独立行政法人通則法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第六十六号
公布年月日: 平成26年6月13日
法令の形式: 法律
独立行政法人通則法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十六年六月十三日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第六十六号
独立行政法人通則法の一部を改正する法律
独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)の一部を次のように改正する。
目次中「独立行政法人評価委員会(第十二条)」を「独立行政法人評価制度委員会(第十二条―第十二条の八)」に、
第一節
業務(第二十七条・第二十八条)
第二節
中期目標等(第二十九条―第三十五条)
第一節
通則(第二十七条―第二十八条の四)
第二節
中期目標管理法人(第二十九条―第三十五条の三)
第三節
国立研究開発法人(第三十五条の四―第三十五条の八)
第四節
行政執行法人(第三十五条の九―第三十五条の十二)
に、
第一節
特定独立行政法人(第五十一条―第六十条)
第二節
特定独立行政法人以外の独立行政法人(第六十一条―第六十三条)
第一節
中期目標管理法人及び国立研究開発法人(第五十条の二―第五十条の十一)
第二節
行政執行法人(第五十一条―第六十三条)
に改める。
第二条第一項中「ゆだねた」を「委ねた」に、「を効率的かつ効果的に行わせることを目的」を「(以下この条において「公共上の事務等」という。)を効果的かつ効率的に行わせるため、中期目標管理法人、国立研究開発法人又は行政執行法人」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 この法律において「中期目標管理法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中期的な視点に立って執行することが求められるもの(国立研究開発法人が行うものを除く。)を国が中期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、国民の需要に的確に対応した多様で良質なサービスの提供を通じた公共の利益の増進を推進することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。
第二条に次の二項を加える。
3 この法律において「国立研究開発法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中長期的な視点に立って執行することが求められる科学技術に関する試験、研究又は開発(以下「研究開発」という。)に係るものを主要な業務として国が中長期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため研究開発の最大限の成果を確保することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。
4 この法律において「行政執行法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、国の行政事務と密接に関連して行われる国の指示その他の国の相当な関与の下に確実に執行することが求められるものを国が事業年度ごとに定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、その公共上の事務等を正確かつ確実に執行することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。
第三条の見出し中「自主性」を「自主性等」に改め、同条第一項中「かんがみ」を「鑑み」に改め、同条第三項中「当たっては、」の下に「独立行政法人の事務及び事業が内外の社会経済情勢を踏まえつつ適切に行われるよう、独立行政法人の事務及び事業の特性並びに」を加える。
第四条に次の一項を加える。
2 国立研究開発法人については、その名称中に、国立研究開発法人という文字を使用するものとする。
第五条中「第二条第一項」を「第二条第二項、第三項又は第四項」に改める。
第十条中「独立行政法人」の下に「又は国立研究開発法人」を加える。
第一章第二節を次のように改める。
第二節 独立行政法人評価制度委員会
(設置)
第十二条 総務省に、独立行政法人評価制度委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事務等)
第十二条の二 委員会は、次に掲げる事務をつかさどる。
一 第二十八条の二第二項の規定により、総務大臣に意見を述べること。
二 第二十九条第三項、第三十二条第五項、第三十五条第三項、第三十五条の四第三項、第三十五条の六第八項、第三十五条の七第四項又は第三十五条の十一第七項の規定により、主務大臣に意見を述べること。
三 第三十五条第四項又は第三十五条の七第五項の規定により、主務大臣に勧告をすること。
四 第三十五条の二(第三十五条の八において読み替えて準用する場合を含む。)の規定により、内閣総理大臣に対し、意見を具申すること。
五 独立行政法人の業務運営に係る評価(次号において「評価」という。)の制度に関する重要事項を調査審議し、必要があると認めるときは、総務大臣に意見を述べること。
六 評価の実施に関する重要事項を調査審議し、評価の実施が著しく適正を欠くと認めるときは、主務大臣に意見を述べること。
七 その他法律によりその権限に属させられた事項を処理すること。
2 委員会は、前項第一号若しくは第二号に規定する規定又は同項第五号若しくは第六号の規定により意見を述べたときは、その内容を公表しなければならない。
(組織)
第十二条の三 委員会は、委員十人以内で組織する。
2 委員会に、特別の事項を調査審議させるため必要があるときは、臨時委員を置くことができる。
3 委員会に、専門の事項を調査させるため必要があるときは、専門委員を置くことができる。
(委員等の任命)
第十二条の四 委員及び臨時委員は、学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
2 専門委員は、当該専門の事項に関し学識経験のある者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
(委員の任期等)
第十二条の五 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
3 臨時委員は、その者の任命に係る当該特別の事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。
4 専門委員は、その者の任命に係る当該専門の事項に関する調査が終了したときは、解任されるものとする。
5 委員、臨時委員及び専門委員は、非常勤とする。
(委員長)
第十二条の六 委員会に、委員長を置き、委員の互選により選任する。
2 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
3 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
(資料の提出等の要求)
第十二条の七 委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。
(政令への委任)
第十二条の八 この節に定めるもののほか、委員会の組織及び委員その他の職員その他委員会に関し必要な事項は、政令で定める。
第十九条第四項に後段として次のように加える。
この場合において、監事は、主務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。
第十九条第五項を同条第九項とし、同条第四項の次に次の四項を加える。
5 監事は、いつでも、役員(監事を除く。)及び職員に対して事務及び事業の報告を求め、又は独立行政法人の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
6 監事は、独立行政法人が次に掲げる書類を主務大臣に提出しようとするときは、当該書類を調査しなければならない。
一 この法律の規定による認可、承認、認定及び届出に係る書類並びに報告書その他の総務省令で定める書類
二 その他主務省令で定める書類
7 監事は、その職務を行うため必要があるときは、独立行政法人の子法人(独立行政法人がその経営を支配している法人として総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)に対して事業の報告を求め、又はその子法人の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
8 前項の子法人は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。
第十九条の次に次の一条を加える。
(法人の長等への報告義務)
第十九条の二 監事は、役員(監事を除く。)が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又はこの法律、個別法若しくは他の法令に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を法人の長に報告するとともに、主務大臣に報告しなければならない。
第二十条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 主務大臣は、前二項の規定により法人の長又は監事を任命しようとするときは、必要に応じ、公募(当該法人の長又は監事の職務の内容、勤務条件その他必要な事項を公示して行う候補者の募集をいう。以下この項において同じ。)の活用に努めなければならない。公募によらない場合であっても、透明性を確保しつつ、候補者の推薦の求めその他の適任と認める者を任命するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第二十一条の見出しを「(中期目標管理法人の役員の任期)」に改め、同条第一項を次のように改める。
中期目標管理法人の長の任期は、任命の日から、当該任命の日を含む当該中期目標管理法人の第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(次項において単に「中期目標の期間」という。)の末日までとする。
第二十一条第二項中「役員」を「中期目標管理法人の役員」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。
2 中期目標管理法人の監事の任期は、各中期目標の期間に対応して定めるものとし、任命の日から、当該対応する中期目標の期間の最後の事業年度についての財務諸表承認日(第三十八条第一項の規定による同項の財務諸表の承認の日をいう。以下同じ。)までとする。ただし、補欠の中期目標管理法人の監事の任期は、前任者の残任期間とする。
3 中期目標管理法人の役員(中期目標管理法人の長及び監事を除く。以下この項において同じ。)の任期は、個別法で定める。ただし、補欠の中期目標管理法人の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
第二十一条の次に次の四条を加える。
(国立研究開発法人の役員の任期)
第二十一条の二 国立研究開発法人の長の任期は、任命の日から、当該任命の日を含む当該国立研究開発法人の第三十五条の四第二項第一号に規定する中長期目標の期間(以下この項及び次項において単に「中長期目標の期間」という。)の末日までとする。ただし、中長期目標の期間が六年又は七年の場合であって、より適切と認める者を任命するため主務大臣が特に必要があると認めるときは、中長期目標の期間の初日(以下この項及び次項において単に「初日」という。)以後最初に任命される国立研究開発法人の長の任期は、任命の日から、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める日までとすることができる。
一 中長期目標の期間が六年の場合 初日から三年を経過する日
二 中長期目標の期間が七年の場合 初日から三年又は四年を経過する日
2 前項の規定にかかわらず、第十四条第一項の規定により国立研究開発法人の長となるべき者としてより適切と認める者を指名するため特に必要があると認める場合であって、中長期目標の期間が六年以上七年以下のときは、同条第二項の規定によりその成立の時において任命されたものとされる国立研究開発法人の長の任期は、任命の日から、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める日までとすることができる。
一 中長期目標の期間が六年の場合 初日から三年を経過する日
二 中長期目標の期間が六年を超え七年未満の場合 初日から四年を経過する日までの間に終了する最後の事業年度の末日
三 中長期目標の期間が七年の場合 初日から三年又は四年を経過する日
3 前二項の規定にかかわらず、補欠の国立研究開発法人の長の任期は、前任者の残任期間とする。
4 国立研究開発法人の監事の任期は、各国立研究開発法人の長の任期(補欠の国立研究開発法人の長の任期を含む。以下この項において同じ。)と対応するものとし、任命の日から、当該対応する国立研究開発法人の長の任期の末日を含む事業年度についての財務諸表承認日までとする。ただし、補欠の国立研究開発法人の監事の任期は、前任者の残任期間とする。
5 国立研究開発法人の役員(国立研究開発法人の長及び監事を除く。以下この項において同じ。)の任期は、個別法で定める。ただし、補欠の国立研究開発法人の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 国立研究開発法人の役員は、再任されることができる。
(行政執行法人の役員の任期)
第二十一条の三 行政執行法人の長の任期は、任命の日から、当該任命の日から年を単位として個別法で定める期間を経過する日までの間に終了する最後の事業年度の末日までとする。ただし、補欠の行政執行法人の長の任期は、前任者の残任期間とする。
2 行政執行法人の監事の任期は、各行政執行法人の長の任期(補欠の行政執行法人の長の任期を含む。以下この項において同じ。)と対応するものとし、任命の日から、当該対応する行政執行法人の長の任期の末日を含む事業年度についての財務諸表承認日までとする。ただし、補欠の行政執行法人の監事の任期は、前任者の残任期間とする。
3 行政執行法人の役員(行政執行法人の長及び監事を除く。以下この項において同じ。)の任期は、個別法で定める。ただし、補欠の行政執行法人の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 行政執行法人の役員は、再任されることができる。
(役員の忠実義務)
第二十一条の四 独立行政法人の役員は、その業務について、法令、法令に基づいてする主務大臣の処分及び当該独立行政法人が定める業務方法書その他の規則を遵守し、当該独立行政法人のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
(役員の報告義務)
第二十一条の五 独立行政法人の役員(監事を除く。)は、当該独立行政法人に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を監事に報告しなければならない。
第二十五条の次に次の一条を加える。
(役員等の損害賠償責任)
第二十五条の二 独立行政法人の役員又は会計監査人(第四項において「役員等」という。)は、その任務を怠ったときは、独立行政法人に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
2 前項の責任は、主務大臣の承認がなければ、免除することができない。
3 主務大臣は、前項の承認をしようとするときは、総務大臣に協議しなければならない。
4 前二項の規定にかかわらず、独立行政法人は、第一項の責任について、役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、当該役員等が賠償の責任を負う額から独立行政法人の事務及び事業の特性並びに役員等の職責その他の事情を考慮して総務大臣が定める額を控除して得た額を限度として主務大臣の承認を得て免除することができる旨を業務方法書で定めることができる。
第三章第一節の節名を次のように改める。
第一節 通則
第二十八条第二項を次のように改める。
2 前項の業務方法書には、役員(監事を除く。)の職務の執行がこの法律、個別法又は他の法令に適合することを確保するための体制その他独立行政法人の業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項その他主務省令で定める事項を記載しなければならない。
第二十八条第三項を削り、同条第四項を同条第三項とし、第三章第一節中同条の次に次の三条を加える。
(評価等の指針の策定)
第二十八条の二 総務大臣は、第二十九条第一項の中期目標、第三十五条の四第一項の中長期目標及び第三十五条の九第一項の年度目標の策定並びに第三十二条第一項、第三十五条の六第一項及び第二項並びに第三十五条の十一第一項及び第二項の評価に関する指針を定め、これを主務大臣に通知するとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
2 総務大臣は、前項の指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、総合科学技術・イノベーション会議が次条の規定により作成する研究開発の事務及び事業に関する事項に係る指針の案の内容を適切に反映するとともに、あらかじめ、委員会の意見を聴かなければならない。
3 主務大臣は、第一項の指針に基づき、第二十九条第一項の中期目標、第三十五条の四第一項の中長期目標及び第三十五条の九第一項の年度目標を定めるとともに、第三十二条第一項、第三十五条の六第一項及び第二項並びに第三十五条の十一第一項及び第二項の評価を行わなければならない。
(研究開発の事務及び事業に関する事項に係る指針の案の作成)
第二十八条の三 総合科学技術・イノベーション会議は、総務大臣の求めに応じ、研究開発の事務及び事業の特性を踏まえ、前条第一項の指針のうち、研究開発の事務及び事業に関する事項に係る指針の案を作成する。
(評価結果の取扱い等)
第二十八条の四 独立行政法人は、第三十二条第一項、第三十五条の六第一項若しくは第二項又は第三十五条の十一第一項若しくは第二項の評価の結果を、第三十条第一項の中期計画及び第三十一条第一項の年度計画、第三十五条の五第一項の中長期計画及び第三十五条の八において読み替えて準用する第三十一条第一項の年度計画又は第三十五条の十第一項の事業計画並びに業務運営の改善に適切に反映させるとともに、毎年度、評価結果の反映状況を公表しなければならない。
第三章第二節の節名を次のように改める。
第二節 中期目標管理法人
第二十九条第一項中「独立行政法人」を「中期目標管理法人」に改め、同条第二項中「ついて」の下に「具体的に」を加え、第二号を削り、第三号を第二号とし、同号の次に次の一号を加える。
三 業務運営の効率化に関する事項
第二十九条第三項中「評価委員会」を「委員会」に改める。
第三十条第一項中「独立行政法人」を「中期目標管理法人」に改め、「以下」の下に「この節において」を加え、同条第二項中第一号を削り、第二号を第一号とし、同号の次に次の一号を加える。
二 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置
第三十条第二項中第七号を第八号とし、第六号を第七号とし、第五号を第六号とし、第四号の二を第五号とし、同条第三項を削り、同条第四項を同条第三項とし、同条第五項中「独立行政法人」を「中期目標管理法人」に改め、同項を同条第四項とする。
第三十一条中「独立行政法人」を「中期目標管理法人」に改める。
第三十二条から第三十四条までを次のように改める。
(各事業年度に係る業務の実績等に関する評価等)
第三十二条 中期目標管理法人は、毎事業年度の終了後、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める事項について、主務大臣の評価を受けなければならない。
一 次号及び第三号に掲げる事業年度以外の事業年度 当該事業年度における業務の実績
二 中期目標の期間の最後の事業年度の直前の事業年度 当該事業年度における業務の実績及び中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績
三 中期目標の期間の最後の事業年度 当該事業年度における業務の実績及び中期目標の期間における業務の実績
2 中期目標管理法人は、前項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、各事業年度の終了後三月以内に、同項第一号、第二号又は第三号に定める事項及び当該事項について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。
3 第一項の評価は、同項第一号、第二号又は第三号に定める事項について総合的な評定を付して、行わなければならない。この場合において、同項各号に規定する当該事業年度における業務の実績に関する評価は、当該事業年度における中期計画の実施状況の調査及び分析を行い、その結果を考慮して行わなければならない。
4 主務大臣は、第一項の評価を行ったときは、遅滞なく、当該中期目標管理法人に対して、その評価の結果を通知するとともに、公表しなければならない。この場合において、同項第二号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価を行ったときは、委員会に対しても、遅滞なく、その評価の結果を通知しなければならない。
5 委員会は、前項の規定により通知された評価の結果について、必要があると認めるときは、主務大臣に意見を述べなければならない。
6 主務大臣は、第一項の評価の結果に基づき必要があると認めるときは、当該中期目標管理法人に対し、業務運営の改善その他の必要な措置を講ずることを命ずることができる。
第三十三条及び第三十四条 削除
第三十五条第一項中「独立行政法人の中期目標」を「第三十二条第一項第二号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価を行ったときは、中期目標」に、「において、当該独立行政法人の業務を継続させる必要性、組織の在り方」を「までに、当該中期目標管理法人の業務の継続又は組織の存続の必要性」に、「組織及び業務」を「業務及び組織」に改め、「基づき、」の下に「業務の廃止若しくは移管又は組織の廃止その他の」を加え、同条第二項及び第三項を次のように改める。
2 主務大臣は、前項の検討の結果及び同項の規定により講ずる措置の内容を委員会に通知するとともに、公表しなければならない。
3 委員会は、前項の規定により通知された事項について、必要があると認めるときは、主務大臣に意見を述べなければならない。
第三十五条に次の三項を加える。
4 前項の場合において、委員会は、中期目標管理法人の主要な事務及び事業の改廃に関し、主務大臣に勧告をすることができる。
5 委員会は、前項の勧告をしたときは、当該勧告の内容を内閣総理大臣に報告するとともに、公表しなければならない。
6 委員会は、第四項の勧告をしたときは、主務大臣に対し、その勧告に基づいて講じた措置及び講じようとする措置について報告を求めることができる。
第三章中第三十五条の次に次の二条及び二節を加える。
(内閣総理大臣への意見具申)
第三十五条の二 委員会は、前条第四項の規定により勧告をした場合において特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、当該勧告をした事項について内閣法(昭和二十二年法律第五号)第六条の規定による措置がとられるよう意見を具申することができる。
(違法行為等の是正等)
第三十五条の三 主務大臣は、中期目標管理法人若しくはその役員若しくは職員が、不正の行為若しくはこの法律、個別法若しくは他の法令に違反する行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は中期目標管理法人の業務運営が著しく適正を欠き、かつ、それを放置することにより公益を害することが明白である場合において、特に必要があると認めるときは、当該中期目標管理法人に対し、当該行為の是正又は業務運営の改善のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第三節 国立研究開発法人
(中長期目標)
第三十五条の四 主務大臣は、五年以上七年以下の期間において国立研究開発法人が達成すべき業務運営に関する目標(以下「中長期目標」という。)を定め、これを当該国立研究開発法人に指示するとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
2 中長期目標においては、次に掲げる事項について具体的に定めるものとする。
一 中長期目標の期間(前項の期間の範囲内で主務大臣が定める期間をいう。以下同じ。)
二 研究開発の成果の最大化その他の業務の質の向上に関する事項
三 業務運営の効率化に関する事項
四 財務内容の改善に関する事項
五 その他業務運営に関する重要事項
3 主務大臣は、中長期目標を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、委員会の意見を聴かなければならない。
4 主務大臣は、前項の規定により中長期目標に係る意見を聴こうとするときは、研究開発の事務及び事業(軽微なものとして政令で定めるものを除く。第三十五条の六第六項及び第三十五条の七第二項において同じ。)に関する事項について、あらかじめ、審議会等(内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第三十七条若しくは第五十四条又は国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるもの(以下「研究開発に関する審議会」という。)の意見を聴かなければならない。
5 主務大臣は、研究開発に関して高い識見を有する外国人(日本の国籍を有しない者をいう。次項において同じ。)を研究開発に関する審議会の委員に任命することができる。
6 前項の場合において、外国人である研究開発に関する審議会の委員は、研究開発に関する審議会の会務を総理し、研究開発に関する審議会を代表する者となることはできず、当該委員の数は、研究開発に関する審議会の委員の総数の五分の一を超えてはならない。
(中長期計画)
第三十五条の五 国立研究開発法人は、前条第一項の指示を受けたときは、中長期目標に基づき、主務省令で定めるところにより、当該中長期目標を達成するための計画(以下この節において「中長期計画」という。)を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 中長期計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 研究開発の成果の最大化その他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
二 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置
三 予算(人件費の見積りを含む。)、収支計画及び資金計画
四 短期借入金の限度額
五 不要財産又は不要財産となることが見込まれる財産がある場合には、当該財産の処分に関する計画
六 前号に規定する財産以外の重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、その計画
七 剰余金の使途
八 その他主務省令で定める業務運営に関する事項
3 主務大臣は、第一項の認可をした中長期計画が前条第二項第二号から第五号までに掲げる事項の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その中長期計画を変更すべきことを命ずることができる。
4 国立研究開発法人は、第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その中長期計画を公表しなければならない。
(各事業年度に係る業務の実績等に関する評価等)
第三十五条の六 国立研究開発法人は、毎事業年度の終了後、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める事項について、主務大臣の評価を受けなければならない。
一 次号及び第三号に掲げる事業年度以外の事業年度 当該事業年度における業務の実績
二 中長期目標の期間の最後の事業年度の直前の事業年度 当該事業年度における業務の実績及び中長期目標の期間の終了時に見込まれる中長期目標の期間における業務の実績
三 中長期目標の期間の最後の事業年度 当該事業年度における業務の実績及び中長期目標の期間における業務の実績
2 国立研究開発法人は、前項の規定による評価のほか、中長期目標の期間の初日以後最初に任命される国立研究開発法人の長の任期が第二十一条の二第一項ただし書の規定により定められた場合又は第十四条第二項の規定によりその成立の時において任命されたものとされる国立研究開発法人の長の任期が第二十一条の二第二項の規定により定められた場合には、それらの国立研究開発法人の長(以下この項において「最初の国立研究開発法人の長」という。)の任期(補欠の国立研究開発法人の長の任期を含む。)の末日を含む事業年度の終了後、当該最初の国立研究開発法人の長の任命の日を含む事業年度から当該末日を含む事業年度の事業年度末までの期間における業務の実績について、主務大臣の評価を受けなければならない。
3 国立研究開発法人は、第一項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、各事業年度の終了後三月以内に、同項第一号、第二号又は第三号に定める事項及び当該事項について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。
4 国立研究開発法人は、第二項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、同項に規定する末日を含む事業年度の終了後三月以内に、同項に規定する業務の実績及び当該業務の実績について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。
5 第一項又は第二項の評価は、第一項第一号、第二号若しくは第三号に定める事項又は第二項に規定する業務の実績について総合的な評定を付して、行わなければならない。この場合において、第一項各号に規定する当該事業年度における業務の実績に関する評価は、当該事業年度における中長期計画の実施状況の調査及び分析を行い、その結果を考慮して行わなければならない。
6 主務大臣は、第一項又は第二項の評価を行おうとするときは、研究開発の事務及び事業に関する事項について、あらかじめ、研究開発に関する審議会の意見を聴かなければならない。
7 主務大臣は、第一項又は第二項の評価を行ったときは、遅滞なく、当該国立研究開発法人に対して、その評価の結果を通知するとともに、公表しなければならない。この場合において、第一項第二号に規定する中長期目標の期間の終了時に見込まれる中長期目標の期間における業務の実績に関する評価を行ったときは、委員会に対しても、遅滞なく、その評価の結果を通知しなければならない。
8 委員会は、前項の規定により通知された評価の結果について、必要があると認めるときは、主務大臣に意見を述べなければならない。
9 主務大臣は、第一項又は第二項の評価の結果に基づき必要があると認めるときは、当該国立研究開発法人に対し、業務運営の改善その他の必要な措置を講ずることを命ずることができる。
(中長期目標の期間の終了時の検討)
第三十五条の七 主務大臣は、前条第一項第二号に規定する中長期目標の期間の終了時に見込まれる中長期目標の期間における業務の実績に関する評価を行ったときは、中長期目標の期間の終了時までに、当該国立研究開発法人の業務の継続又は組織の存続の必要性その他その業務及び組織の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、業務の廃止若しくは移管又は組織の廃止その他の所要の措置を講ずるものとする。
2 主務大臣は、前項の規定による検討を行うに当たっては、研究開発の事務及び事業に関する事項について、研究開発に関する審議会の意見を聴かなければならない。
3 主務大臣は、第一項の検討の結果及び同項の規定により講ずる措置の内容を委員会に通知するとともに、公表しなければならない。
4 委員会は、前項の規定により通知された事項について、必要があると認めるときは、主務大臣に意見を述べなければならない。
5 前項の場合において、委員会は、国立研究開発法人の主要な事務及び事業の改廃に関し、主務大臣に勧告をすることができる。
6 委員会は、前項の勧告をしたときは、当該勧告の内容を内閣総理大臣に報告するとともに、公表しなければならない。
7 委員会は、第五項の勧告をしたときは、主務大臣に対し、その勧告に基づいて講じた措置及び講じようとする措置について報告を求めることができる。
(業務運営に関する規定の準用)
第三十五条の八 第三十一条、第三十五条の二及び第三十五条の三の規定は、国立研究開発法人について準用する。この場合において、第三十一条第一項中「前条第一項」とあるのは「第三十五条の五第一項」と、「中期計画」とあるのは「同項の中長期計画」と、同条第二項中「、前条第一項の認可を受けた」とあるのは「、第三十五条の五第一項の認可を受けた同項の」と、「中期計画について前条第一項」とあるのは「中長期計画(第三十五条の五第一項の中長期計画をいう。以下この項において同じ。)について同条第一項」と、第三十五条の二中「前条第四項」とあるのは「第三十五条の七第五項」と読み替えるものとする。
第四節 行政執行法人
(年度目標)
第三十五条の九 主務大臣は、行政執行法人が達成すべき業務運営に関する事業年度ごとの目標(以下「年度目標」という。)を定め、これを当該行政執行法人に指示するとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
2 年度目標においては、次に掲げる事項について具体的に定めるものとする。
一 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項
二 業務運営の効率化に関する事項
三 財務内容の改善に関する事項
四 その他業務運営に関する重要事項
3 前項の年度目標には、同項各号に掲げる事項に関し中期的な観点から参考となるべき事項についても記載するものとする。
(事業計画)
第三十五条の十 行政執行法人は、各事業年度に係る前条第一項の指示を受けたときは、当該事業年度の開始前に、年度目標に基づき、主務省令で定めるところにより、当該年度目標を達成するための計画(以下この条において「事業計画」という。)を作成し、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 行政執行法人の最初の事業年度の事業計画については、前項中「各事業年度」とあるのは「その成立後最初の事業年度」と、「当該事業年度の開始前に」とあるのは「遅滞なく」とする。
3 事業計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
二 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置
三 予算(人件費の見積りを含む。)、収支計画及び資金計画
四 短期借入金の限度額
五 不要財産又は不要財産となることが見込まれる財産がある場合には、当該財産の処分に関する計画
六 前号に規定する財産以外の重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、その計画
七 その他主務省令で定める業務運営に関する事項
4 主務大臣は、第一項の認可をした事業計画が前条第二項各号に掲げる事項の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その事業計画を変更すべきことを命ずることができる。
5 行政執行法人は、第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その事業計画を公表しなければならない。
(各事業年度に係る業務の実績等に関する評価)
第三十五条の十一 行政執行法人は、毎事業年度の終了後、当該事業年度における業務の実績について、主務大臣の評価を受けなければならない。
2 行政執行法人は、前項の規定による評価のほか、三年以上五年以下の期間で主務省令で定める期間の最後の事業年度の終了後、当該期間における年度目標に定める業務運営の効率化に関する事項の実施状況について、主務大臣の評価を受けなければならない。
3 行政執行法人は、第一項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、各事業年度の終了後三月以内に、同項に規定する業務の実績及び当該業務の実績について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。
4 行政執行法人は、第二項の評価を受けようとするときは、主務省令で定めるところにより、同項に規定する事業年度の終了後三月以内に、同項に規定する事項の実施状況及び当該事項の実施状況について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を主務大臣に提出するとともに、公表しなければならない。
5 第一項又は第二項の評価は、第一項に規定する業務の実績又は第二項に規定する事項の実施状況について総合的な評定を付して、行わなければならない。
6 主務大臣は、第一項又は第二項の評価を行ったときは、遅滞なく、当該行政執行法人に対して、その評価の結果を通知するとともに、公表しなければならない。この場合において、同項の評価を行ったときは、委員会に対しても、遅滞なく、その評価の結果を通知しなければならない。
7 委員会は、前項の規定により通知された評価の結果について、必要があると認めるときは、主務大臣に意見を述べなければならない。
(監督命令)
第三十五条の十二 主務大臣は、年度目標を達成するためその他この法律又は個別法を施行するため特に必要があると認めるときは、行政執行法人に対し、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第三十八条第二項中「これに」の下に「主務省令で定めるところにより作成した」を加え、「を添え、」を削り、「監事の意見(次条」を「監査報告(次条第一項」に、「監事及び会計監査人の意見」を「監査報告及び会計監査報告」に、「付けなければ」を「添付しなければ」に改め、同条第三項を削り、同条第四項中「第二項」を「前項」に、「監事の意見を記載した書面」を「監査報告」に改め、同項を同条第三項とし、同条に次の二項を加える。
4 独立行政法人は、第一項の附属明細書その他主務省令で定める書類については、前項の規定による公告に代えて、次に掲げる方法のいずれかにより公告することができる。
一 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
二 電子公告(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって総務省令で定めるものにより不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって総務省令で定めるものをとる公告の方法をいう。次項において同じ。)
5 独立行政法人が前項の規定により電子公告による公告をする場合には、第三項の主務省令で定める期間、継続して当該公告をしなければならない。
第三十九条中「除く」の下に「。以下この条において同じ」を加え、同条に後段として次のように加える。
この場合において、会計監査人は、主務省令で定めるところにより、会計監査報告を作成しなければならない。
第三十九条に次の四項を加える。
2 会計監査人は、いつでも、次に掲げるものの閲覧及び謄写をし、又は役員(監事を除く。)及び職員に対し、会計に関する報告を求めることができる。
一 会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面
二 会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして総務省令で定めるものをいう。以下この号において同じ。)をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を総務省令で定める方法により表示したもの
3 会計監査人は、その職務を行うため必要があるときは、独立行政法人の子法人に対して会計に関する報告を求め、又は独立行政法人若しくはその子法人の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
4 前項の子法人は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。
5 会計監査人は、その職務を行うに当たっては、次の各号のいずれかに該当する者を使用してはならない。
一 第四十一条第三項第一号又は第二号に掲げる者
二 第四十条の規定により自己が会計監査人に選任されている独立行政法人又はその子法人の役員又は職員
三 第四十条の規定により自己が会計監査人に選任されている独立行政法人又はその子法人から公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。第四十一条第一項及び第三項第二号において同じ。)又は監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者
第三十九条の次に次の一条を加える。
(監事に対する報告)
第三十九条の二 会計監査人は、その職務を行うに際して役員(監事を除く。)の職務の執行に関し不正の行為又はこの法律、個別法若しくは他の法令に違反する重大な事実があることを発見したときは、遅滞なく、これを監事に報告しなければならない。
2 監事は、その職務を行うため必要があると認めるときは、会計監査人に対し、その監査に関する報告を求めることができる。
第四十一条の見出し中「資格」を「資格等」に改め、同条第一項中「(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士を含む。)」を削り、同条第二項を次のように改める。
2 会計監査人に選任された監査法人は、その社員の中から会計監査人の職務を行うべき者を選定し、これを独立行政法人に通知しなければならない。この場合においては、次項第二号に掲げる者を選定することはできない。
第四十一条に次の一項を加える。
3 次に掲げる者は、会計監査人となることができない。
一 公認会計士法の規定により、財務諸表について監査をすることができない者
二 監査の対象となる独立行政法人の子法人若しくはその役員から公認会計士若しくは監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者又はその配偶者
三 監査法人でその社員の半数以上が前号に掲げる者であるもの
第四十二条中「の財務諸表についての主務大臣の第三十八条第一項の承認の時」を「についての財務諸表承認日」に改める。
第四十四条第一項中「うめ」を「埋め」に改め、同条第三項中「独立行政法人」を「中期目標管理法人及び国立研究開発法人」に改め、「一部を」の下に「中期計画(」を加え、「受けた中期計画」を「受けた同項の中期計画」に、「。以下単に「中期計画」という」を「)をいう。以下同じ」に、「同条第二項第六号」を「同条第二項第七号又は中長期計画(第三十五条の五第一項の認可を受けた同項の中長期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)をいう。以下同じ。)の第三十五条の五第二項第七号」に改め、同条第四項を削り、同条第五項を同条第四項とする。
第四十五条第一項中「独立行政法人は、」の下に「中期目標管理法人の」を、「第三十条第二項第四号」の下に「、国立研究開発法人の中長期計画の第三十五条の五第二項第四号又は行政執行法人の事業計画(第三十五条の十第一項の認可を受けた同項の事業計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)をいう。以下同じ。)の第三十五条の十第三項第四号」を加え、同条第四項を削り、同条第五項を同条第四項とする。
第四十六条に次の一項を加える。
2 独立行政法人は、業務運営に当たっては、前項の規定による交付金について、国民から徴収された税金その他の貴重な財源で賄われるものであることに留意し、法令の規定及び中期目標管理法人の中期計画、国立研究開発法人の中長期計画又は行政執行法人の事業計画に従って適切かつ効率的に使用するよう努めなければならない。
第四十六条の二第一項ただし書及び第二項ただし書中「ただし、」の下に「中期目標管理法人の」を加え、「第三十条第二項第四号の二」を「第三十条第二項第五号」に改め、「場合」の下に「、国立研究開発法人の中長期計画において第三十五条の五第二項第五号の計画を定めた場合又は行政執行法人の事業計画において第三十五条の十第三項第五号の計画を定めた場合」を加え、「その計画」を「これらの計画」に改め、同条第五項を削り、同条第六項を同条第五項とする。
第四十六条の三第一項ただし書中「ただし、」の下に「中期目標管理法人の」を加え、「第三十条第二項第四号の二」を「第三十条第二項第五号」に改め、「場合」の下に「、国立研究開発法人の中長期計画において第三十五条の五第二項第五号の計画を定めた場合又は行政執行法人の事業計画において第三十五条の十第三項第五号の計画を定めた場合」を加え、「その計画」を「これらの計画」に改め、同条第六項を削る。
第四十八条第一項ただし書中「ただし、」の下に「中期目標管理法人の」を加え、「第三十条第二項第五号」を「第三十条第二項第六号」に改め、「場合」の下に「、国立研究開発法人の中長期計画において第三十五条の五第二項第六号の計画を定めた場合又は行政執行法人の事業計画において第三十五条の十第三項第六号の計画を定めた場合」を加え、「その計画」を「これらの計画」に改め、同条第二項を削る。
第五章第二節の節名を削る。
第六十一条から第六十三条までを次のように改める。
第六十一条から第六十三条まで 削除
第五章第一節の節名及び第五十一条中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改める。
第五十二条第一項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に、「報酬及び退職手当(以下「報酬等」という。)」を「報酬等」に改め、同条第二項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改め、同条第三項中「給与」を「給与等を参酌し、かつ」に、「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に、「中期計画の第三十条第二項第三号」を「事業計画の第三十五条の十第三項第三号」に改める。
第五十三条を削る。
第五十四条第一項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改め、同条を第五十三条とする。
第五十四条の二第一項中「第五十四条の二第一項」を「第五十四条第一項」に改め、同条を第五十四条とする。
第五十五条中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改める。
第五十七条第一項及び第二項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改め、同条第三項中「(昭和二十五年法律第九十五号)」を削り、「国家公務員の給与」の下に「を参酌し、かつ」を加え、「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に、「中期計画の第三十条第二項第三号」を「事業計画の第三十五条の十第三項第三号」に改める。
第五十八条第一項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改める。
第五十九条第一項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改め、同条第二項中「第二条第二項」を「第二条第四項」に、「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改め、同条第三項中「第五十七条第二項」を「(平成十一年法律第百三号)第五十七条第二項」に、「第二条第二項に規定する特定独立行政法人は」を「第二条第四項に規定する行政執行法人は」と、「同法」とあるのは「国家公務員災害補償法」に改め、同条第四項中「第二条第二項に規定する特定独立行政法人」を「第二条第四項に規定する行政執行法人」に改める。
第六十条第一項及び第二項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に改め、同条第三項中「特定独立行政法人」を「行政執行法人」に、「第五十四条の二第一項」を「第五十四条第一項」に改める。
第五章中第一節を第二節とし、同節の前に次の一節を加える。
第一節 中期目標管理法人及び国立研究開発法人
(役員の報酬等)
第五十条の二 中期目標管理法人の役員に対する報酬及び退職手当(以下「報酬等」という。)は、その役員の業績が考慮されるものでなければならない。
2 中期目標管理法人は、その役員に対する報酬等の支給の基準を定め、これを主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
3 前項の報酬等の支給の基準は、国家公務員の給与及び退職手当(以下「給与等」という。)、民間企業の役員の報酬等、当該中期目標管理法人の業務の実績その他の事情を考慮して定められなければならない。
(役員の兼職禁止)
第五十条の三 中期目標管理法人の役員(非常勤の者を除く。)は、在任中、任命権者の承認のある場合を除くほか、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。
(他の中期目標管理法人役職員についての依頼等の規制)
第五十条の四 中期目標管理法人の役員又は職員(非常勤の者を除く。以下「中期目標管理法人役職員」という。)は、密接関係法人等に対し、当該中期目標管理法人の他の中期目標管理法人役職員をその離職後に、若しくは当該中期目標管理法人の中期目標管理法人役職員であった者を、当該密接関係法人等の地位に就かせることを目的として、当該他の中期目標管理法人役職員若しくは当該中期目標管理法人役職員であった者に関する情報を提供し、若しくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、又は当該他の中期目標管理法人役職員をその離職後に、若しくは当該中期目標管理法人役職員であった者を、当該密接関係法人等の地位に就かせることを要求し、若しくは依頼してはならない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 基礎研究、福祉に関する業務その他の円滑な再就職に特に配慮を要する業務として政令で定めるものに従事し、若しくは従事していた他の中期目標管理法人役職員又はこれらの業務に従事していた中期目標管理法人役職員であった者を密接関係法人等の地位に就かせることを目的として行う場合
二 退職手当通算予定役職員を退職手当通算法人等の地位に就かせることを目的として行う場合
三 大学その他の教育研究機関の研究者であった者であって任期(十年以内に限る。)を定めて専ら研究に従事する職員として採用された他の中期目標管理法人役職員を密接関係法人等の地位に就かせることを目的として行う場合
四 第三十二条第一項の評価(同項第二号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価を除く。)の結果に基づき中期目標管理法人の業務の縮小又は内部組織の合理化が行われることにより、当該中期目標管理法人の組織の意思決定の権限を実質的に有しない地位として主務大臣が指定したもの以外の地位に就いたことがない他の中期目標管理法人役職員が離職を余儀なくされることが見込まれる場合において、当該他の中期目標管理法人役職員を密接関係法人等の地位に就かせることを目的として行うとき。
五 第三十五条第一項の規定による措置であって政令で定める人数以上の中期目標管理法人役職員が離職を余儀なくされることが見込まれるものを行うため、当該中期目標管理法人役職員の離職後の就職の援助のための措置に関する計画を作成し、主務大臣の認定を受けている場合において、当該計画における離職後の就職の援助の対象者である他の中期目標管理法人役職員を密接関係法人等の地位に就かせることを目的として行うとき。
3 前二項の「密接関係法人等」とは、営利企業等(商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下この項において「営利企業」という。)及び営利企業以外の法人(国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人及び地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人を除く。)をいう。以下同じ。)のうち、資本関係、取引関係等において当該中期目標管理法人と密接な関係を有するものとして政令で定めるものをいう。
4 第二項第二号の「退職手当通算法人等」とは、営利企業等でその業務が中期目標管理法人の事務又は事業と密接な関連を有するもののうち総務大臣が定めるもの(退職手当(これに相当する給付を含む。)に関する規程において、中期目標管理法人役職員が当該中期目標管理法人の長の要請に応じ、引き続いて当該営利企業等の役員又は当該営利企業等に使用される者となった場合に、中期目標管理法人役職員としての勤続期間を当該営利企業等の役員又は当該営利企業等に使用される者としての勤続期間に通算することと定めている営利企業等に限る。)をいう。
5 第二項第二号の「退職手当通算予定役職員」とは、中期目標管理法人の長の要請に応じ、引き続いて退職手当通算法人等(前項に規定する退職手当通算法人等をいう。以下同じ。)の役員又は退職手当通算法人等に使用される者となるため退職することとなる中期目標管理法人役職員であって、当該退職手当通算法人等に在職した後、特別の事情がない限り引き続いて採用が予定されている者のうち政令で定めるものをいう。
6 第一項の規定によるもののほか、中期目標管理法人の役員又は職員は、この法律、個別法若しくは他の法令若しくは当該中期目標管理法人が定める業務方法書、第四十九条に規定する規程その他の規則に違反する職務上の行為(以下「法令等違反行為」という。)をすること若しくはしたこと又は当該中期目標管理法人の他の役員若しくは職員に法令等違反行為をさせること若しくはさせたことに関し、営利企業等に対し、当該中期目標管理法人の他の役員若しくは職員をその離職後に、又は当該中期目標管理法人の役員若しくは職員であった者を、当該営利企業等の地位に就かせることを要求し、又は依頼してはならない。
(法令等違反行為に関する在職中の求職の規制)
第五十条の五 中期目標管理法人の役員又は職員は、法令等違反行為をすること若しくはしたこと又は中期目標管理法人の他の役員若しくは職員に法令等違反行為をさせること若しくはさせたことに関し、営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等の地位に就くことを要求し、又は約束してはならない。
(再就職者による法令等違反行為の依頼等の届出)
第五十条の六 中期目標管理法人の役員又は職員は、次に掲げる要求又は依頼を受けたときは、政令で定めるところにより、当該中期目標管理法人の長にその旨を届け出なければならない。
一 中期目標管理法人役職員であった者であって離職後に営利企業等の地位に就いている者(以下この条において「再就職者」という。)が、離職後二年を経過するまでの間に、離職前五年間に在職していた当該中期目標管理法人の内部組織として主務省令で定めるものに属する役員又は職員に対して行う、当該中期目標管理法人と当該営利企業等との間で締結される売買、賃借、請負その他の契約又は当該営利企業等に対して行われる行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二条第二号に規定する処分に関する事務(当該中期目標管理法人の業務に係るものに限る。次号において「契約等事務」という。)であって離職前五年間の職務に属するものに関する法令等違反行為の要求又は依頼
二 前号に掲げるもののほか、再就職者のうち、当該中期目標管理法人の役員又は管理若しくは監督の地位として主務省令で定めるものに就いていた者が、離職後二年を経過するまでの間に、当該中期目標管理法人の役員又は職員に対して行う、契約等事務に関する法令等違反行為の要求又は依頼
三 前二号に掲げるもののほか、再就職者が行う、当該中期目標管理法人と営利企業等(当該再就職者が現にその地位に就いているものに限る。)との間の契約であって当該中期目標管理法人においてその締結について自らが決定したもの又は当該中期目標管理法人による当該営利企業等に対する行政手続法第二条第二号に規定する処分であって自らが決定したものに関する法令等違反行為の要求又は依頼
(中期目標管理法人の長への届出)
第五十条の七 中期目標管理法人役職員(第五十条の四第五項に規定する退職手当通算予定役職員を除く。)は、離職後に営利企業等の地位に就くことを約束した場合には、速やかに、政令で定めるところにより、中期目標管理法人の長に政令で定める事項を届け出なければならない。
2 前項の規定による届出を受けた中期目標管理法人の長は、当該中期目標管理法人の業務の公正性を確保する観点から、当該届出を行った中期目標管理法人役職員の職務が適正に行われるよう、人事管理上の措置を講ずるものとする。
(中期目標管理法人の長がとるべき措置等)
第五十条の八 中期目標管理法人の長は、当該中期目標管理法人の役員又は職員が第五十条の四から前条までの規定に違反する行為をしたと認めるときは、当該役員又は職員に対する監督上の措置及び当該中期目標管理法人における当該規定の遵守を確保するために必要な措置を講じなければならない。
2 第五十条の六の規定による届出を受けた中期目標管理法人の長は、当該届出に係る要求又は依頼の事実があると認めるときは、当該要求又は依頼に係る法令等違反行為を確実に抑止するために必要な措置を講じなければならない。
3 中期目標管理法人の長は、毎年度、第五十条の六の規定による届出及び前二項の措置の内容を取りまとめ、政令で定めるところにより、主務大臣に報告しなければならない。
(政令への委任)
第五十条の九 第五十条の四から前条までの規定の実施に関し必要な手続は、政令で定める。
(職員の給与等)
第五十条の十 中期目標管理法人の職員の給与は、その職員の勤務成績が考慮されるものでなければならない。
2 中期目標管理法人は、その職員の給与等の支給の基準を定め、これを主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
3 前項の給与等の支給の基準は、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)の適用を受ける国家公務員の給与等、民間企業の従業員の給与等、当該中期目標管理法人の業務の実績並びに職員の職務の特性及び雇用形態その他の事情を考慮して定められなければならない。
(国立研究開発法人への準用)
第五十条の十一 第五十条の二から前条までの規定は、国立研究開発法人について準用する。この場合において、第五十条の四第二項第四号中「第三十二条第一項」とあるのは「第三十五条の六第一項」と、「中期目標の期間」とあるのは「中長期目標の期間」と、同項第五号中「第三十五条第一項」とあるのは「第三十五条の七第一項」と読み替えるものとする。
第六十五条を次のように改める。
第六十五条 削除
第六十七条中第四号を第七号とし、第三号の二を第六号とし、第三号を第五号とし、同条第二号中「第三十条第一項」の下に「、第三十五条の五第一項、第三十五条の十第一項」を加え、「第四十八条第一項」を「第四十八条」に改め、同号を同条第四号とし、同条第一号の次に次の二号を加える。
二 第三十五条の四第一項の規定により中長期目標を定め、又は変更しようとするとき。
三 第三十五条の九第一項の規定により年度目標を定め、又は変更しようとするとき。
第六十八条中「、主務省」を削る。
第六十九条第一号中「第五十四条第三項」を「第五十三条第三項」に改め、同条第二号から第四号までの規定中「第五十四条の二第二項」を「第五十四条第二項」に改め、同条第五号中「第五十四条の二第三項」を「第五十四条第三項」に改める。
第六十九条の二中「第五十四条第一項」を「第五十三条第一項」に改める。
第七十一条第九号中「第六十条第一項又は第六十五条第二項」を「第五十条の八第三項(第五十条の十一において準用する場合を含む。)又は第六十条第一項」に改め、同号を同条第十号とし、同条第八号を同条第九号とし、同条第七号中「第三十八条第四項」を「第三十八条第三項」に、「若しくは監事の意見を記載した書面」を「又は監査報告」に改め、同号を同条第八号とし、同条第六号中「第三十三条」を「第三十二条第二項、第三十五条の六第三項若しくは第四項又は第三十五条の十一第三項若しくは第四項」に、「事業報告書」を「報告書」に改め、同号を同条第七号とし、同条第五号中「第三十条第四項」を「第三十条第三項、第三十二条第六項、第三十五条の三(第三十五条の八において準用する場合を含む。)、第三十五条の五第三項、第三十五条の六第九項、第三十五条の十第四項又は第三十五条の十二」に改め、同号を同条第六号とし、同条第四号の次に次の一号を加える。
五 第十九条第五項若しくは第六項又は第三十九条第三項の規定による調査を妨げたとき。
第七十一条に次の一項を加える。
2 独立行政法人の子法人の役員が第十九条第七項又は第三十九条第三項の規定による調査を妨げたときは、二十万円以下の過料に処する。
附則第四条第一項中「第四十五条第五項」を「第四十五条第四項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年四月一日から施行する。ただし、次条から附則第四条までの規定並びに附則第九条、第十二条及び第十五条の規定は、公布の日から施行する。
(準備行為等)
第二条 この法律による改正後の独立行政法人通則法(以下「新法」という。)第二十八条の二第一項の規定による同項の指針の策定、新法第二十八条の三の規定による同条の指針の案の作成、新法第二十九条第一項の規定による同項の中期目標の策定、新法第三十五条の四第一項の規定による同項の中長期目標の策定及び新法第三十五条の九第一項の規定による同項の年度目標の策定並びにこれらに関し必要な手続その他の行為は、この法律の施行前においても、新法第二十八条の二第一項及び第二項、第二十八条の三、第二十九条、第三十五条の四第一項から第四項まで並びに第三十五条の九の規定の例により行うことができる。この場合において、新法第二十八条の二第二項、第二十九条第三項及び第三十五条の四第三項中「委員会」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)による改正前の第三十二条第三項の政令で定める審議会」と、同条第四項中「審議会等(内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第三十七条若しくは第五十四条又は国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるもの(以下「研究開発に関する審議会」という。)」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)による改正前の第十二条第一項に規定する独立行政法人評価委員会」とする。
2 この法律による改正前の独立行政法人通則法(以下「旧法」という。)第三十二条第三項の政令で定める審議会は、前項の規定により読み替えてその例によるものとされた新法第二十八条の二第二項、第二十九条第三項又は第三十五条の四第三項の規定により意見を述べたときは、その内容を公表しなければならない。
3 第一項の規定により策定された指針、中期目標、中長期目標及び年度目標は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、それぞれ新法第二十八条の二第一項及び第二項の規定により策定された同条第一項の指針、新法第二十九条の規定により策定された同条第一項の中期目標、新法第三十五条の四第一項から第四項までの規定により策定された同条第一項の中長期目標並びに新法第三十五条の九の規定により策定された同条第一項の年度目標とみなす。
第三条 独立行政法人評価委員会の委員の任命権者(次項において単に「任命権者」という。)は、新法第二条第三項に規定する研究開発に関して高い識見を有する外国人(日本の国籍を有しない者をいう。次項及び第三項において同じ。)を、独立行政法人評価委員会の委員に任命することができる。
2 任命権者は、外国人である独立行政法人評価委員会の委員を、前条第一項の規定により読み替えてその例によるものとされた新法第三十五条の四第四項の規定により主務大臣に対して意見を述べる事務以外の事務に従事させてはならない。
3 第一項の場合において、外国人である独立行政法人評価委員会の委員は、独立行政法人評価委員会の会務を総理し、独立行政法人評価委員会を代表する者となることはできず、当該委員の数は、独立行政法人評価委員会の委員の総数の五分の一を超えてはならない。
(独立行政法人評価委員会の所掌事務に関する経過措置)
第四条 この法律の公布の日から施行日の前日までの間における旧法第十二条第二項第二号の規定の適用については、同号中「この法律又は個別法」とあるのは、「この法律、個別法又は独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)」とする。
(名称の使用制限に関する経過措置)
第五条 この法律の施行の際現にその名称中に国立研究開発法人という文字を用いている者については、新法第十条(国立研究開発法人(新法第二条第三項に規定する国立研究開発法人をいう。以下同じ。)に係る部分に限る。)の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
(監事及び会計監査人の職務及び権限並びに役員の報告義務に関する経過措置)
第六条 新法第十九条第四項、第五項、第七項及び第八項、第十九条の二、第二十一条の五、第三十九条第一項から第四項まで並びに第三十九条の二の規定は、施行日前に生じた事項にも適用する。
(役員の任期に関する経過措置)
第七条 この法律の施行の際現に独立行政法人(新法第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下この項において同じ。)の長又は監事である者の任期(補欠の独立行政法人の長又は監事の任期を含む。)については、新法第二十一条、第二十一条の二又は第二十一条の三の規定にかかわらず、なお従前の例による。
2 施行日において中期目標管理法人(新法第二条第二項に規定する中期目標管理法人をいう。以下同じ。)の監事である者の任期につき前項の規定の適用がある場合には、施行日の翌日以後最初に任命される中期目標管理法人の監事(補欠の中期目標管理法人の監事を除く。)の任期に係る新法第二十一条第二項の規定の適用については、同項中「各中期目標の期間に対応して定めるものとし、任命の日から、当該対応する」とあるのは、「任命の日から、当該任命の日を含む当該中期目標管理法人の」とする。
3 施行日において国立研究開発法人の長である者の任期につき第一項の規定の適用がある場合には、施行日の翌日以後最初に任命される国立研究開発法人の長(補欠の国立研究開発法人の長を除く。)の任期に係る新法第二十一条の二第一項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「中長期目標の期間が六年又は七年の場合」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)附則第七条第一項の規定の適用がある国立研究開発法人の長の任期(補欠の国立研究開発法人の長の任期を含む。)の末日の翌日(以下この項において「起算日」という。)から起算日を含む中長期目標の期間の末日までの期間(以下この項において「残期間」という。)が六年以上七年未満の場合」と、「中長期目標の期間の初日(以下この項及び次項において単に「初日」という。)」とあるのは「起算日」と、同項第一号中「中長期目標の期間」とあるのは「残期間」と、「初日」とあるのは「起算日」と、同項第二号中「中長期目標の期間が七年の場合」とあるのは「残期間が六年を超え七年未満の場合」と、「初日から三年又は四年を経過する日」とあるのは「起算日から四年を経過する日までの間に終了する最後の事業年度の末日」とする。
4 施行日において国立研究開発法人の監事である者の任期につき第一項の規定の適用がある場合には、施行日の翌日以後最初に任命される国立研究開発法人の監事(補欠の国立研究開発法人の監事を除く。)の任期に係る新法第二十一条の二第四項の規定の適用については、同項中「各国立研究開発法人の長の任期(補欠の国立研究開発法人の長の任期を含む。以下この項において同じ。)と対応するものとし、任命の日から、当該対応する国立研究開発法人の長の任期」とあるのは、「任命の日から、当該任命の日における当該国立研究開発法人の長の任期(補欠の国立研究開発法人の長の任期を含む。)」とする。
5 施行日において行政執行法人(新法第二条第四項に規定する行政執行法人をいう。以下同じ。)の監事である者の任期につき第一項の規定の適用がある場合には、施行日の翌日以後最初に任命される行政執行法人の監事(補欠の行政執行法人の監事を除く。)の任期に係る新法第二十一条の三第二項の規定の適用については、同項中「各行政執行法人の長の任期(補欠の行政執行法人の長の任期を含む。以下この項において同じ。)と対応するものとし、任命の日から、当該対応する行政執行法人の長の任期」とあるのは、「任命の日から、当該任命の日における当該行政執行法人の長の任期(補欠の行政執行法人の長の任期を含む。)」とする。
(中期目標管理法人及び国立研究開発法人となる独立行政法人の中期目標等に関する経過措置)
第八条 この法律の施行の際現に主務大臣が旧法第二十九条第一項の規定により施行日において中期目標管理法人又は国立研究開発法人となる独立行政法人(旧法第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)に指示している旧法第二十九条第一項の中期目標は、主務大臣が新法第二十九条第一項の規定により指示した同項の中期目標又は新法第三十五条の四第一項の規定により指示した同項の中長期目標とみなす。
2 この法律の施行の際現に施行日において中期目標管理法人又は国立研究開発法人となる独立行政法人が旧法第三十条第一項の規定により認可を受けている同項の中期計画(附則第十条第二項において「旧中期計画」という。)は、新法第三十条第一項の認可を受けた同項の中期計画(附則第十条第二項において「新中期計画」という。)又は新法第三十五条の五第一項の認可を受けた同項の中長期計画(附則第十条第二項において「新中長期計画」という。)とみなす。
(行政執行法人となる独立行政法人の中期目標の期間に関する特例)
第九条 施行日前に定められた独立行政法人(施行日において行政執行法人となる独立行政法人に限る。)の中期目標の期間(旧法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間をいう。以下同じ。)であって、施行日以後に終わるものとされたものは、同号の規定にかかわらず、施行日の前日に終わるものとする。
(年度計画及び事業計画に関する経過措置)
第十条 次項に規定する場合を除き、施行日を含む事業年度に係る新法第三十一条第一項(新法第三十五条の八において読み替えて準用する場合を含む。)又は第三十五条の十第一項の規定の適用については、新法第三十一条第一項中「毎事業年度の開始前に、前条第一項の認可を受けた」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)の施行の日以後最初の中期計画について前条第一項の認可を受けた後遅滞なく、その」と、新法第三十五条の八において読み替えて準用する第三十一条第一項中「毎事業年度の開始前に、第三十五条の五第一項の認可を受けた同項の」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行の日以後最初の中長期計画(第三十五条の五第一項の中長期計画をいう。以下この項において同じ。)について同条第一項の認可を受けた後遅滞なく、その」と、新法第三十五条の十第一項中「各事業年度」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行の日以後最初の事業年度」と、「当該事業年度の開始前に」とあるのは「遅滞なく」とする。
2 附則第八条第二項の規定により旧中期計画が新中期計画又は新中長期計画とみなされる場合における施行日を含む事業年度に係る新法第三十一条第一項(新法第三十五条の八において読み替えて準用する場合を含む。)の規定の適用については、同項中「毎事業年度の開始前に、前条第一項の認可を受けた」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)の施行の日以後遅滞なく、同法附則第八条第二項の規定により前条第一項の認可を受けたとみなされる」と、新法第三十五条の八において読み替えて準用する第三十一条第一項中「毎事業年度の開始前に、第三十五条の五第一項の認可を受けた」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行の日以後遅滞なく、同法附則第八条第二項の規定により第三十五条の五第一項の認可を受けたとみなされる」とする。
(業績評価等に関する経過措置)
第十一条 新法第三十二条の規定は、施行日において中期目標管理法人となった独立行政法人の施行日の前日に終了した事業年度及び中期目標の期間に係る業務の実績に関する評価についても適用する。
2 新法第三十五条の六第一項、第三項及び第五項から第九項までの規定は、施行日において国立研究開発法人となった独立行政法人の施行日の前日に終了した事業年度及び中期目標の期間に係る業務の実績に関する評価についても適用する。
3 新法第三十五条の十一第一項、第三項、第五項及び第六項の規定は、施行日において行政執行法人となった独立行政法人の施行日の前日に終了した事業年度に係る業務の実績に関する評価についても適用する。
4 新法第三十五条の十一第二項及び第四項から第七項までの規定は、施行日において行政執行法人となった独立行政法人の施行日の前日に終了した中期目標の期間に係る業務の実績に関する評価について準用する。この場合において、同条第二項中「三年以上五年以下の期間で主務省令で定める期間」とあるのは「独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号)による改正前の第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間」と、「当該期間における年度目標に定める業務運営の効率化に関する事項の実施状況」とあるのは「当該中期目標の期間における業務の実績」と、同条第四項中「事項の実施状況及び当該事項の実施状況」とあるのは「中期目標の期間における業務の実績及び当該業務の実績」と、同条第五項中「事項の実施状況」とあるのは「中期目標の期間における業務の実績」と読み替えるものとする。
5 前項の規定は、附則第九条の規定により、施行日前に定められた中期目標の期間が施行日の前日に終わることにより当該中期目標の期間が一年以下となる場合には、適用しない。
6 第四項において準用する新法第三十五条の十一第四項の規定による報告書の提出をせず、又は報告書に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして報告書を提出した場合には、その違反行為をした行政執行法人の役員は、二十万円以下の過料に処する。
第十二条 旧法第三十五条の規定は、施行日において行政執行法人となる独立行政法人の施行日の前日を含む中期目標の期間については、適用しない。
(秘密保持義務に関する経過措置)
第十三条 旧法第二条第二項に規定する特定独立行政法人の役員であった者に係る旧法第五十四条第一項の規定によるその職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない義務については、施行日以後も、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十四条 この法律の施行前にした行為及び前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十五条 附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
内閣総理大臣 安倍晋三
総務大臣 新藤義孝