船舶待遇職員令
法令番号: 勅令第二十三號
公布年月日: 昭和20年1月20日
法令の形式: 勅令
朕船舶待遇職員令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年一月十九日
內閣總理大臣 小磯國昭
運輸通信大臣 前田米藏
勅令第二十三號
船舶待遇職員令
第一條 大東亞戰爭ニ際シ戰時海運管理令ニ依リ設立セラレタル船舶運營會(以下船舶運營會ト稱ス)ノ運航スル船舶ニ乘組ミ船舶運航ニ關スル業務ニ從事セシムル爲運輸通信省ニ左ノ職員ヲ置ク
海運士
海運士補
海運士及海運士補ハ船員動員令ニ依リ徵用セラレ船舶運營會ノ運航スル船舶ニ配置セラレタル船員ヨリ之ヲ任用ス
第二條 海運士ハ高等文官ト同一ノ待遇トシ海運士補ハ判任文官ト同一ノ待遇トス
第三條 海運士ノ進退ハ高等文官ノ例ニ依リ海運士補ノ進退ハ運輸通信大臣之ヲ專行ス
第四條 海運士及海運士補ノ官等等級ハ其ノ者ニ付船員動員令ニ基キ船舶運營會ガ定ムル給料月額ニ應ジ別表ニ依リ文武高等官官等又ハ文武判任官等級ニ配當ス但シ同官等內又ハ同等級內ニ於テハ文武官吏ノ次席トス
海運士ニシテ引續キ三年以上高等官三等ノ待遇ヲ受ケ功績アルモノハ二十五人ヲ限リ特ニ之ヲ勅任文官ノ待遇ト爲スコトヲ得
第五條 甲種一等航海士、甲種一等機關士、乙種船長又ハ乙種機關長ノ海技免狀ヲ有スル者及運輸通信大臣ノ定ムル者ニシテ給料月額百五十圓以上ヲ受クルモノノ官等ハ前條ノ規定ニ拘ラズ高等官六等トシ甲種二等航海士、甲種二等機關士、乙種一等航海士、乙種一等機關士又ハ乙種船舶通信士ノ海技免狀ヲ有スル者ニシテ給料月額百十圓以上ヲ受クルモノノ官等ハ同條ノ規定ニ拘ラズ高等官七等トス
第六條 本令施行ニ關シ必要ナル規程ハ運輸通信大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ昭和二十年一月二十五日ヨリ之ヲ施行ス
戰時海運管理令ニ依リ徵用セラレ本令施行ノ際現ニ船舶運營會ノ運航スル船舶ニ配置セラルル船員ニシテ船舶運營會ヨリ給料月額三百十圓以上ヲ支給セラルル者ノ給料月額三百十圓以上ヲ受ケタル期間ハ第四條第二項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ高等官三等ノ待遇ヲ受ケタル期間ト看做ス
別表
【表】
朕船舶待遇職員令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年一月十九日
内閣総理大臣 小磯国昭
運輸通信大臣 前田米蔵
勅令第二十三号
船舶待遇職員令
第一条 大東亜戦争ニ際シ戦時海運管理令ニ依リ設立セラレタル船舶運営会(以下船舶運営会ト称ス)ノ運航スル船舶ニ乗組ミ船舶運航ニ関スル業務ニ従事セシムル為運輸通信省ニ左ノ職員ヲ置ク
海運士
海運士補
海運士及海運士補ハ船員動員令ニ依リ徴用セラレ船舶運営会ノ運航スル船舶ニ配置セラレタル船員ヨリ之ヲ任用ス
第二条 海運士ハ高等文官ト同一ノ待遇トシ海運士補ハ判任文官ト同一ノ待遇トス
第三条 海運士ノ進退ハ高等文官ノ例ニ依リ海運士補ノ進退ハ運輸通信大臣之ヲ専行ス
第四条 海運士及海運士補ノ官等等級ハ其ノ者ニ付船員動員令ニ基キ船舶運営会ガ定ムル給料月額ニ応ジ別表ニ依リ文武高等官官等又ハ文武判任官等級ニ配当ス但シ同官等内又ハ同等級内ニ於テハ文武官吏ノ次席トス
海運士ニシテ引続キ三年以上高等官三等ノ待遇ヲ受ケ功績アルモノハ二十五人ヲ限リ特ニ之ヲ勅任文官ノ待遇ト為スコトヲ得
第五条 甲種一等航海士、甲種一等機関士、乙種船長又ハ乙種機関長ノ海技免状ヲ有スル者及運輸通信大臣ノ定ムル者ニシテ給料月額百五十円以上ヲ受クルモノノ官等ハ前条ノ規定ニ拘ラズ高等官六等トシ甲種二等航海士、甲種二等機関士、乙種一等航海士、乙種一等機関士又ハ乙種船舶通信士ノ海技免状ヲ有スル者ニシテ給料月額百十円以上ヲ受クルモノノ官等ハ同条ノ規定ニ拘ラズ高等官七等トス
第六条 本令施行ニ関シ必要ナル規程ハ運輸通信大臣之ヲ定ム
附 則
本令ハ昭和二十年一月二十五日ヨリ之ヲ施行ス
戦時海運管理令ニ依リ徴用セラレ本令施行ノ際現ニ船舶運営会ノ運航スル船舶ニ配置セラルル船員ニシテ船舶運営会ヨリ給料月額三百十円以上ヲ支給セラルル者ノ給料月額三百十円以上ヲ受ケタル期間ハ第四条第二項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ高等官三等ノ待遇ヲ受ケタル期間ト看做ス
別表
【表】