国立大学法人法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第89号
公布年月日: 平成19年6月20日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

国立大学法人における教育研究体制の整備及び充実を図るため、大阪府内に所在する国立大学法人の大阪外国語大学を大阪大学に統合する。両法人の統合は平成19年10月1日とし、平成20年度より学生受入れを行うことを予定している。

参照した発言:
第166回国会 参議院 文教科学委員会 第5号

審議経過

第166回国会

参議院
(平成19年3月27日)
(平成19年3月29日)
(平成19年3月29日)
衆議院
(平成19年6月6日)
(平成19年6月8日)
(平成19年6月12日)
国立大学法人法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十九年六月二十日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第八十九号
国立大学法人法の一部を改正する法律
国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)の一部を次のように改正する。
別表第一中
国立大学法人大阪大学
大阪大学
大阪府
国立大学法人大阪外国語大学
大阪外国語大学
大阪府
国立大学法人大阪大学
大阪大学
大阪府
に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十九年十月一日から施行する。ただし、次条第四項並びに附則第三条第三項及び第四項、第四条並びに第七条の規定は、公布の日から施行する。
(大阪外国語大学法人の解散等)
第二条 国立大学法人大阪外国語大学(以下「大阪外国語大学法人」という。)は、この法律の施行の時において解散するものとし、次項の規定により国が承継する資産を除き、その一切の権利及び義務は、その時において国立大学法人大阪大学(以下「大阪大学法人」という。)が承継する。
2 この法律の施行の際現に大阪外国語大学法人が有する権利のうち、大阪大学法人がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、この法律の施行の時において国が承継する。
3 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
4 大阪外国語大学法人の平成十九年四月一日に始まる事業年度(以下この条において「最終事業年度」という。)は、大阪外国語大学法人の解散の日の前日に終わるものとする。
5 大阪外国語大学法人の最終事業年度における業務の実績については、大阪大学法人が準用通則法(国立大学法人法第三十五条において準用する独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)をいう。以下この条において同じ。)第三十二条第一項に規定する評価を受けるものとする。この場合において、同条第三項の規定による通知及び勧告は、大阪大学法人に対してなされるものとする。
6 大阪外国語大学法人の最終事業年度に係る準用通則法第三十八条の規定による財務諸表、事業報告書及び決算報告書(第十一項において「財務諸表等」という。)の作成等については、大阪大学法人が行うものとする。
7 大阪外国語大学法人の最終事業年度における利益及び損失の処理については、大阪大学法人が行うものとする。
8 大阪大学法人のこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)を含む国立大学法人法第三十条第一項に規定する中期目標(以下この条において単に「中期目標」という。)の期間に係る準用通則法第三十三条の規定による事業報告書の提出及び公表については、大阪外国語大学法人の施行日の前日を含む中期目標の期間に係る同条の事業報告書に記載すべき事項を含めて行うものとする。
9 大阪大学法人の施行日を含む中期目標の期間における業務の実績についての準用通則法第三十四条第一項に規定する評価については、大阪外国語大学法人の施行日の前日を含む中期目標の期間における業務の実績を考慮して行うものとする。
10 大阪外国語大学法人の積立金の処分は、施行日の前日において大阪外国語大学法人の中期目標の期間が終了したものとして、大阪大学法人が行うものとする。
11 第六項、第七項及び前項の規定により大阪大学法人が行うものとされる大阪外国語大学法人の行った事業に係る財務諸表等の作成等、利益及び損失の処理並びに積立金の処分の業務については大阪大学法人の行った事業に係るこれらの業務とみなして、国立大学法人法第十一条、第二十条第四項、第三十二条、第三十六条及び第四十条並びに準用通則法第三十八条、第三十九条及び第四十四条(第一項ただし書、第三項及び第四項を除く。)の規定を適用する。この場合において、国立大学法人法第三十二条第一項中「当該中期目標の期間の次の」とあるのは「国立大学法人大阪大学の国立大学法人法の一部を改正する法律(平成十九年法律第八十九号)の施行の日を含む」と、「当該次の」とあるのは「当該」と、準用通則法第三十八条第一項中「毎事業年度、」とあるのは「大阪外国語大学法人(国立大学法人法の一部を改正する法律(平成十九年法律第八十九号)附則第二条第一項に規定する大阪外国語大学法人をいう。以下同じ。)の最終事業年度(同条第四項に規定する最終事業年度をいう。以下同じ。)の」と、「当該事業年度」とあるのは「当該最終事業年度」と、同条第二項中「事業年度」とあるのは「最終事業年度」と、準用通則法第四十四条第一項中「毎事業年度、」とあるのは「大阪外国語大学法人の最終事業年度の」と、同条第二項中「毎事業年度、」とあるのは「大阪外国語大学法人の最終事業年度の」と、「前項の規定による積立金」とあるのは「最終事業年度より前の事業年度において大阪外国語大学法人が積み立てた積立金」とする。
12 第一項の規定により大阪外国語大学法人が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。
(大阪大学法人への出資)
第三条 前条第一項の規定により大阪大学法人が大阪外国語大学法人の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、大阪大学法人が承継する資産の価額(同条第十一項の規定により読み替えて適用される国立大学法人法第三十二条第一項の規定による承認を受けた金額があるとき、又は政府以外の者から大阪外国語大学法人に出えんされた金額があるときは、それぞれ当該金額に相当する金額の合計額を除く。)から負債の金額を差し引いた額は、政府から大阪大学法人に対し出資されたものとする。この場合において、大阪大学法人は、その額により資本金を増加するものとする。
2 前項に規定する資産のうち、土地については、大阪大学法人が当該土地の全部又は一部を譲渡したときは、当該譲渡により生じた収入の範囲内で国立大学法人法附則第九条第三項に規定する文部科学大臣が定める基準により算定した額に相当する金額を独立行政法人国立大学財務・経営センターに納付すべき旨の条件を付して出資されたものとする。
3 第一項に規定する資産の価額は、施行日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(国有財産の無償使用)
第四条 国は、この法律の施行の際現に大阪外国語大学法人の職員の住居の用に供されている国有財産であって政令で定めるものを、政令で定めるところにより、大阪大学法人の職員の住居の用に供するため、大阪大学法人に無償で使用させることができる。
(大阪外国語大学法人が設置する大学に関する経過措置)
第五条 この法律の施行の際現に大阪外国語大学法人が設置する大学に在学する者は、当該大学を卒業するため又は当該大学の大学院の課程を修了するため必要であった教育課程の履修を、大阪大学法人が設置する大学において行うものとし、大阪大学法人が設置する大学は、そのために必要な教育を行うものとする。この場合における教育課程の履修その他当該学生の教育に関し必要な事項は、大阪大学法人が設置する大学の定めるところによる。
(大阪大学法人の理事又は監事の任命に関する経過措置)
第六条 大阪外国語大学法人の役員であった者(理事又は監事であった者にあっては、その最初の任命の際現に大阪外国語大学法人の役員又は職員でなかった者を除く。)が、引き続き大阪大学法人の理事又は監事に任命される場合における国立大学法人法第十四条の規定の適用については、その任命の際現に大阪大学法人の役員又は職員である者とみなす。
2 大阪大学法人の理事又は監事であった者(その最初の任命の際現に大阪大学法人の役員又は職員でなかった者であって、かつ、施行日の前日に大阪外国語大学法人の役員であった者(その最初の任命の際現に大阪外国語大学法人の役員又は職員でなかった者を除く。)又は職員であった者に限る。)が、引き続き大阪大学法人の理事又は監事である場合における国立大学法人法第十四条の規定の適用については、その任命の際現に大阪大学法人の役員又は職員である者とみなす。この場合において、同法第十五条第四項後段の規定は、適用しない。
(政令への委任)
第七条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
文部科学大臣 伊吹文明
内閣総理大臣 安倍晋三