部落差別の解消の推進に関する法律
法令番号: 法律第109号
公布年月日: 平成28年12月16日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

現在もなお部落差別が存在し、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況も変化している。日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識のもと、これを解消することが重要な課題である。全ての国民が等しく基本的人権を享有する個人として尊重されるという理念に基づき、部落差別を解消する必要性に対する国民一人一人の理解を深め、部落差別のない社会を実現することを目指して、本法律案を提案するものである。

参照した発言:
第190回国会 衆議院 法務委員会 第19号

審議経過

第190回国会

衆議院
(平成28年5月20日)
(平成28年5月25日)

第192回国会

衆議院
(平成28年10月28日)
(平成28年11月16日)
(平成28年11月17日)
参議院
(平成28年12月1日)
(平成28年12月6日)
(平成28年12月8日)
(平成28年12月9日)
部落差別の解消の推進に関する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十八年十二月十六日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第百九号
部落差別の解消の推進に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、現在もなお部落差別が存在するとともに、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることを踏まえ、全ての国民に基本的人権の享有を保障する日本国憲法の理念にのっとり、部落差別は許されないものであるとの認識の下にこれを解消することが重要な課題であることに鑑み、部落差別の解消に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、相談体制の充実等について定めることにより、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現することを目的とする。
(基本理念)
第二条 部落差別の解消に関する施策は、全ての国民が等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、部落差別を解消する必要性に対する国民一人一人の理解を深めるよう努めることにより、部落差別のない社会を実現することを旨として、行われなければならない。
(国及び地方公共団体の責務)
第三条 国は、前条の基本理念にのっとり、部落差別の解消に関する施策を講ずるとともに、地方公共団体が講ずる部落差別の解消に関する施策を推進するために必要な情報の提供、指導及び助言を行う責務を有する。
2 地方公共団体は、前条の基本理念にのっとり、部落差別の解消に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その地域の実情に応じた施策を講ずるよう努めるものとする。
(相談体制の充実)
第四条 国は、部落差別に関する相談に的確に応ずるための体制の充実を図るものとする。
2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の実情に応じ、部落差別に関する相談に的確に応ずるための体制の充実を図るよう努めるものとする。
(教育及び啓発)
第五条 国は、部落差別を解消するため、必要な教育及び啓発を行うものとする。
2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の実情に応じ、部落差別を解消するため、必要な教育及び啓発を行うよう努めるものとする。
(部落差別の実態に係る調査)
第六条 国は、部落差別の解消に関する施策の実施に資するため、地方公共団体の協力を得て、部落差別の実態に係る調査を行うものとする。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。
総務大臣 山本早苗
法務大臣 金田勝年
文部科学大臣 松野博一
内閣総理大臣 安倍晋三