欧州復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律
法令番号: 法律第22号
公布年月日: 平成3年3月30日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

欧州復興開発銀行は、東欧諸国の民主化・自由化に向けた改革を支援し、市場経済への移行と民間部門の経済活動を促進することを目的として設立される。我が国が同銀行へ加盟することは、東欧諸国の経済発展を促進し、我が国と同地域との経済関係を緊密にするものである。この法律案は、我が国が同銀行へ加盟するために必要な措置を講ずることを目的とするものであり、約1,448億円を上限とする当初出資、追加出資及び特別基金への拠出、国債発行に関する規定、日本銀行の寄託所としての業務などを定めるものである。

参照した発言:
第120回国会 衆議院 大蔵委員会 第12号

審議経過

第120回国会

参議院
(平成3年2月18日)
衆議院
(平成3年3月15日)
(平成3年3月15日)
参議院
(平成3年3月18日)
(平成3年3月26日)
(平成3年3月26日)
欧州復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律をここに公布する。
御名御璽
平成三年三月三十日
内閣総理大臣 海部俊樹
法律第二十二号
欧州復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、欧州復興開発銀行(以下「銀行」という。)に加盟するために必要な措置を講じ、及び欧州復興開発銀行を設立する協定(以下「協定」という。)の円滑な履行を確保することを目的とする。
(出資等)
第二条 政府は、銀行に対し、千四百四十七億五千四百九十一万二千五百円の範囲内において、本邦通貨により出資することができる。
2 前項の規定により出資することができる金額のほか、政府は、銀行に対し、予算で定める金額の範囲内において、本邦通貨により、出資し、又は協定第十八条1に規定する特別基金に充てるため拠出することができる。
(国債による出資等)
第三条 政府は、前条の規定により銀行に出資し又は拠出する本邦通貨に代えて、その全部又は一部を国債で出資し又は拠出することができる。
2 前項の規定により出資し又は拠出するため、政府は、必要な額を限度として国債を発行することができる。
3 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律(昭和二十七年法律第百九十一号)第十条第三項から第七項まで(国債の発行条件、償還等)の規定は、前項の規定により発行する国債について準用する。この場合において、同条第三項及び第四項中「銀行」とあるのは「欧州復興開発銀行」と、「出資した」とあるのは「出資し又は拠出した」と読み替えるものとする。
(寄託所の指定)
第四条 日本銀行は、日本銀行法(昭和十七年法律第六十七号)第二十七条(業務)の規定にかかわらず、協定第三十四条1の規定による銀行の保有する本邦通貨その他の資産の寄託所としての業務を行うものとする。
附 則
1 この法律は、協定が日本国について効力を生ずる日から施行する。
2 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第百十五号中「米州投資公社」の下に「、欧州復興開発銀行」を加える。
大蔵大臣 橋本龍太郎
内閣総理大臣 海部俊樹