種苗法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第90号
公布年月日: 平成15年6月18日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

登録品種の種苗が権利者に無断で利用され、その収穫物が市場に出回ることで育成者権が侵害される事態が増加し、特色ある品種による産地づくりに取り組んできた農業者等への影響が顕在化している。また、知的財産戦略大綱及び知的財産基本法において、知的財産の戦略的な創造・保護・活用による産業の国際競争力強化と活力ある経済社会の実現を図る知的財産立国を目指すことが示されている。このような育成者権侵害の状況及び知的財産立国の方向性を踏まえ、育成者権の保護強化を図ることを目的として本法案を提出する。

参照した発言:
第156回国会 参議院 農林水産委員会 第7号

審議経過

第156回国会

参議院
(平成15年4月17日)
(平成15年4月22日)
(平成15年4月23日)
衆議院
(平成15年6月4日)
(平成15年6月5日)
(平成15年6月10日)
種苗法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十五年六月十八日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第九十号
種苗法の一部を改正する法律
種苗法(平成十年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第五十六条を次のように改める。
第五十六条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第二条第四項第一号に掲げる行為を行い育成者権又は専用利用権を侵害した者
二 育成者権又は専用利用権の侵害の行為を組成した種苗を用いることにより得られる収穫物を、育成者権者又は専用利用権者の許諾を得ないで、業として生産し、譲渡若しくは貸渡しの申出をし、譲渡し、貸し渡し、輸出し、輸入し、又はこれらの行為をする目的をもって保管した者
第五十八条中「一に」を「いずれかに」に、「二十万円」を「五十万円」に改める。
第五十九条中「一に」を「いずれかに」に、「十万円」を「三十万円」に改める。
第六十条中「第五十六条から第五十八条まで又は前条第一号若しくは第三号」を「次の各号に掲げる規定」に、「又は人に」を「に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第五十六条 一億円以下の罰金刑
二 第五十七条、第五十八条又は前条第一号若しくは第三号 各本条の罰金刑
附 則
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
農林水産大臣 亀井善之
内閣総理大臣 小泉純一郎