ドイツ人工業所有権特別措置令の一部を改正する法律
法令番号: 法律第177号
公布年月日: 昭和27年6月10日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

平和条約により、ドイツ人の工業所有権を処分する権利を有する米英仏三国がその権利を処分する際に、日本はその処分を確実にするための措置を講じる必要が生じた。これまでドイツ財産である工業所有権については、ドイツ財産管理令及び本政令によって保全・管理を行ってきたが、三国によるドイツ財産である工業所有権の処分を可能にする手続き等、必要な措置を講ずるため、本改正案を提出するものである。改正の主な内容は、三国の決定に基づく工業所有権の取消し、管理解除による権利行使の回復、特許料等の納付に関する特例の設定、実施権の取消し、商標権取得の特例などである。

参照した発言:
第13回国会 衆議院 通商産業委員会 第34号

審議経過

第13回国会

参議院
(昭和27年5月10日)
衆議院
(昭和27年5月13日)
(昭和27年5月15日)
参議院
(昭和27年5月15日)
衆議院
(昭和27年5月16日)
(昭和27年5月20日)
参議院
(昭和27年5月30日)
(昭和27年6月2日)
衆議院
(昭和27年7月31日)
参議院
(昭和27年7月31日)
ドイツ人工業所有権特別措置令の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年六月十日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百七十七号
ドイツ人工業所有権特別措置令の一部を改正する法律
ドイツ人工業所有権特別措置令(昭和二十五年政令第四号)の一部を次のように改正する。
第一條の前に次の目次及び章名を加える。
目次
第一章
総則(第一條)
第二章
特許(第二條―第十六條)
第三章
実用新案及び意匠(第十七條)
第四章
商標(第十八條―第二十九條)
第五章
罰則(第三十條)
附則
第一章 総則
第一條を次のように改める。
(定義)
第一條 この政令において「ドイツ人」とは、ドイツ財産管理令(昭和二十五年政令第二百五十二号)第二條第二項のドイツ人、同條第三項の準ドイツ人及び同條第四項のドイツ系法人をいう。
2 この政令において「ドイツ財産」とは、ドイツ財産管理令第二條第十二項のドイツ財産をいう。
3 この政令において「三国」とは、昭和二十年のベルリン会議の議事の議定書に基いてドイツ財産を処分する権利を有するアメリカ合衆国、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及びフランスをいう。
第一條の次に次の章名を加える。
第二章 特許
第二條第一項中「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、「、実用新案権又は意匠権」及び「(実用新案法(大正十年法律第九十七号)第二十六條又は意匠法(大正十年法律第九十八号)第二十五條において準用する場合を含む。以下同じ。)」を削り、同條第二項中「、実用新案権又は意匠権」を削り、「これらに関する」を「これに関する」に改める。
第三條の見出し中「特許料等の不納による」を削り、同條中「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、「若しくは考案」及び「、実用新案権又は意匠権」を削り、同條に次の但書を加える。
但し、ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が指定した特許権にあつては、その指定に係る第十五條第四号の規定による公告の日から六月を経過した日後、三国が譲り渡した特許権にあつては、その譲渡に係る第十五條第五号の規定による公告の日から三月を経過した日後は、この限りでない。
第四條第一項中「、実用新案登録出願、意匠登録出願若しくは商標登録出願(標章及び団体標章の登録出願並びに商標権、標章権及び団体標章権の存続期間更新の登録出願を含む。以下同じ。)」を削り、「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、同條第二項中「、実用新案登録出願、意匠登録出願若しくは商標登録出願」を削り、「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、同條第三項中「、実用新案公報、意匠公報又は商標公報」を削り、同條第四項中「、実用新案権又は意匠権」を削る。
第四條の次に次の十二條及び三章を加える。
(特許の取消)
第五條 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる特許権について特許を取り消すべき旨の請求を受けたときは、その旨を特許公報で公告しなければならない。
2 前項の請求について異議がある者は、同項の規定による公告の日から六十日以内に、その旨を記載した書面をもつて、特許庁長官に異議の申立をすることができる。
3 特許庁長官は、前項の異議の申立があつたときは、その申立に係る異議を三国に通知しなければならない。
4 特許庁長官は、第二項の期間内に異議の申立がないとき、又は同項の期間内に異議の申立があつた場合において、三国から第一項の請求を変更しない旨の通知を受けたときは、当該特許権について特許を取り消さなければならない。
(特許出願の無効)
第六條 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる特許を受くるの権利に係る特許出願を無効とすべき旨の請求を受けたときは、その旨を特許公報で公告しなければならない。
2 前條第二項から第四項までの規定は、前項の場合に準用する。
3 特許庁長官は、前項において準用する前條第四項の規定により特許出願を無効としたときは、特許庁において出願書類及び附属物件を公衆の閲覧に供するとともに、その出願に係る発明の明細書及び図面を特許公報に記載しなければならない。
(特許又は登録の除外)
第七條 前條第二項において準用する第五條第四項の規定により無効とされた特許出願の出願書類に記載された発明若しくは考案と同一の発明又は同一若しくは類似の考案については、特許し、又は実用新案若しくは意匠の登録をしない。但し、その特許出願前の出願に係る発明又は考案については、この限りでない。
2 特許又は登録が前項の規定に違反してされたときは、審判によりこれを無効としなければならない。
3 前項の規定による特許又は登録の無効は、特許法第八十四條第一項第一号の特許の無効又は実用新案法(大正十年法律第九十七号)第二十二條第一項第一号若しくは意匠法(大正十年法律第九十八号)第二十二條第一項第一号の登録の無効とみなし、これらの法律中特許又は登録の無効に関する規定を適用する。
4 第二項の無効の審判については、特許法第八十五條第一項及び実用新案法第二十三條第一項の規定は、適用しない。
(特許料に関する特例)
第八條 ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が指定した特許権については、特許証主は、特許法第六十九條第一項前段の規定にかかわらず、その指定の日の属する特許年度(特許法第四十三條第一項に規定する十五年の各年をいう。以下同じ。)以前の特許年度についての特許料で、まだ納付していないものを、その指定に係る第十五條第四号の規定による公告の日から六月以内に納付することができる。
2 ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が指定した特許権の特許料で、納付すべき期限が既に到来し、又はその指定に係る第十五條第四号の規定による公告の日から六月以内に到来するものについては、同号の規定による公告の日から六月以内は、特許法第六十九條第一項後段の規定は、適用しない。
第九條 三国が譲り渡したドイツ財産たる特許権については、特許証主は、特許法第六十九條第一項前段の規定にかかわらず、その譲渡の日の属する特許年度以前の特許年度についての特許料で、まだ納付していないものを、その譲渡に係る第十五條第五号の規定による公告の日から三月以内に納付することができる。
2 三国が譲り渡したドイツ財産たる特許権の特許料で、納付すべき期限が既に到来し、又はその譲渡に係る第十五條第五号の規定による公告の日から三月以内に到来するものについては、同号の規定による公告の日から三月以内は、特許法第六十九條第一項後段の規定は、適用しない。
第十條 第八條第一項又は前條第一項に規定する特許権は、同項の期間内に特許料の納付がないときは、その指定又は譲渡の日にさかのぼつて消滅したものとみなす。
(実施権の消滅)
第十一條 三国の許諾により設定されたドイツ財産たる特許権に係る特許発明の実施権は、三国の決定に基き特許庁長官が指定したときは、その指定の日に消滅する。
(損害賠償請求権等)
第十二條 三国以外の何人も、ドイツ財産であつた特許権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間における特許発明の実施に対する報酬又は特許権の侵害に対する損害賠償を請求することができない。
(不実施期間の特例)
第十三條 ドイツ財産であつた特許権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間は、特許法第四十一條第一項及び第二項に規定する期間に算入しない。
(審判の除斥期間の特例)
第十四條 ドイツ財産であつた特許権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間は、特許法第八十五條第一項に規定する期間に算入しない。
(公告)
第十五條 特許庁長官は、左に掲げる場合は、その旨を特許公報で公告しなければならない。
一 第五條第四項の規定により特許を取り消したとき。
二 第六條第二項において準用する第五條第四項の規定により特許出願を無効としたとき。
三 第十一條の規定による指定をしたとき。
四 ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が特許権又は特許を受くるの権利を指定したとき。
五 三国からドイツ財産たる特許権又は特許を受くるの権利を譲り渡した旨の通知があつたとき。
六 三国からドイツ財産たる特許権の存続期間が終了した旨の通知があつたとき。
(ドイツ財産からの除外)
第十六條 ドイツ財産たる特許権又は特許を受くるの権利で、三国が譲り渡したものは、その譲渡の日からドイツ財産でなくなるものとする。
第三章 実用新案及び意匠
第十七條 第二章(第十三條を除く。)の規定は、実用新案及び意匠に関し準用する。
第四章 商標
(商標権の回復)
第十八條 ドイツ人が昭和二十年九月二十日において有していた商標権(標章権及び団体標章権を含む。以下同じ。)で、商標法(大正十年法律第九十九号)第十條の存続期間の終了により消滅したものは、その存続期間の終了の時にさかのぼつて回復する。
(権利消滅の除外)
第十九條 ドイツ人が昭和二十年九月二十日において有していた商標権に関しては、商標法第十條の規定は、適用しない、但し、ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が指定した商標権については、その指定に係る第二十八條第七号の規定による公告の日から九月を経過したときは、この限りでない。
(商標の登録に関する特例)
第二十條 第二十九條第一項において準用する第五條第四項の規定により登録を取り消された商標(商標法第二十六條第一項の標章及び同法第二十七條第一項の団体標章を含む。以下同じ。)と同一又は類似の商標で、その登録を取り消された商標に係る指定商品(商標法第五條の規定により指定した商品をいう。以下同じ。)と同一又は類似の商品に使用するものについては、登録(商標権の存続期間更新の登録を除く。)をしない。但し、その取消に係る第二十八條第五号の規定による公告の日から一年を経過した後の出願に係る商標及び左に掲げる者がその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品について出願するその商標と同一の商標(第二号及び第三号に掲げる者にあつては、その商標と同一又は類似の商標を使用した他人の商品との混同を防ぐのに適当な表示を附したもの。以下同じ。)については、この限りでない。
一 ドイツ財産管理令第四條の規定により三国に帰属したものとされた日(同令第二條第五項のドイツ人財産以外のドイツ財産たる商標権については、その登録の取消の日)においてその登録を取り消された商標の商標権者であつた者又はその承継人
二 国内においてその登録を取り消された商標と同一の商標をその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品に使用している者で、三国の決定に基き特許庁長官が指定するもの
三 日本国との平和條約の最初の効力の発生の際現にその登録を取り消された商標と同一の商標をその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品に専用する権利で外国の法令に基くものを有していた者又はその権利の承継人で、引き続きその権利を行使しているもの
2 前項但書各号に掲げる者が同項に規定する登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品についてするその商標と同一の商標の登録の出願については、商標法第二條第一項第八号、第十号及び第十一号の規定は、適用しない。但し、その取消に係る第二十八條第五号の規定による公告の日から一年(前項但書第二号及び第三号に掲げる者がする出願については、政令で定める期間)を経過した後にする出願については、この限りでない。
3 第一項但書各号に掲げる者が同項に規定する登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品についてその商標と同一の商標の登録を出願した場合において、その出願に係る商標が他人(同項但書第三号に掲げる者がする出願にあつては、同号に掲げる者であつて、その登録を取り消された商標と同一の商標をその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品に専用する権利で一の外国の法令に基くものを有し、又は承継したものを除く。以下この條において同じ。)の登録商標と同一又は類似であつて、同一又は類似の商品に使用するものであるときは、その出願については、商標法第二條第一項第九号の規定は、適用しない。
4 第一項但書各号に掲げる者が同項に規定する登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品についてするその商標と同一の商標の登録の出願が他人の出願と競合し、又は同日の出願となつたときは、同項但書各号に掲げる者がする出願については、商標法第四條第一項の規定は、適用しない。
5 第二項但書の規定は、前二項の場合に準用する。
6 商標の登録が第一項の規定に違反してされたときは、審判によりこれを無効としなければならない。
7 前項の規定による登録の無効は、商標法第二十二條第一項第二号の登録の無効とみなし、同法中商標の登録の無効に関する規定を適用する。
8 第六項の無効の審判については、商標法第二十三條の規定は、適用しない。
(存続期間更新の登録の出願の特例)
第二十一條 ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が指定した商標権で、その指定に係る第二十八條第七号の規定による公告の日までにその登録又は存続期間の更新(更新が二回以上行われたときは、その最後のもの)の日から十九年六月を経過しているものの第十九條但書の規定により適用されるべき商標法第十條の存続期間は、その公告の日から六月以内にする更新登録の出願により更新することができる。
2 前項の規定による存続期間の更新は、商標法第十一條の規定による存続期間の更新とみなし、同法中存続期間の更新に関する規定を適用する。
3 第一項の更新登録の出願に基き商標権の存続期間更新の登録を受ける者は、商標法第二十條第二項の規定にかかわらず、第一項に規定する商標法第十條の存続期間が終了した日に登録を受けたものとした場合において登録料として納付すべきであつた金額を登録料として納付しなければならない。
(指定標章の使用の禁止等)
第二十二條 何人も、ドイツ財産たる商標権又は商標の登録出願から生じた権利に係る商標に関し三国の決定に基き通商産業大臣が指定する標章(以下「指定標章」という。)と同一若しくは類似のものをその商標に係る指定商品と同一若しくは類似の商品に商標として使用し、又はこれを商標として使用した同一若しくは類似の商品を販売してはならない。但し、左に掲げる場合及び日本国との平和條約の最初の効力の発生の日から七年以内において政令で定める期間を経過した後は、この限りでない。
一 通商産業大臣の指定の際現に指定標章と同一又は類似のものを使用する者がその指定の日から一年以内にその商標を使用し、又はこれを使用した商品を販売するとき。
二 指定標章と同一又は類似のものを使用した商品を譲り受けた者が通商産業大臣の指定の日から二年以内にその商品を販売するとき。
三 三国の決定に基き通商産業大臣が指定する者(以下「被指定者」という。)以外の者が登録を受けている商標をその指定商品に使用し、又はこれを使用した指定商品を販売するとき。
四 被指定者以外の者が使用している商標で、取引者若しくは需要者の間に広く認識されているものを同一若しくは類似の商品に使用し、又はこれを使用した同一若しくは類似の商品を販売するとき。
五 慣用されている商標を同一若しくは類似の商品に使用し、又はこれを使用した同一若しくは類似の商品を販売するとき。
2 通商産業大臣は、前項の規定による指定をしたときは、これを告示しなければならない。
第二十三條 指定標章と同一又は類似のものについては、登録(商標権の存続期間更新の登録を除く。)をしない。但し、日本国との平和條約の最初の効力の発生の日から七年以内において政令で定める期間を経過した後は、この限りでない。
2 第二十條第六項から第八項までの規定は、前項の規定に違反してされた登録に準用する。
(商標の登録の取消等)
第二十四條 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる商標権で、その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものについて登録を取り消すべき旨の請求を受けたときは、その登録を取り消さなければならない。
2 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる商標の登録出願から生じた権利に係る商標の登録出願(商標権の存続期間更新の登録出願を含む。以下同じ。)で、その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものを無効とすべき旨の請求を受けたときは、その出願を無効としなければならない。
3 第一項の規定により登録を取り消された商標権がその取消の日までにその登録又は存続期間の更新(更新が二回以上行われたときは、その最後のもの)の日から二十年を経過しているときは、その商標権は、その二十年が経過した時にさかのぼつて消滅したものとみなす。
(輸入許可の取消)
第二十五條 通商産業大臣は、三国からドイツ財産管理令第二十八條の二第一項の規定により輸入を許可した商品について許可を取り消すべき旨の請求を受けたときは、その許可を取り消さなければならない。
(損害賠償請求権)
第二十六條 三国以外の何人も、ドイツ財産であつた商標権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間における商標権の侵害に対する損害賠償を請求することができない。
(不使用期間等の特例)
第二十七條 ドイツ財産であつた商標権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間は、商標法第十四條に規定する期間に算入しない。
(公告)
第二十八條 特許庁長官は、左に掲げる場合は、その旨を特許公報で公告しなければならない。
一 第二十條第一項第二号の規定による指定をしたとき。
二 第二十四條第一項の規定により商標の登録を取り消したとき。
三 第二十四條第二項の規定により商標の登録出願を無効としたとき。
四 第二十五條の規定により通商産業大臣が許可を取り消したとき。
五 次條第一項において準用する第五條第四項の規定により商標の登録を取り消したとき。
六 次條第一項において準用する第六條第二項において準用する第五條第四項の規定により商標の登録出願を無効としたとき。
七 ドイツ財産管理令第三條第一項の規定により主務大臣が商標権又は商標の登録出願から生じた権利を指定したとき。
(準用)
第二十九條 第四條第一項から第三項まで、第五條、第六條第一項及び第二項並びに第十四條の規定は、商標に関し準用する。この場合において、第五條第一項中「特許権」とあるのは、「商標権(その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものを除く。)」と、第六條第一項中「特許を受くるの権利」とあるのは、「商標の登録出願から生じた権利(その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものを除く。)」と読み替えるものとする。
2 第二十四條第三項の規定は、前項において準用する第五條第四項の規定により登録を取り消された商標権に準用する。
第五章 罰則
第三十條 第二十二條第一項の規定に違反した者は、十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して同項の刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。但し、第十七條において準用する第三條の規定は、第十七條において準用する第二條の規定により回復する実用新案権若しくは意匠権又は第十七條において準用する第四條第一項若しくは第二項の規定により確定審決が無効となつたために回復する実用新案権若しくは意匠権については、その回復した時から、第十九條の規定は、第十八條の規定により回復する商標権又は第二十九條第一項において準用する第四條第一項若しくは第二項の規定により確定審決が無効となつたため回復する商標権については、その回復した時から適用する。
大蔵大臣 池田勇人
通商産業大臣 高橋龍太郎
内閣総理大臣 吉田茂
ドイツ人工業所有権特別措置令の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年六月十日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百七十七号
ドイツ人工業所有権特別措置令の一部を改正する法律
ドイツ人工業所有権特別措置令(昭和二十五年政令第四号)の一部を次のように改正する。
第一条の前に次の目次及び章名を加える。
目次
第一章
総則(第一条)
第二章
特許(第二条―第十六条)
第三章
実用新案及び意匠(第十七条)
第四章
商標(第十八条―第二十九条)
第五章
罰則(第三十条)
附則
第一章 総則
第一条を次のように改める。
(定義)
第一条 この政令において「ドイツ人」とは、ドイツ財産管理令(昭和二十五年政令第二百五十二号)第二条第二項のドイツ人、同条第三項の準ドイツ人及び同条第四項のドイツ系法人をいう。
2 この政令において「ドイツ財産」とは、ドイツ財産管理令第二条第十二項のドイツ財産をいう。
3 この政令において「三国」とは、昭和二十年のベルリン会議の議事の議定書に基いてドイツ財産を処分する権利を有するアメリカ合衆国、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及びフランスをいう。
第一条の次に次の章名を加える。
第二章 特許
第二条第一項中「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、「、実用新案権又は意匠権」及び「(実用新案法(大正十年法律第九十七号)第二十六条又は意匠法(大正十年法律第九十八号)第二十五条において準用する場合を含む。以下同じ。)」を削り、同条第二項中「、実用新案権又は意匠権」を削り、「これらに関する」を「これに関する」に改める。
第三条の見出し中「特許料等の不納による」を削り、同条中「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、「若しくは考案」及び「、実用新案権又は意匠権」を削り、同条に次の但書を加える。
但し、ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が指定した特許権にあつては、その指定に係る第十五条第四号の規定による公告の日から六月を経過した日後、三国が譲り渡した特許権にあつては、その譲渡に係る第十五条第五号の規定による公告の日から三月を経過した日後は、この限りでない。
第四条第一項中「、実用新案登録出願、意匠登録出願若しくは商標登録出願(標章及び団体標章の登録出願並びに商標権、標章権及び団体標章権の存続期間更新の登録出願を含む。以下同じ。)」を削り、「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、同条第二項中「、実用新案登録出願、意匠登録出願若しくは商標登録出願」を削り、「昭和二十年九月十三日」を「昭和二十年九月二十日」に改め、同条第三項中「、実用新案公報、意匠公報又は商標公報」を削り、同条第四項中「、実用新案権又は意匠権」を削る。
第四条の次に次の十二条及び三章を加える。
(特許の取消)
第五条 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる特許権について特許を取り消すべき旨の請求を受けたときは、その旨を特許公報で公告しなければならない。
2 前項の請求について異議がある者は、同項の規定による公告の日から六十日以内に、その旨を記載した書面をもつて、特許庁長官に異議の申立をすることができる。
3 特許庁長官は、前項の異議の申立があつたときは、その申立に係る異議を三国に通知しなければならない。
4 特許庁長官は、第二項の期間内に異議の申立がないとき、又は同項の期間内に異議の申立があつた場合において、三国から第一項の請求を変更しない旨の通知を受けたときは、当該特許権について特許を取り消さなければならない。
(特許出願の無効)
第六条 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる特許を受くるの権利に係る特許出願を無効とすべき旨の請求を受けたときは、その旨を特許公報で公告しなければならない。
2 前条第二項から第四項までの規定は、前項の場合に準用する。
3 特許庁長官は、前項において準用する前条第四項の規定により特許出願を無効としたときは、特許庁において出願書類及び附属物件を公衆の閲覧に供するとともに、その出願に係る発明の明細書及び図面を特許公報に記載しなければならない。
(特許又は登録の除外)
第七条 前条第二項において準用する第五条第四項の規定により無効とされた特許出願の出願書類に記載された発明若しくは考案と同一の発明又は同一若しくは類似の考案については、特許し、又は実用新案若しくは意匠の登録をしない。但し、その特許出願前の出願に係る発明又は考案については、この限りでない。
2 特許又は登録が前項の規定に違反してされたときは、審判によりこれを無効としなければならない。
3 前項の規定による特許又は登録の無効は、特許法第八十四条第一項第一号の特許の無効又は実用新案法(大正十年法律第九十七号)第二十二条第一項第一号若しくは意匠法(大正十年法律第九十八号)第二十二条第一項第一号の登録の無効とみなし、これらの法律中特許又は登録の無効に関する規定を適用する。
4 第二項の無効の審判については、特許法第八十五条第一項及び実用新案法第二十三条第一項の規定は、適用しない。
(特許料に関する特例)
第八条 ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が指定した特許権については、特許証主は、特許法第六十九条第一項前段の規定にかかわらず、その指定の日の属する特許年度(特許法第四十三条第一項に規定する十五年の各年をいう。以下同じ。)以前の特許年度についての特許料で、まだ納付していないものを、その指定に係る第十五条第四号の規定による公告の日から六月以内に納付することができる。
2 ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が指定した特許権の特許料で、納付すべき期限が既に到来し、又はその指定に係る第十五条第四号の規定による公告の日から六月以内に到来するものについては、同号の規定による公告の日から六月以内は、特許法第六十九条第一項後段の規定は、適用しない。
第九条 三国が譲り渡したドイツ財産たる特許権については、特許証主は、特許法第六十九条第一項前段の規定にかかわらず、その譲渡の日の属する特許年度以前の特許年度についての特許料で、まだ納付していないものを、その譲渡に係る第十五条第五号の規定による公告の日から三月以内に納付することができる。
2 三国が譲り渡したドイツ財産たる特許権の特許料で、納付すべき期限が既に到来し、又はその譲渡に係る第十五条第五号の規定による公告の日から三月以内に到来するものについては、同号の規定による公告の日から三月以内は、特許法第六十九条第一項後段の規定は、適用しない。
第十条 第八条第一項又は前条第一項に規定する特許権は、同項の期間内に特許料の納付がないときは、その指定又は譲渡の日にさかのぼつて消滅したものとみなす。
(実施権の消滅)
第十一条 三国の許諾により設定されたドイツ財産たる特許権に係る特許発明の実施権は、三国の決定に基き特許庁長官が指定したときは、その指定の日に消滅する。
(損害賠償請求権等)
第十二条 三国以外の何人も、ドイツ財産であつた特許権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間における特許発明の実施に対する報酬又は特許権の侵害に対する損害賠償を請求することができない。
(不実施期間の特例)
第十三条 ドイツ財産であつた特許権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間は、特許法第四十一条第一項及び第二項に規定する期間に算入しない。
(審判の除斥期間の特例)
第十四条 ドイツ財産であつた特許権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間は、特許法第八十五条第一項に規定する期間に算入しない。
(公告)
第十五条 特許庁長官は、左に掲げる場合は、その旨を特許公報で公告しなければならない。
一 第五条第四項の規定により特許を取り消したとき。
二 第六条第二項において準用する第五条第四項の規定により特許出願を無効としたとき。
三 第十一条の規定による指定をしたとき。
四 ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が特許権又は特許を受くるの権利を指定したとき。
五 三国からドイツ財産たる特許権又は特許を受くるの権利を譲り渡した旨の通知があつたとき。
六 三国からドイツ財産たる特許権の存続期間が終了した旨の通知があつたとき。
(ドイツ財産からの除外)
第十六条 ドイツ財産たる特許権又は特許を受くるの権利で、三国が譲り渡したものは、その譲渡の日からドイツ財産でなくなるものとする。
第三章 実用新案及び意匠
第十七条 第二章(第十三条を除く。)の規定は、実用新案及び意匠に関し準用する。
第四章 商標
(商標権の回復)
第十八条 ドイツ人が昭和二十年九月二十日において有していた商標権(標章権及び団体標章権を含む。以下同じ。)で、商標法(大正十年法律第九十九号)第十条の存続期間の終了により消滅したものは、その存続期間の終了の時にさかのぼつて回復する。
(権利消滅の除外)
第十九条 ドイツ人が昭和二十年九月二十日において有していた商標権に関しては、商標法第十条の規定は、適用しない、但し、ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が指定した商標権については、その指定に係る第二十八条第七号の規定による公告の日から九月を経過したときは、この限りでない。
(商標の登録に関する特例)
第二十条 第二十九条第一項において準用する第五条第四項の規定により登録を取り消された商標(商標法第二十六条第一項の標章及び同法第二十七条第一項の団体標章を含む。以下同じ。)と同一又は類似の商標で、その登録を取り消された商標に係る指定商品(商標法第五条の規定により指定した商品をいう。以下同じ。)と同一又は類似の商品に使用するものについては、登録(商標権の存続期間更新の登録を除く。)をしない。但し、その取消に係る第二十八条第五号の規定による公告の日から一年を経過した後の出願に係る商標及び左に掲げる者がその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品について出願するその商標と同一の商標(第二号及び第三号に掲げる者にあつては、その商標と同一又は類似の商標を使用した他人の商品との混同を防ぐのに適当な表示を附したもの。以下同じ。)については、この限りでない。
一 ドイツ財産管理令第四条の規定により三国に帰属したものとされた日(同令第二条第五項のドイツ人財産以外のドイツ財産たる商標権については、その登録の取消の日)においてその登録を取り消された商標の商標権者であつた者又はその承継人
二 国内においてその登録を取り消された商標と同一の商標をその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品に使用している者で、三国の決定に基き特許庁長官が指定するもの
三 日本国との平和条約の最初の効力の発生の際現にその登録を取り消された商標と同一の商標をその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品に専用する権利で外国の法令に基くものを有していた者又はその権利の承継人で、引き続きその権利を行使しているもの
2 前項但書各号に掲げる者が同項に規定する登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品についてするその商標と同一の商標の登録の出願については、商標法第二条第一項第八号、第十号及び第十一号の規定は、適用しない。但し、その取消に係る第二十八条第五号の規定による公告の日から一年(前項但書第二号及び第三号に掲げる者がする出願については、政令で定める期間)を経過した後にする出願については、この限りでない。
3 第一項但書各号に掲げる者が同項に規定する登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品についてその商標と同一の商標の登録を出願した場合において、その出願に係る商標が他人(同項但書第三号に掲げる者がする出願にあつては、同号に掲げる者であつて、その登録を取り消された商標と同一の商標をその登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品に専用する権利で一の外国の法令に基くものを有し、又は承継したものを除く。以下この条において同じ。)の登録商標と同一又は類似であつて、同一又は類似の商品に使用するものであるときは、その出願については、商標法第二条第一項第九号の規定は、適用しない。
4 第一項但書各号に掲げる者が同項に規定する登録を取り消された商標に係る指定商品と同一の商品についてするその商標と同一の商標の登録の出願が他人の出願と競合し、又は同日の出願となつたときは、同項但書各号に掲げる者がする出願については、商標法第四条第一項の規定は、適用しない。
5 第二項但書の規定は、前二項の場合に準用する。
6 商標の登録が第一項の規定に違反してされたときは、審判によりこれを無効としなければならない。
7 前項の規定による登録の無効は、商標法第二十二条第一項第二号の登録の無効とみなし、同法中商標の登録の無効に関する規定を適用する。
8 第六項の無効の審判については、商標法第二十三条の規定は、適用しない。
(存続期間更新の登録の出願の特例)
第二十一条 ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が指定した商標権で、その指定に係る第二十八条第七号の規定による公告の日までにその登録又は存続期間の更新(更新が二回以上行われたときは、その最後のもの)の日から十九年六月を経過しているものの第十九条但書の規定により適用されるべき商標法第十条の存続期間は、その公告の日から六月以内にする更新登録の出願により更新することができる。
2 前項の規定による存続期間の更新は、商標法第十一条の規定による存続期間の更新とみなし、同法中存続期間の更新に関する規定を適用する。
3 第一項の更新登録の出願に基き商標権の存続期間更新の登録を受ける者は、商標法第二十条第二項の規定にかかわらず、第一項に規定する商標法第十条の存続期間が終了した日に登録を受けたものとした場合において登録料として納付すべきであつた金額を登録料として納付しなければならない。
(指定標章の使用の禁止等)
第二十二条 何人も、ドイツ財産たる商標権又は商標の登録出願から生じた権利に係る商標に関し三国の決定に基き通商産業大臣が指定する標章(以下「指定標章」という。)と同一若しくは類似のものをその商標に係る指定商品と同一若しくは類似の商品に商標として使用し、又はこれを商標として使用した同一若しくは類似の商品を販売してはならない。但し、左に掲げる場合及び日本国との平和条約の最初の効力の発生の日から七年以内において政令で定める期間を経過した後は、この限りでない。
一 通商産業大臣の指定の際現に指定標章と同一又は類似のものを使用する者がその指定の日から一年以内にその商標を使用し、又はこれを使用した商品を販売するとき。
二 指定標章と同一又は類似のものを使用した商品を譲り受けた者が通商産業大臣の指定の日から二年以内にその商品を販売するとき。
三 三国の決定に基き通商産業大臣が指定する者(以下「被指定者」という。)以外の者が登録を受けている商標をその指定商品に使用し、又はこれを使用した指定商品を販売するとき。
四 被指定者以外の者が使用している商標で、取引者若しくは需要者の間に広く認識されているものを同一若しくは類似の商品に使用し、又はこれを使用した同一若しくは類似の商品を販売するとき。
五 慣用されている商標を同一若しくは類似の商品に使用し、又はこれを使用した同一若しくは類似の商品を販売するとき。
2 通商産業大臣は、前項の規定による指定をしたときは、これを告示しなければならない。
第二十三条 指定標章と同一又は類似のものについては、登録(商標権の存続期間更新の登録を除く。)をしない。但し、日本国との平和条約の最初の効力の発生の日から七年以内において政令で定める期間を経過した後は、この限りでない。
2 第二十条第六項から第八項までの規定は、前項の規定に違反してされた登録に準用する。
(商標の登録の取消等)
第二十四条 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる商標権で、その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものについて登録を取り消すべき旨の請求を受けたときは、その登録を取り消さなければならない。
2 特許庁長官は、三国からドイツ財産たる商標の登録出願から生じた権利に係る商標の登録出願(商標権の存続期間更新の登録出願を含む。以下同じ。)で、その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものを無効とすべき旨の請求を受けたときは、その出願を無効としなければならない。
3 第一項の規定により登録を取り消された商標権がその取消の日までにその登録又は存続期間の更新(更新が二回以上行われたときは、その最後のもの)の日から二十年を経過しているときは、その商標権は、その二十年が経過した時にさかのぼつて消滅したものとみなす。
(輸入許可の取消)
第二十五条 通商産業大臣は、三国からドイツ財産管理令第二十八条の二第一項の規定により輸入を許可した商品について許可を取り消すべき旨の請求を受けたときは、その許可を取り消さなければならない。
(損害賠償請求権)
第二十六条 三国以外の何人も、ドイツ財産であつた商標権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間における商標権の侵害に対する損害賠償を請求することができない。
(不使用期間等の特例)
第二十七条 ドイツ財産であつた商標権については、昭和二十年九月二十日からドイツ財産でなくなつた日までの期間は、商標法第十四条に規定する期間に算入しない。
(公告)
第二十八条 特許庁長官は、左に掲げる場合は、その旨を特許公報で公告しなければならない。
一 第二十条第一項第二号の規定による指定をしたとき。
二 第二十四条第一項の規定により商標の登録を取り消したとき。
三 第二十四条第二項の規定により商標の登録出願を無効としたとき。
四 第二十五条の規定により通商産業大臣が許可を取り消したとき。
五 次条第一項において準用する第五条第四項の規定により商標の登録を取り消したとき。
六 次条第一項において準用する第六条第二項において準用する第五条第四項の規定により商標の登録出願を無効としたとき。
七 ドイツ財産管理令第三条第一項の規定により主務大臣が商標権又は商標の登録出願から生じた権利を指定したとき。
(準用)
第二十九条 第四条第一項から第三項まで、第五条、第六条第一項及び第二項並びに第十四条の規定は、商標に関し準用する。この場合において、第五条第一項中「特許権」とあるのは、「商標権(その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものを除く。)」と、第六条第一項中「特許を受くるの権利」とあるのは、「商標の登録出願から生じた権利(その商標が指定標章と同一であり、又はこれを有するものを除く。)」と読み替えるものとする。
2 第二十四条第三項の規定は、前項において準用する第五条第四項の規定により登録を取り消された商標権に準用する。
第五章 罰則
第三十条 第二十二条第一項の規定に違反した者は、十万円以下の罰金に処する。
2 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して同項の刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。但し、第十七条において準用する第三条の規定は、第十七条において準用する第二条の規定により回復する実用新案権若しくは意匠権又は第十七条において準用する第四条第一項若しくは第二項の規定により確定審決が無効となつたために回復する実用新案権若しくは意匠権については、その回復した時から、第十九条の規定は、第十八条の規定により回復する商標権又は第二十九条第一項において準用する第四条第一項若しくは第二項の規定により確定審決が無効となつたため回復する商標権については、その回復した時から適用する。
大蔵大臣 池田勇人
通商産業大臣 高橋龍太郎
内閣総理大臣 吉田茂