務ヲ整理ス
第四条 海軍大臣官房ニ秘書官二人ヲ置キ其一人ハ本職アル者ヲ以テ兼務セシム
第五条 海軍大臣官房ニ通則ニ掲クル職員ノ外主事一人副主事一人ヲ置ク
第六条 主事ハ次官ノ命ヲ受ケ官房ノ事務ヲ掌ル副主事ハ主事ヲ助ク
第七条 海軍大臣官房ニ於テハ通則ニ掲クルモノヽ外総務局文書課往復課ノ所掌ニ属スル事項ヲ掌ラシム
第八条 海軍大臣官房ニ記録課ヲ属置シ通則ニ掲クル総務局記録報告両課ノ所掌ニ属スル事務ヲ掌ラシム
第九条 海軍省ニ書記官参事官ヲ置カス
第十条 海軍省各局ニ次長ヲ置カス各課ニ課次長ヲ置キ課長ヲ助ケ課務ヲ分掌セシム
第十一条 海軍省中左ノ諸局ヲ置ク
第一局
第二局
会計局
第十二条 第一局ニ於テハ武官教官主理ノ任叙考撰徴兵募兵教育訓練軍紀風紀ニ関スル事項俸給手当旅費被服糧食病院監獄ニ関スル事項ヲ掌リ第一課第二課第三課軍法課ヲ置キ其事務ヲ分掌セシム
第一局軍法課ノ長次長ハ第二条ニ依ラス東京軍法会議ノ主理ヲシテ兼務セシム
第十三条 第二局ニ於テハ艦船兵器ノ造修兵器弾薬艦船需用品ノ准備供給土地家屋ニ関スル事項ヲ掌リ第一課第二課第三課第四課ヲ置キ其事務ヲ分掌セシム
第十四条 会計局ハ通則ニ掲クルモノヽ外鎮守府艦隊其他海軍諸部ノ会計経理本省ニ於テスル出納及海軍財産ノ調査ニ関スル事項ヲ掌リ第一課第二課第三課ヲ置キ其事務ヲ分掌セシム
第十五条 海軍省会計局ニ検査課ヲ置カス海軍会計検査ノ法ハ別ニ定ムル所ニ依ル又通則ニ掲クル出納課ノ所掌ニ属スル事務ハ会計局第三課ニ於テ掌理セシメ用度課ノ所掌ニ属スル事務ノ中地所建物ニ関スル事務ハ第二局第四課ニ於テ其他ハ会計局第二課ニ於テ掌理セシム