土壌汚染対策法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第23号
公布年月日: 平成21年4月24日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

土壌汚染対策法施行から6年が経過し、土地取引等での自主的な調査・対策が広く実施される一方、汚染土壌の不適正処理事例も発生している。この現状を踏まえ、土壌汚染状況把握のための制度拡充、規制対象区域の分類による措置内容の明確化、汚染土壌の適正処理確保に関する規定の新設等、必要な措置を講じるため本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第171回国会 衆議院 環境委員会 第2号

審議経過

第171回国会

衆議院
(平成21年3月24日)
(平成21年3月27日)
(平成21年3月31日)
(平成21年4月3日)
(平成21年4月7日)
参議院
(平成21年4月9日)
(平成21年4月14日)
(平成21年4月16日)
(平成21年4月17日)
土壌汚染対策法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十一年四月二十四日
内閣総理大臣 麻生太郎
法律第二十三号
土壌汚染対策法の一部を改正する法律
土壌汚染対策法(平成十四年法律第五十三号)の一部を次のように改正する。
目次中「・第四条」を「―第五条」に、
第三章
指定区域の指定等(第五条・第六条)
第四章
土壌汚染による健康被害の防止措置(第七条―第九条)
第三章
区域の指定等
第一節
要措置区域(第六条―第十条)
第二節
形質変更時要届出区域(第十一条―第十三条)
第三節
雑則(第十四条・第十五条)
第四章
汚染土壌の搬出等に関する規制
第一節
汚染土壌の搬出時の措置(第十六条―第二十一条)
第二節
汚染土壌処理業(第二十二条―第二十八条)
に、「第十条―第十九条」を「第二十九条―第四十三条」に、「第二十条―第二十八条」を「第四十四条―第五十三条」に、「第二十九条―第三十七条」を「第五十四条―第六十四条」に、「第三十八条―第四十二条」を「第六十五条―第六十九条」に改める。
第二条第二項中「及び第四条」を「、第四条第二項及び第五条」に改める。
第三条に次の二項を加える。
4 第一項ただし書の確認を受けた者は、当該確認に係る土地の利用の方法の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
5 都道府県知事は、前項の届出を受けた場合において、当該変更後の土地の利用の方法からみて土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがないと認められないときは、当該確認を取り消すものとする。
「第三章 指定区域の指定等」を「第三章 区域の指定等」に改める。
第六条を削る。
第五条の見出しを「(要措置区域の指定等)」に改め、同条第一項中「土壌汚染状況調査の結果、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染状態が環境省令で定める基準に適合しない」を「土地が次の各号のいずれにも該当する」に、「その」を「、その」に、「汚染されている」を「汚染されており、当該汚染による人の健康に係る被害を防止するため当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他の措置(以下「汚染の除去等の措置」という。)を講ずることが必要な」に改め、同項に次の各号を加える。
一 土壌汚染状況調査の結果、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染状態が環境省令で定める基準に適合しないこと。
二 土壌の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるものとして政令で定める基準に該当すること。
第五条第四項中「土壌の特定有害物質による汚染の除去」を「汚染の除去等の措置」に、「指定区域」を「要措置区域」に改め、同条を第六条とし、第三章中同条の前に次の節名を付する。
第一節 要措置区域
第四条第一項中「前条第一項本文」を「第三条第一項本文及び前条第二項」に、「同項の環境大臣が指定する者に同項」を「指定調査機関に第三条第一項」に改め、同条第二項中「おいては」を「おいて」に改め、第二章中同条を第五条とし、第三条の次に次の一条を加える。
(土壌汚染のおそれがある土地の形質の変更が行われる場合の調査)
第四条 土地の掘削その他の土地の形質の変更(以下「土地の形質の変更」という。)であって、その対象となる土地の面積が環境省令で定める規模以上のものをしようとする者は、当該土地の形質の変更に着手する日の三十日前までに、環境省令で定めるところにより、当該土地の形質の変更の場所及び着手予定日その他環境省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
一 軽易な行為その他の行為であって、環境省令で定めるもの
二 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
2 都道府県知事は、前項の規定による土地の形質の変更の届出を受けた場合において、当該土地が特定有害物質によって汚染されているおそれがあるものとして環境省令で定める基準に該当すると認めるときは、環境省令で定めるところにより、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について、当該土地の所有者等に対し、前条第一項の環境大臣が指定する者(以下「指定調査機関」という。)に同項の環境省令で定める方法により調査させて、その結果を報告すべきことを命ずることができる。
第四章の章名を削る。
第七条の見出しを「(汚染の除去等の措置)」に改め、同条第一項から第三項までを次のように改める。
都道府県知事は、前条第一項の指定をしたときは、環境省令で定めるところにより、当該汚染による人の健康に係る被害を防止するため必要な限度において、要措置区域内の土地の所有者等に対し、相当の期限を定めて、当該要措置区域内において汚染の除去等の措置を講ずべきことを指示するものとする。ただし、当該土地の所有者等以外の者の行為によって当該土地の土壌の特定有害物質による汚染が生じたことが明らかな場合であって、その行為をした者(相続、合併又は分割によりその地位を承継した者を含む。以下この項及び次条において同じ。)に汚染の除去等の措置を講じさせることが相当であると認められ、かつ、これを講じさせることについて当該土地の所有者等に異議がないときは、環境省令で定めるところにより、その行為をした者に対し、指示するものとする。
2 都道府県知事は、前項の規定による指示をするときは、当該要措置区域において講ずべき汚染の除去等の措置及びその理由その他環境省令で定める事項を示さなければならない。
3 第一項の規定により都道府県知事から指示を受けた者は、同項の期限までに、前項の規定により示された汚染の除去等の措置(以下「指示措置」という。)又はこれと同等以上の効果を有すると認められる汚染の除去等の措置として環境省令で定めるもの(以下「指示措置等」という。)を講じなければならない。
第七条第四項中「第一項、第二項又は前項において読み替えて準用する第四条第二項」を「前三項」に、「汚染の除去等の措置の実施」を「指示措置等」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。
4 都道府県知事は、前項に規定する者が指示措置等を講じていないと認めるときは、環境省令で定めるところにより、その者に対し、当該指示措置等を講ずべきことを命ずることができる。
5 都道府県知事は、第一項の規定により指示をしようとする場合において、過失がなくて当該指示を受けるべき者を確知することができず、かつ、これを放置することが著しく公益に反すると認められるときは、その者の負担において、指示措置を自ら講ずることができる。この場合において、相当の期限を定めて、指示措置等を講ずべき旨及びその期限までに当該指示措置等を講じないときは、当該指示措置を自ら講ずる旨を、あらかじめ、公告しなければならない。
第八条第一項中「前条第一項の命令」を「前条第一項本文の規定により都道府県知事から指示」に改め、「所有者等は」の下に「、当該土地において指示措置等を講じた場合において」を加え、「命令に係る汚染の除去等の措置に要した費用を」を「指示措置等に要した費用について、指示措置に要する費用の額の限度において、」に改め、同項ただし書中「汚染の除去等の措置」を「指示措置等」に改め、同条第二項中「汚染の除去等の措置」を「指示措置等」に改める。
第四十二条中「第九条第二項又は第三項」を「第十二条第二項若しくは第三項、第十六条第三項、第二十条第六項又は第四十条」に改め、同条を第六十九条とする。
第四十一条中「前条第一号」を「前条第二号」に改め、同条を第六十八条とする。
第四十条第二号中「第二十九条第一項若しくは第三項」を「第五十四条第一項若しくは第三項から第五項まで」に改め、同号を同条第三号とし、同条第一号中「第二十六条」を「第五十条」に改め、同号を同条第二号とし、同条に第一号として次の一号を加える。
一 第二十二条第八項の規定に違反して、記録せず、若しくは虚偽の記録をし、又は記録を備え置かなかった者
第四十条を第六十七条とする。
第三十九条中「第九条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第三条第四項、第四条第一項、第十二条第一項、第十六条第一項若しくは第二項又は第二十三条第三項若しくは第四項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十七条の規定に違反して、汚染土壌を運搬した者
三 第十八条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)又は第二十二条第七項の規定に違反して、汚染土壌の処理を他人に委託した者
四 第二十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、管理票を交付せず、又は同条第一項に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票を交付した者
五 第二十条第三項前段又は第四項の規定に違反して、管理票の写しを送付せず、又はこれらの規定に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票の写しを送付した者
六 第二十条第三項後段の規定に違反して、管理票を回付しなかった者
七 第二十条第五項、第七項又は第八項の規定に違反して、管理票又はその写しを保存しなかった者
八 第二十一条第一項又は第二項の規定に違反して、虚偽の記載をして管理票を交付した者
九 第二十一条第三項の規定に違反して、送付をした者
第三十九条を第六十六条とする。
第三十八条中「第三条第三項、第四条第一項、第七条第一項若しくは第二項又は第九条第四項の規定による命令に違反した」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第三条第三項、第四条第二項、第五条第一項、第七条第四項、第十二条第四項、第十六条第四項、第十九条、第二十四条、第二十五条又は第二十七条第二項の規定による命令に違反した者
二 第九条の規定に違反した者
三 第二十二条第一項の規定に違反して、汚染土壌の処理を業として行った者
四 第二十三条第一項の規定に違反して、汚染土壌の処理の事業を行った者
五 不正の手段により第二十二条第一項の許可(同条第四項の許可の更新を含む。)又は第二十三条第一項の変更の許可を受けた者
六 第二十六条の規定に違反して、他人に汚染土壌の処理を業として行わせた者
第三十八条を第六十五条とし、第七章中第三十七条を第六十四条とし、第三十六条の二を第六十三条とし、第三十六条を第六十二条とし、第三十五条を第六十条とし、同条の次に次の一条を加える。
(都道府県知事による土壌汚染に関する情報の収集、整理、保存及び提供等)
第六十一条 都道府県知事は、当該都道府県の区域内の土地について、土壌の特定有害物質による汚染の状況に関する情報を収集し、整理し、保存し、及び適切に提供するよう努めるものとする。
2 都道府県知事は、公園等の公共施設若しくは学校、卸売市場等の公益的施設又はこれらに準ずる施設を設置しようとする者に対し、当該施設を設置しようとする土地が第四条第二項の環境省令で定める基準に該当するか否かを把握させるよう努めるものとする。
第三十四条を第五十九条とする。
第三十三条第一項中「指定区域」を「要措置区域」に改め、同条を第五十八条とする。
第三十二条中「第三十七条」を「第六十四条」に改め、同条第一号中「第三条第一項」を「第三条第一項ただし書」に改め、同条第二号中「第四条第一項、第七条第一項及び第二項並びに第九条第四項」を「第四条第二項、第五条第一項、第七条第四項、第十二条第四項、第十六条第四項、第十九条、第二十四条、第二十五条及び第二十七条第二項」に改め、同条第八号を同条第十号とし、同条第七号中「第七条第三項において読み替えて準用する第四条第二項の汚染の除去等の措置」を「第七条第五項の指示措置」に改め、同号を同条第九号とし、同条第六号中「第五条第四項」を「第六条第四項」に改め、同号を同条第七号とし、同号の次に次の一号を加える。
八 第七条第一項の指示に関する事務
第三十二条第五号中「第五条第二項」を「第六条第二項」に改め、同号を同条第六号とし、同条第四号中「第五条第一項」を「第六条第一項」に改め、同号を同条第五号とし、同条第三号中「第四条第二項」を「第五条第二項」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。
三 第三条第五項の確認の取消しに関する事務
第三十二条を第五十七条とし、第三十一条を第五十六条とする。
第三十条中「第四条第一項、第七条第一項若しくは第二項又は第九条第四項」を「第四条第二項、第五条第一項、第七条第四項又は第十二条第四項」に改め、同条を第五十五条とする。
第二十九条第一項中「指定区域」を「要措置区域等」に改め、同条第五項中「第三項」の下に「から第五項まで」を加え、同項を同条第七項とし、同条第四項中「前項」を「前三項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。
3 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出した者又は汚染土壌の運搬を行った者に対し、汚染土壌の運搬若しくは処理の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、これらの者の事務所、当該汚染土壌の積卸しを行う場所その他の場所若しくは汚染土壌の運搬の用に供する自動車その他の車両若しくは船舶(以下この項において「自動車等」という。)に立ち入り、当該汚染土壌の状況、自動車等若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
4 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、汚染土壌処理業者又は汚染土壌処理業者であった者に対し、その事業に関し必要な報告を求め、又はその職員に、汚染土壌処理業者若しくは汚染土壌処理業者であった者の事務所、汚染土壌処理施設その他の事業場に立ち入り、設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
第二十九条を第五十四条とする。
第二十八条第一項中「、第二十条第一項」を「、第四十四条第一項」に改め、同項第三号中「第二十条第一項」を「第四十四条第一項」に改め、同条第二項を削り、第六章中同条を第五十二条とし、同条の次に次の一条を加える。
(公示)
第五十三条 環境大臣は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。
一 第四十四条第一項の指定をしたとき。
二 第四十四条第二項の規定による届出を受けたとき。
三 前条の規定により第四十四条第一項の指定を取り消したとき。
第二十七条を第五十一条とする。
第二十六条中「第二十一条第一号」を「第四十五条第一号」に改め、同条を第五十条とし、第二十五条を第四十九条とし、第二十二条から第二十四条までを二十四条ずつ繰り下げる。
第二十一条第一号中「指定区域」を「要措置区域」に改め、同条第二号中「土壌汚染状況調査又は指定区域内の土地における汚染の除去等の措置若しくは土地の形質の変更(次号において「土壌汚染状況調査等」という。)」を「次に掲げる事項」に改め、同号に次のように加える。
イ 土壌汚染状況調査
ロ 要措置区域等内の土地における汚染の除去等の措置
ハ 形質変更時要届出区域内における土地の形質の変更
第二十一条第三号中「土壌汚染状況調査等」を「前号イからハまでに掲げる事項」に改め、同条を第四十五条とする。
第二十条第二項を削り、同条第三項中「指定支援法人」を「前項の指定を受けた者(以下「指定支援法人」という。)」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項を削り、同条を第四十四条とする。
第十九条第一項第一号中「第十一条第一号」を「第三十条第一号」に改め、同項第二号中「第十三条第一項又は第十五条第一項」を「第三十三条、第三十五条、第三十七条第一項又は第三十八条」に改め、同項第三号中「第十四条第三項又は第十六条」を「第三十六条第三項又は第三十九条」に改め、同条第二項を削り、第五章中同条を第四十二条とし、同条の次に次の一条を加える。
(公示)
第四十三条 環境大臣は、次に掲げる場合には、その旨を公示しなければならない。
一 第三条第一項の指定をしたとき。
二 第三十二条第一項の規定により第三条第一項の指定が効力を失ったとき、又は前条の規定により同項の指定を取り消したとき。
三 第三十五条(同条の環境省令で定める事項の変更に係るものを除く。)又は第四十条の規定による届出を受けたとき。
第十八条中「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条を第四十一条とする。
第十七条第一項中「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条第二項を削り、同条を第四十条とする。
第十六条中「第十二条各号」を「第三十一条各号」に、「執るべきこと」を「講ずべきこと」に改め、同条を第三十九条とする。
第十五条第一項中「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条を第三十七条とし、同条の次に次の一条を加える。
(帳簿の備付け等)
第三十八条 指定調査機関は、環境省令で定めるところにより、土壌汚染状況調査等の業務に関する事項で環境省令で定めるものを記載した帳簿を備え付け、これを保存しなければならない。
第十四条の見出し及び同条第一項中「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条第二項中「第三条第一項」の下に「及び第十六条第一項」を加え、「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条第三項中「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条を第三十六条とする。
第十三条の見出し中「事業所の」を削り、同条第一項中「第三条第一項の指定を受けた者(以下「指定調査機関」という。)は、土壌汚染状況調査」を「指定調査機関は、土壌汚染状況調査等」に、「所在地」を「名称又は所在地その他環境省令で定める事項」に改め、「ときは」の下に「、環境省令で定めるところにより」を加え、「二週間前までに、」を「十四日前までに、その旨を」に改め、同条第二項を削り、同条を第三十五条とする。
第十二条各号中「土壌汚染状況調査」を「土壌汚染状況調査等」に改め、同条を第三十一条とし、同条の次に次の三条を加える。
(指定の更新)
第三十二条 第三条第一項の指定は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
2 前三条の規定は、前項の指定の更新について準用する。
(技術管理者の設置)
第三十三条 指定調査機関は、土壌汚染状況調査等を行う土地における当該土壌汚染状況調査等の技術上の管理をつかさどる者で環境省令で定める基準に適合するもの(次条において「技術管理者」という。)を選任しなければならない。
(技術管理者の職務)
第三十四条 指定調査機関は、土壌汚染状況調査等を行うときは、技術管理者に当該土壌汚染状況調査等に従事する他の者の監督をさせなければならない。ただし、技術管理者以外の者が当該土壌汚染状況調査等に従事しない場合は、この限りでない。
第十一条第二号中「第十九条第一項」を「第四十二条」に改め、同条を第三十条とする。
第十条の見出しを「(指定の申請)」に改め、同条第一項中「土壌汚染状況調査」の下に「及び第十六条第一項の調査(以下この章において「土壌汚染状況調査等」という。)」を加え、同条第二項を削り、同条を第二十九条とする。
第九条の見出し中「土地」を「形質変更時要届出区域内における土地」に改め、同条第一項中「指定区域内」を「形質変更時要届出区域内」に改め、「土壌の採取その他の」を削り、同項ただし書中「の各号」を削り、同項中第一号を削り、第二号を第一号とし、同項第三号中「指定区域」を「形質変更時要届出区域」に改め、同号を同項第二号とし、同項第四号を同項第三号とし、同条第二項及び第三項中「指定区域」を「形質変更時要届出区域」に改め、同条第四項中「があった」を「を受けた」に、「受理した」を「受けた」に改め、同条を第十二条とし、同条の次に次の一条、一節及び一章を加える。
(適用除外)
第十三条 第四条第一項の規定は、形質変更時要届出区域内における土地の形質の変更については、適用しない。
第三節 雑則
(指定の申請)
第十四条 土地の所有者等は、第三条第一項本文、第四条第二項及び第五条第一項の規定の適用を受けない土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について調査した結果、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染状態が第六条第一項第一号の環境省令で定める基準に適合しないと思料するときは、環境省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、当該土地の区域について同項又は第十一条第一項の規定による指定をすることを申請することができる。この場合において、当該土地に当該申請に係る所有者等以外の所有者等がいるときは、あらかじめ、その全員の合意を得なければならない。
2 前項の申請をする者は、環境省令で定めるところにより、同項の申請に係る土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況の調査(以下この条において「申請に係る調査」という。)の方法及び結果その他環境省令で定める事項を記載した申請書に、環境省令で定める書類を添付して、これを都道府県知事に提出しなければならない。
3 都道府県知事は、第一項の申請があった場合において、申請に係る調査が公正に、かつ、第三条第一項の環境省令で定める方法により行われたものであると認めるときは、当該申請に係る土地の区域について、第六条第一項又は第十一条第一項の規定による指定をすることができる。この場合において、当該申請に係る調査は、土壌汚染状況調査とみなす。
4 都道府県知事は、第一項の申請があった場合において、必要があると認めるときは、当該申請をした者に対し、申請に係る調査に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、当該申請に係る土地に立ち入り、当該申請に係る調査の実施状況を検査させることができる。
(台帳)
第十五条 都道府県知事は、要措置区域の台帳及び形質変更時要届出区域の台帳(以下この条において「台帳」という。)を調製し、これを保管しなければならない。
2 台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、環境省令で定める。
3 都道府県知事は、台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。
第四章 汚染土壌の搬出等に関する規制
第一節 汚染土壌の搬出時の措置
(汚染土壌の搬出時の届出及び計画変更命令)
第十六条 要措置区域又は形質変更時要届出区域(以下「要措置区域等」という。)内の土地の土壌(指定調査機関が環境省令で定める方法により調査した結果、特定有害物質による汚染状態が第六条第一項第一号の環境省令で定める基準に適合すると都道府県知事が認めたものを除く。以下「汚染土壌」という。)を当該要措置区域等外へ搬出しようとする者(その委託を受けて当該汚染土壌の運搬のみを行おうとする者を除く。)は、当該汚染土壌の搬出に着手する日の十四日前までに、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として当該搬出を行う場合及び汚染土壌を試験研究の用に供するために当該搬出を行う場合は、この限りでない。
一 当該汚染土壌の特定有害物質による汚染状態
二 当該汚染土壌の体積
三 当該汚染土壌の運搬の方法
四 当該汚染土壌を運搬する者及び当該汚染土壌を処理する者の氏名又は名称
五 当該汚染土壌を処理する施設の所在地
六 当該汚染土壌の搬出の着手予定日
七 その他環境省令で定める事項
2 前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項を変更しようとするときは、その届出に係る行為に着手する日の十四日前までに、環境省令で定めるところにより、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
3 非常災害のために必要な応急措置として汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出した者は、当該汚染土壌を搬出した日から起算して十四日以内に、環境省令で定めるところにより、都道府県知事にその旨を届け出なければならない。
4 都道府県知事は、第一項又は第二項の届出があった場合において、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、その届出を受けた日から十四日以内に限り、その届出をした者に対し、当該各号に定める措置を講ずべきことを命ずることができる。
一 運搬の方法が次条の環境省令で定める汚染土壌の運搬に関する基準に違反している場合 当該汚染土壌の運搬の方法を変更すること。
二 第十八条第一項の規定に違反して当該汚染土壌の処理を第二十二条第一項の許可を受けた者(以下「汚染土壌処理業者」という。)に委託しない場合 当該汚染土壌の処理を汚染土壌処理業者に委託すること。
(運搬に関する基準)
第十七条 要措置区域等外において汚染土壌を運搬する者は、環境省令で定める汚染土壌の運搬に関する基準に従い、当該汚染土壌を運搬しなければならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として当該運搬を行う場合は、この限りでない。
(汚染土壌の処理の委託)
第十八条 汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出する者(その委託を受けて当該汚染土壌の運搬のみを行う者を除く。)は、当該汚染土壌の処理を汚染土壌処理業者に委託しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出する者が汚染土壌処理業者であって当該汚染土壌を自ら処理する場合
二 非常災害のために必要な応急措置として当該搬出を行う場合
三 汚染土壌を試験研究の用に供するために当該搬出を行う場合
2 前項本文の規定は、非常災害のために必要な応急措置として汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出した者について準用する。ただし、当該搬出をした者が汚染土壌処理業者であって当該汚染土壌を自ら処理する場合は、この限りでない。
(措置命令)
第十九条 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合において、汚染土壌の特定有害物質による汚染の拡散の防止のため必要があると認めるときは、当該各号に定める者に対し、相当の期限を定めて、当該汚染土壌の適正な運搬及び処理のための措置その他必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
一 第十七条の規定に違反して当該汚染土壌を運搬した場合 当該運搬を行った者
二 前条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して当該汚染土壌の処理を汚染土壌処理業者に委託しなかった場合 当該汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出した者(その委託を受けて当該汚染土壌の運搬のみを行った者を除く。)
(管理票)
第二十条 汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出する者は、その汚染土壌の運搬又は処理を他人に委託する場合には、環境省令で定めるところにより、当該委託に係る汚染土壌の引渡しと同時に当該汚染土壌の運搬を受託した者(当該委託が汚染土壌の処理のみに係るものである場合にあっては、その処理を受託した者)に対し、当該委託に係る汚染土壌の特定有害物質による汚染状態及び体積、運搬又は処理を受託した者の氏名又は名称その他環境省令で定める事項を記載した管理票を交付しなければならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として当該搬出を行う場合及び汚染土壌を試験研究の用に供するために当該搬出を行う場合は、この限りでない。
2 前項本文の規定は、非常災害のために必要な応急措置として汚染土壌を当該要措置区域等外へ搬出した者について準用する。
3 汚染土壌の運搬を受託した者(以下「運搬受託者」という。)は、当該運搬を終了したときは、第一項(前項において準用する場合を含む。以下この項及び次項において同じ。)の規定により交付された管理票に環境省令で定める事項を記載し、環境省令で定める期間内に、第一項の規定により管理票を交付した者(以下この条において「管理票交付者」という。)に当該管理票の写しを送付しなければならない。この場合において、当該汚染土壌について処理を委託された者があるときは、当該処理を委託された者に管理票を回付しなければならない。
4 汚染土壌の処理を受託した者(以下「処理受託者」という。)は、当該処理を終了したときは、第一項の規定により交付された管理票又は前項後段の規定により回付された管理票に環境省令で定める事項を記載し、環境省令で定める期間内に、当該処理を委託した管理票交付者に当該管理票の写しを送付しなければならない。この場合において、当該管理票が同項後段の規定により回付されたものであるときは、当該回付をした者にも当該管理票の写しを送付しなければならない。
5 管理票交付者は、前二項の規定による管理票の写しの送付を受けたときは、当該運搬又は処理が終了したことを当該管理票の写しにより確認し、かつ、当該管理票の写しを当該送付を受けた日から環境省令で定める期間保存しなければならない。
6 管理票交付者は、環境省令で定める期間内に、第三項又は第四項の規定による管理票の写しの送付を受けないとき、又はこれらの規定に規定する事項が記載されていない管理票の写し若しくは虚偽の記載のある管理票の写しの送付を受けたときは、速やかに当該委託に係る汚染土壌の運搬又は処理の状況を把握し、その結果を都道府県知事に届け出なければならない。
7 運搬受託者は、第三項前段の規定により管理票の写しを送付したとき(同項後段の規定により管理票を回付したときを除く。)は当該管理票を当該送付の日から、第四項後段の規定による管理票の写しの送付を受けたときは当該管理票の写しを当該送付を受けた日から、それぞれ環境省令で定める期間保存しなければならない。
8 処理受託者は、第四項前段の規定により管理票の写しを送付したときは、当該管理票を当該送付の日から環境省令で定める期間保存しなければならない。
(虚偽の管理票の交付等の禁止)
第二十一条 何人も、汚染土壌の運搬を受託していないにもかかわらず、前条第三項に規定する事項について虚偽の記載をして管理票を交付してはならない。
2 何人も、汚染土壌の処理を受託していないにもかかわらず、前条第四項に規定する事項について虚偽の記載をして管理票を交付してはならない。
3 運搬受託者又は処理受託者は、受託した汚染土壌の運搬又は処理を終了していないにもかかわらず、前条第三項又は第四項の送付をしてはならない。
第二節 汚染土壌処理業
(汚染土壌処理業)
第二十二条 汚染土壌の処理(当該要措置区域等内における処理を除く。)を業として行おうとする者は、環境省令で定めるところにより、汚染土壌の処理の事業の用に供する施設(以下「汚染土壌処理施設」という。)ごとに、当該汚染土壌処理施設の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
2 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 汚染土壌処理施設の設置の場所
三 汚染土壌処理施設の種類、構造及び処理能力
四 汚染土壌処理施設において処理する汚染土壌の特定有害物質による汚染状態
五 その他環境省令で定める事項
3 都道府県知事は、第一項の許可の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 汚染土壌処理施設及び申請者の能力がその事業を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。
二 申請者が次のいずれにも該当しないこと。
イ この法律又はこの法律に基づく処分に違反し、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
ロ 第二十五条の規定により許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
ハ 法人であって、その事業を行う役員のうちにイ又はロのいずれかに該当する者があるもの
4 第一項の許可は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
5 第二項及び第三項の規定は、前項の更新について準用する。
6 汚染土壌処理業者は、環境省令で定める汚染土壌の処理に関する基準に従い、汚染土壌の処理を行わなければならない。
7 汚染土壌処理業者は、汚染土壌の処理を他人に委託してはならない。
8 汚染土壌処理業者は、環境省令で定めるところにより、当該許可に係る汚染土壌処理施設ごとに、当該汚染土壌処理施設において行った汚染土壌の処理に関し環境省令で定める事項を記録し、これを当該汚染土壌処理施設(当該汚染土壌処理施設に備え置くことが困難である場合にあっては、当該汚染土壌処理業者の最寄りの事務所)に備え置き、当該汚染土壌の処理に関し利害関係を有する者の求めに応じ、閲覧させなければならない。
9 汚染土壌処理業者は、その設置する当該許可に係る汚染土壌処理施設において破損その他の事故が発生し、当該汚染土壌処理施設において処理する汚染土壌又は当該処理に伴って生じた汚水若しくは気体が飛散し、流出し、地下に浸透し、又は発散したときは、直ちに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(変更の許可等)
第二十三条 汚染土壌処理業者は、当該許可に係る前条第二項第三号又は第四号に掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、その変更が環境省令で定める軽微な変更であるときは、この限りでない。
2 前条第三項の規定は、前項の許可について準用する。
3 汚染土壌処理業者は、第一項ただし書の環境省令で定める軽微な変更をしたとき、又は前条第二項第一号に掲げる事項その他環境省令で定める事項に変更があったときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4 汚染土壌処理業者は、その汚染土壌の処理の事業の全部若しくは一部を休止し、若しくは廃止し、又は休止した当該汚染土壌の処理の事業を再開しようとするときは、環境省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(改善命令)
第二十四条 都道府県知事は、汚染土壌処理業者により第二十二条第六項の環境省令で定める汚染土壌の処理に関する基準に適合しない汚染土壌の処理が行われたと認めるときは、当該汚染土壌処理業者に対し、相当の期限を定めて、当該汚染土壌の処理の方法の変更その他必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
(許可の取消し等)
第二十五条 都道府県知事は、汚染土壌処理業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第二十二条第三項第二号イ又はハのいずれかに該当するに至ったとき。
二 汚染土壌処理施設又はその者の能力が第二十二条第三項第一号の環境省令で定める基準に適合しなくなったとき。
三 この章の規定又は当該規定に基づく命令に違反したとき。
四 不正の手段により第二十二条第一項の許可(同条第四項の許可の更新を含む。)又は第二十三条第一項の変更の許可を受けたとき。
(名義貸しの禁止)
第二十六条 汚染土壌処理業者は、自己の名義をもって、他人に汚染土壌の処理を業として行わせてはならない。
(許可の取消し等の場合の措置義務)
第二十七条 汚染土壌の処理の事業を廃止し、又は第二十五条の規定により許可を取り消された汚染土壌処理業者は、環境省令で定めるところにより、当該廃止した事業の用に供した汚染土壌処理施設又は当該取り消された許可に係る汚染土壌処理施設の特定有害物質による汚染の拡散の防止その他必要な措置を講じなければならない。
2 都道府県知事は、前項に規定する汚染土壌処理施設の特定有害物質による汚染により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、当該汚染土壌処理施設を汚染土壌の処理の事業の用に供した者に対し、相当の期限を定めて、当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
(環境省令への委任)
第二十八条 この節に定めるもののほか、汚染土壌の処理の事業に関し必要な事項は、環境省令で定める。
第八条の次に次の二条、節名及び一条を加える。
(要措置区域内における土地の形質の変更の禁止)
第九条 要措置区域内においては、何人も、土地の形質の変更をしてはならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
一 第七条第一項の規定により都道府県知事から指示を受けた者が指示措置等として行う行為
二 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為であって、環境省令で定めるもの
三 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
(適用除外)
第十条 第四条第一項の規定は、第七条第一項の規定により都道府県知事から指示を受けた者が指示措置等として行う行為については、適用しない。
第二節 形質変更時要届出区域
(形質変更時要届出区域の指定等)
第十一条 都道府県知事は、土地が第六条第一項第一号に該当し、同項第二号に該当しないと認める場合には、当該土地の区域を、その土地が特定有害物質によって汚染されており、当該土地の形質の変更をしようとするときの届出をしなければならない区域として指定するものとする。
2 都道府県知事は、土壌の特定有害物質による汚染の除去により、前項の指定に係る区域(以下「形質変更時要届出区域」という。)の全部又は一部について同項の指定の事由がなくなったと認めるときは、当該形質変更時要届出区域の全部又は一部について同項の指定を解除するものとする。
3 第六条第二項及び第三項の規定は、第一項の指定及び前項の解除について準用する。
4 形質変更時要届出区域の全部又は一部について、第六条第一項の規定による指定がされた場合においては、当該形質変更時要届出区域の全部又は一部について第一項の指定が解除されたものとする。この場合において、同条第二項の規定による指定の公示をしたときは、前項において準用する同条第二項の規定による解除の公示をしたものとみなす。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十二年四月一日までの間において政令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第十四条の規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(準備行為)
第二条 この法律による改正後の土壌汚染対策法(以下「新法」という。)第二十二条第一項の許可を受けようとする者は、この法律の施行前においても、同条第二項の規定の例により、その申請を行うことができる。
2 前項の規定による申請に係る申請書又はこれに添付すべき書類に虚偽の記載をして提出した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の罰金刑を科する。
(一定規模以上の面積の土地の形質の変更の届出に関する経過措置)
第三条 新法第四条第一項の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して三十日を経過する日以後に土地の形質の変更(同項に規定する土地の形質の変更をいう。附則第八条において同じ。)に着手する者について適用する。
(指定区域の指定に関する経過措置)
第四条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の土壌汚染対策法(以下「旧法」という。)第五条第一項の規定により指定されている土地の区域は、新法第十一条第一項の規定により指定された同条第二項に規定する形質変更時要届出区域とみなす。
(指定区域台帳に関する経過措置)
第五条 この法律の施行の際現に存する旧法第六条第一項の規定による指定区域の台帳は、新法第十五条第一項の規定による形質変更時要届出区域の台帳とみなす。
(措置命令に関する経過措置)
第六条 この法律の施行前にした旧法第七条第一項又は第二項の規定に基づく命令については、なお従前の例による。
(汚染の除去等の措置に要した費用の請求に関する経過措置)
第七条 この法律の施行前に旧法第七条第一項の規定による命令を受けた者に係る旧法第八条の規定の適用については、なお従前の例による。
(形質変更時要届出区域内における土地の形質の変更の届出に関する経過措置)
第八条 施行日以後の日に附則第四条の規定により新法第十一条第二項に規定する形質変更時要届出区域とみなされた土地の区域において当該土地の形質の変更に着手する者であって、施行日前に当該土地の形質の変更について旧法第九条第一項の規定による届出をした者は、新法第十二条第一項の規定による届出をしたものとみなす。
(汚染土壌の搬出時の届出に関する経過措置)
第九条 新法第十六条第一項の規定は、施行日から起算して十四日を経過する日以後に汚染土壌を当該要措置区域等(同項に規定する要措置区域等をいう。)外へ搬出しようとする者(その委託を受けて当該汚染土壌の運搬のみを行おうとする者を除く。)について適用する。
(指定調査機関の指定に関する経過措置)
第十条 この法律の施行の際現に旧法第三条第一項の規定による指定を受けている者は、施行日に、新法第三条第一項の指定を受けたものとみなす。
(変更の届出に関する経過措置)
第十一条 新法第三十五条の規定は、施行日から起算して十四日を経過する日以後に同条に規定する事項を変更しようとする指定調査機関について適用し、同日前に当該事項を変更しようとする指定調査機関については、なお従前の例による。
(適合命令に関する経過措置)
第十二条 この法律の施行前に旧法第十六条の規定によりした命令は、新法第三十九条の規定によりした命令とみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十三条 この法律の施行前にした行為及び附則第六条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十四条 この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第十五条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
環境大臣臨時代理 国務大臣 金子一義
内閣総理大臣 麻生太郎