小型自動車競走法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百四十六号
公布年月日: 昭和29年6月1日
法令の形式: 法律
小型自動車競走法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十九年六月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百四十六号
小型自動車競走法の一部を改正する法律
小型自動車競走法(昭和二十五年法律第二百八号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項中「及び」を「、」に改め、「名古屋市」の下に「、都のすべての特別区の組織する組合及びその区域内に小型自動車競走場が存在する市町村」を加える。
第十二条第三項中「前二項」を「前三項」に改め、同条第二項を第三項とし、同条第三項を第四項とし、同条に第二項として次の一項を加える。
2 前項の払戻金の額が、勝車投票券の券面金額に満たないときは、その券面金額を払戻金の額とする。
第二十四条から第二十七条までを次のように改める。
(罰則)
第二十四条 左の各号の一に該当する者は、五年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条第二項の規定に違反した者
二 小型自動車競走に関して、勝車投票類似の行為をさせて財産上の利益を図つた者
第二十五条 左の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十一条各号の一に該当する者であつて当該各号に掲げる小型自動車競走に関し前条第二号の違反行為の相手方となつたもの
二 業として勝車投票券の購入の委託を受け、又は財産上の利益を図る目的をもつて不特定多数の者から勝車投票券の購入の委託を受けた者
第二十六条 左の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一 第十一条の規定に違反した者
二 第二十四条第一号の違反行為の相手方となつた者
三 第十一条第二号に該当する者であつて同号に掲げる小型自動車競走以外の小型自動車競走に関し第二十四条第二号の違反行為の相手方となつたもの又は第十一条各号に掲げる者以外の者であつて第二十四条第二号の違反行為の相手方となつたもの
第二十七条 第十一条の規定に違反する行為があつた場合において、その行為をした者が同条の規定により勝車投票券の購入又は譲受を禁止されている者であることを知りながら、その違反行為の相手方となつた者(その相手方が発売者であるときは、その発売に係る行為をした者)は、五万円以下の罰金に処する。
第二十八条 小型自動車競走会若しくは全国小型自動車競走会連合会の役員若しくは職員又は小型自動車競走の選手が、その職務又は競走に関して賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役に処する。因つて不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたときは、五年以下の懲役に処する。
第二十九条 前条に掲げる役員若しくは職員又は選手になろうとする者が、その担当すべき職務又は行うべき競走に関して請託を受けて賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、同条に掲げる役員若しくは職員又は選手となつた場合において、二年以下の懲役に処する。
2 前条に掲げる役員若しくは職員又は選手であつた者が、その在職中請託を受けてその職務又は競走に関して不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたことに関して、賄ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときも、前項と同様とする。
第三十条 前二条の場合において、収受した賄ろは、これを没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第三十一条 第二十八条又は第二十九条に規定する賄ろを供与し、又はその申込若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を軽減し、又は免除することができる。
第三十二条 偽計又は威力を用いて小型自動車競走の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
第三十三条 小型自動車競走においてその公正を害すべき方法による競走を共謀した者は、二年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
通商産業大臣 愛知揆一
内閣総理大臣 吉田茂