刑事訴訟法第百九十四条に基く懲戒処分に関する法律
法令番号: 法律第64号
公布年月日: 昭和29年4月6日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

犯罪捜査における警察官の権限調整は世界的な課題であり、現行刑事訴訟法では、検察官と司法警察職員の協力関係を前提に、検察官に指示・指揮権を与えている。司法警察職員が正当な理由なく検察官の指示に従わない場合、公安委員会等が懲戒・罷免処分を行うことができるが、その手続等に関する法律が未整備であった。本法案は、警察制度改正とは別に、この不備を解消するため提案された。内容は、訴追の形式・相手方に関する規定と、懲戒罷免処分の種類・手続・効果を通常の懲戒処分例に準じる規定の2条からなる。検察官の指示・指揮に従わない司法警察職員への懲戒を可能とする法的根拠を明確化し、捜査機関の協力体制を確保することを目的としている。

参照した発言:
第19回国会 衆議院 法務委員会 第14号

審議経過

第19回国会

衆議院
(昭和29年3月3日)
参議院
(昭和29年3月5日)
衆議院
(昭和29年3月25日)
(昭和29年3月27日)
(昭和29年3月29日)
参議院
(昭和29年3月31日)
(昭和29年4月1日)
衆議院
(昭和29年6月15日)
参議院
(昭和29年6月15日)
刑事訴訟法第百九十四条に基く懲戒処分に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十九年四月六日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第六十四号
刑事訴訟法第百九十四条に基く懲戒処分に関する法律
(懲戒の請求)
第一条 刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第百九十四条に定める訴追は、警察官たる司法警察職員のうち、国家公務員たる者については国家公安委員会に、その他の者については都道府県公安委員会に、警察官たる者以外の司法警察職員については、その者を懲戒し又は罷免する権限を有する者に対し、書面で請求することによつて行う。
(懲戒の処分)
第二条 前条の請求を受けた者が懲戒又は罷免に関する処分をする場合における処分の種類、手続(処分に対する審査に関するものを含む。)及び効果については、刑事訴訟法に定があるものの外、それぞれ、当該職員に対する通常の懲戒処分の例による。
附 則
この法律は、昭和二十九年七月一日から施行する。
内閣総理大臣 吉田茂
法務大臣 犬養健
大蔵大臣 小笠原三九郎
厚生大臣 草葉隆円
農林大臣 保利茂
通商産業大臣 愛知揆一
運輸大臣 石井光次郎
郵政大臣 塚田十一郎
労働大臣 小坂善太郎