(判事及検事ノ退職並ニ判事ノ転所ニ関スル法律)
法令番号: 法律第56号
公布年月日: 昭和20年12月22日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

終戦に伴う一般官吏の減員の一環として、司法官についても減員を行う必要があるが、判事及び検事には裁判所構成法による地位の保障があるため、退職予定数228人を限り、一時的に保障を撤廃して退職を命じることを目的としている。判事については憲法による身分保障もあるため、その精神を尊重し慎重な取扱いのための特別な法的措置を講じている。また、減員実施に伴う職員の配置替えのため、判事の転所制限も一時的に撤廃するものである。

参照した発言:
第89回帝国議会 貴族院 本会議 第6号

審議経過

第89回帝国議会

貴族院
(昭和20年12月6日)
(昭和20年12月8日)
衆議院
(昭和20年12月10日)
(昭和20年12月14日)
朕樞密顧問ノ諮詢ヲ經テ帝國議會ノ協贊ヲ經タル判事及檢事ノ退職竝ニ判事ノ轉所ニ關スル法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年十二月二十一日
內閣總理大臣 男爵 幣原喜重郞
司法大臣 岩田宙造
法律第五十六號
第一條 終戰ニ伴ヒ官吏ノ減員ヲ行フニ際シ司法大臣ハ昭和二十一年三月三十一日迄ノ間ニ於テ判事及檢事中二百二十八人ヲ限リ退職ヲ命ズルコトヲ得但シ判事ニ退職ヲ命ズルニハ願ニ依ル場合ヲ除クノ外大審院ノ總會ノ決議ヲ經ルコトヲ要ス
前項ノ總會ハ大審院ノ判事ノ三分ノ二以上出席シテ之ヲ開キ其ノ決議ハ出席シタル判事ノ三分ノ二以上ノ意見ニ依ル
第二條 裁判所構成法中判事ノ轉所ニ關スル規定ハ昭和二十一年四月三十日迄ヲ限リ之ヲ適用セズ
附 則
本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕枢密顧問ノ諮詢ヲ経テ帝国議会ノ協賛ヲ経タル判事及検事ノ退職並ニ判事ノ転所ニ関スル法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年十二月二十一日
内閣総理大臣 男爵 幣原喜重郎
司法大臣 岩田宙造
法律第五十六号
第一条 終戦ニ伴ヒ官吏ノ減員ヲ行フニ際シ司法大臣ハ昭和二十一年三月三十一日迄ノ間ニ於テ判事及検事中二百二十八人ヲ限リ退職ヲ命ズルコトヲ得但シ判事ニ退職ヲ命ズルニハ願ニ依ル場合ヲ除クノ外大審院ノ総会ノ決議ヲ経ルコトヲ要ス
前項ノ総会ハ大審院ノ判事ノ三分ノ二以上出席シテ之ヲ開キ其ノ決議ハ出席シタル判事ノ三分ノ二以上ノ意見ニ依ル
第二条 裁判所構成法中判事ノ転所ニ関スル規定ハ昭和二十一年四月三十日迄ヲ限リ之ヲ適用セズ
附 則
本法ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス