森林病害虫等の防除は、森林所有者の経営安定だけでなく、森林資源の確保や国土保全など公益的な観点からも重要である。しかし、法制定から十数年が経過し、開発事業の進展や異常気象により被害地域が拡大し、健全木への被害も増加している。また、農山村の労働力減少により個々の森林所有者による防除が困難になっている。一方で、薬剤による防除技術は進歩している。このような状況に対応するため、国、地方公共団体、森林組合、森林所有者が協力して防除措置の実施体制を整備強化し、より効果的な防除を実現することを目的として、本法律案を提出するものである。
参照した発言:
第55回国会 参議院 農林水産委員会 第9号