航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約第十三条の規定の実施に関する法律
法令番号: 法律第112号
公布年月日: 昭和45年6月1日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

航空機内で重大な犯罪を行ったと認められる者を、機長が着陸地の締約国当局に引き渡すことができるとする条約の実施に必要な国内法上の措置を定めるものである。具体的には、重罪容疑者の受け取り、所在確保、予備調査等の義務を履行するため、警察官または入国警備官による容疑者の受け取り、再乗機防止措置、72時間を上限とする拘束、取り調べ等の権限を規定している。本法は条約が日本で発効する日から施行される。

参照した発言:
第63回国会 衆議院 地方行政委員会 第20号

審議経過

第63回国会

衆議院
(昭和45年4月23日)
参議院
(昭和45年4月23日)
衆議院
(昭和45年5月7日)
(昭和45年5月8日)
参議院
(昭和45年5月13日)
(昭和45年5月13日)
(昭和45年5月13日)
航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約第十三条の規定の実施に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十五年六月一日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第百十二号
航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約第十三条の規定の実施に関する法律
(機長の引き渡す者の受取り)
第一条 航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約(以下「条約」という。)第十三条第一項の規定による機長の引き渡す者の受取りは、警察官又は入国警備官(次条において「警察官等」という。)が行なう。
2 入国警備官は、前項の者を受け取つたときは、これを警察官に引き渡すものとする。
(制止)
第二条 警察官等は、前条第一項の規定により受け取つた者(以下「重罪容疑者」という。)が当該航空機に再び乗り込むことを防止するため必要があると認められるときは、その行為を制止することができる。
(拘束)
第三条 警察官は、重罪容疑者について逃亡犯罪人引渡法(昭和二十八年法律第六十八号)の規定による引渡しに係る犯罪に該当する行為をしたことを疑うに足りる相当な理由があるときは、これを拘束することができる。
2 前項の規定による拘束は、これを開始した時から七十二時間をこえてすることができず、また、その期間内であつても、その拘束されている者につき逃亡犯罪人引渡法の規定に基づく犯罪人の引渡しの請求がされないことが明らかになつたときは、これを継続することができない。
(予備調査)
第四条 警察官は、条約第十三条第四項に規定する予備調査をするため、次に掲げる措置をとることができる。
一 重罪容疑者について、取調べを行ない、又は必要があると認めるときは、その所持する物の提出を求めること。
二 必要があると認めるときは、参考人を取り調べ、実況見分をし、又は書類その他の物の所有者、所持者若しくは保管者にその物の提出を求めること。
2 警察官は、前項の権限を行使するにあたつては、当該航空機による運送を不当に遅延させることがないようにしなければならない。
(拘束を終了する場合の措置)
第五条 警察官は、第三条第二項の規定により重罪容疑者の拘束を続けることができなくなるときは、これを入国警備官に引き渡すものとする。
附 則
この法律は、条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
内閣総理大臣 佐藤栄作
法務大臣 小林武治