(発受を許す信書)
第九十八条 少年院の長は、在院者に対し、この節、第百九条第三項又は次章の規定により禁止される場合を除き、他の者との間で信書を発受することを許すものとする。
(信書の検査)
第九十九条 少年院の長は、その指名する職員に、在院者が発受する信書について、検査を行わせるものとする。
2 次に掲げる信書については、前項の検査は、これらの信書に該当することを確認するために必要な限度において行うものとする。ただし、第四号に掲げる信書について、少年院の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合は、この限りでない。
二 在院者が国又は地方公共団体の機関から受ける信書
三 在院者が自己に対する少年院の長の措置その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国又は地方公共団体の機関に対して発する信書
四 在院者が自己に対する少年院の長の措置その他自己が受けた処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士(弁護士法人を含む。第百一条第二項において同じ。)との間で発受する信書
3 少年院の長は、少年院の規律及び秩序を害する結果を生じ、又は在院者の矯正教育の適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認める場合は、前二項の規定にかかわらず、第一項の検査を行わせないことができる。
(信書の発受の禁止)
第百条 少年院の長は、犯罪性のある者その他在院者が信書を発受することにより、少年院の規律及び秩序を害し、又は在院者の矯正教育の適切な実施に支障を生ずるおそれがある者(在院者の保護者等を除く。)については、在院者がその者との間で信書を発受することを禁止することができる。ただし、婚姻関係の調整、訴訟の遂行、修学又は就業の準備その他の在院者の身分上、法律上、教育上又は職業上の重大な利害に係る用務の処理のため信書を発受する場合は、この限りでない。
(信書の内容による差止め等)
第百一条 少年院の長は、第九十九条の規定による検査の結果、在院者が発受する信書について、その全部又は一部が次の各号のいずれかに該当する場合には、その発受を差し止め、又はその該当箇所を削除し、若しくは抹消することができる。同条第二項各号に掲げる信書について、これらの信書に該当することを確認する過程においてその全部又は一部が次の各号のいずれかに該当することが判明した場合も、同様とする。
一 暗号の使用その他の理由によって、少年院の職員が理解できない内容のものであるとき。
二 発受によって、刑罰法令に触れる行為をすることとなり、又は犯罪若しくは非行を助長し、若しくは誘発するおそれがあるとき。
三 発受によって、少年院の規律及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあるとき。
四 威迫にわたる記述又は明らかな虚偽の記述があるため、受信者を著しく不安にさせ、又は受信者に損害を被らせるおそれがあるとき。
六 発受によって、在院者の矯正教育の適切な実施に支障を生ずるおそれがあるとき。
2 前項の規定にかかわらず、在院者が国又は地方公共団体の機関との間で発受する信書であってその機関の権限に属する事項を含むもの及び在院者が弁護士との間で発受する信書であってその在院者に係る弁護士法第三条第一項に規定する弁護士の職務に属する事項を含むものについては、その発受の差止め又はその事項に係る部分の削除若しくは抹消は、その部分の全部又は一部が前項第一号から第三号までのいずれかに該当する場合に限り、これを行うことができる。
(信書に関する制限)
第百二条 少年院の長は、法務省令で定めるところにより、在院者が発する信書の作成要領、その発信の申請の日及び時間帯、在院者が発信を申請する信書(付添人等又は弁護人等に対して発するものを除く。)の通数並びに在院者の信書の発受の方法について、少年院の管理運営上必要な制限をすることができる。
2 前項の規定により在院者が発信を申請する信書の通数について制限をするときは、その通数は、一月につき四通を下回ってはならない。
(発信に要する費用)
第百三条 信書の発信に要する費用については、在院者が負担することができない場合において、少年院の長が発信の目的に照らし相当と認めるときは、その全部又は一部を国庫の負担とする。
(発受を禁止した信書等の取扱い)
第百四条 少年院の長は、第百条、第百一条又は第百九条第三項の規定により信書の発受を禁止し、又は差し止めた場合にはその信書を、第百一条の規定により信書の一部を削除した場合にはその削除した部分を保管するものとする。
2 少年院の長は、第百一条の規定により信書の記述の一部を抹消する場合には、その抹消する部分の複製を作成し、これを保管するものとする。
3 少年院の長は、在院者の出院の際、前二項の規定により保管する信書の全部若しくは一部又は複製(以下「発受禁止信書等」という。)をその者又はその親権を行う者等に引き渡すものとする。
4 少年院の長は、在院者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その申請に基づき、発受禁止信書等を引き渡すものとする。
5 前二項の規定にかかわらず、発受禁止信書等の引渡しにより、少年院の規律及び秩序の維持に支障を生じ、又は在院者の犯罪若しくは非行を助長し、若しくは誘発するおそれがあるときは、これを引き渡さないものとする。次に掲げる場合において、その引渡しにより少年院の規律及び秩序の維持に支障を生じ、又は在院者の犯罪若しくは非行を助長し、若しくは誘発するおそれがあるときも、同様とする。
一 出院した在院者又はその親権を行う者等が、在院者の出院後に、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。
二 在院者が第七十六条第一項各号のいずれかに該当する場合において、その在院者又はその親権を行う者等が、発受禁止信書等の引渡しを求めたとき。
6 第七十五条第一項、第七十六条第一項並びに第七十七条第二項及び第三項の規定は、在院者に係る発受禁止信書等(前項の規定により引き渡さないこととされたものを除く。)について準用する。この場合において、同条第三項中「第一項の申請」とあるのは、「第百四条第四項の申請」と読み替えるものとする。
7 第五項の規定により引き渡さないこととした発受禁止信書等は、在院者の出院の日若しくは死亡の日又は在院者が第七十六条第一項各号のいずれかに該当することとなった日から起算して三年を経過した日に、国庫に帰属する。
(在院者作成の文書図画)
第百五条 少年院の長は、在院者が、その作成した文書図画(信書を除く。)を他の者に交付することを申請した場合には、その交付につき、在院者が発する信書に準じて検査その他の措置を執ることができる。