伝統的民族産業である蚕糸・絹業は、絹需要の大幅減退、海外からの生糸・絹製品の輸入圧力、糸価の長期低迷により、蚕糸砂糖類価格安定事業団の在庫が異常に累積するなど、厳しい状況にある。この事態に対処するため、絹の需要増進を目的として、絹の新規用途開発等に事業団在庫糸を活用できるようにすることなどを内容とする法改正を行うものである。なお、改正法の運用は政府に委ねられることから、立法者としての意思を明確にするため、新規用途開発等の範囲、事業団在庫糸の売り渡し方法、事業運営の公正確保等について、運用基準を定めることとした。
参照した発言:
第96回国会 衆議院 農林水産委員会 第24号