第一條 航路標識ハ航路ノ安寧ヲ保護スル爲メ政府ニ於テ之ヲ設置スルモノトス
第二條 土地ノ形狀又ハ情況ニ由リテハ地方稅又ハ區町村費ヲ以テ航路標識ヲ設置スルコトヲ得此場合ニ於テハ地方長官ニ於テ遞信大臣ノ許可ヲ受クヘシ
從來私設ノ航路標識ハ免許年限間之ヲ繼續スルコトヲ得
遞信大臣ニ於テ前二項ノ航路標識不完全ニシテ危害アリト認メタルトキハ之ヲ變更又ハ撤去セシムルコトヲ得
政府ニ於テ直接管理ヲ必要トスルトキハ相當ノ價格ヲ以テ第一項第二項ノ航路標識ヲ買上ルコトヲ得
第三條 航路標識ヲ損壞シ又ハ移轉シ又ハ其性質ヲ變更シ又ハ之ヲ蔽遮スヘキ所爲ヲナシ又ハ遞信大臣ノ指定シタル區域內ニ於テ航路標識ノ燈光若クハ警號ト誤認シ易キ所爲ヲナシタル者ハ十一日以上三年以下ノ重禁錮ニ處シ又ハ二圓以上二百圓以下ノ罰金ニ處ス
第四條 航路標識ニ船筏其他ノ物ヲ繫キ又ハ衝突セシメ又ハ攀躋シ又ハ之ヲ汚穢シタル者ハ五錢以上一圓九十五錢以下ノ科料ニ處ス