(防空法施行令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二十一號
公布年月日: 昭和19年1月8日
法令の形式: 勅令
朕防空法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年一月七日
內閣總理大臣兼陸軍大臣 軍需大臣 東條英機
厚生大臣 小泉親彥
司法大臣 岩村通世
海軍大臣 嶋田繁太郞
大藏大臣 賀屋興宣
運輸通信大臣 八田嘉明
內務大臣 安藤紀三郞
農商大臣 山崎達之輔
文部大臣 子爵 岡部長景
勅令第二十一號
防空法施行令中左ノ通改正ス
第一條ヲ第一條ノ二トス
第一條 防空法第一條ノ規定ニ依リ事項ヲ定ムルコト左ノ如シ
一 被害現場ノ後片付其ノ他ノ淸掃(以下淸掃ト稱ス)
二 氣球等ニ依ル阻塞(以下阻塞ト稱ス)
三 飮料水ノ供給(以下給水ト稱ス)
四 應急運輸
五 應急勞務ノ調整
第一條ノ二第四項ヲ削リ同條第二項ヲ左ノ如ク改メ同條ヲ第一條ノ三トス
地方長官以外ノ地方官廳ハ其ノ所管事務ニ付計畫スベキ事項ニ關シ防空計畫ヲ設定スベシ
第一條ノ四 軍司令官、鎭守府司令長官又ハ警備府司令長官ハ陸海軍ノ行フ防衞ニ則應セシムル爲防空計畫ノ設定上基準ト爲ルベキ事項ヲ定メ之ヲ關係地方官廳ニ提示スベシ
第二條中「海運」ノ下ニ「、自動車交通」ヲ加フ
第三條第一項第一號中「電氣通信施設、」ノ下ニ「病院、」ヲ、同項第二號中「學校、」ノ下ニ「病院、」ヲ、同項第三號中「學校、」ノ下ニ「倉庫、病院、」ヲ、同項第四號中「學校、」ノ下ニ「病院、」ヲ、「百貨店、」ノ下ニ「工場、倉庫、公園、廣場、」ヲ加ヘ「又ハ救護」ヲ「、救護、防疫、非常用物資ノ配給、淸掃又ハ給水」ニ改メ同項ニ左ノ一號ヲ加フ
五 工場、鑛山、港灣、高層建築物ノ類ニ付テハ阻塞ニ關シ必要ナルモノ
同條第二項第三號中「劇場、」ノ下ニ「倉庫、病院、」ヲ加ヘ「又ハ救護」ヲ「、救護、防疫、非常用物資ノ配給、淸掃又ハ給水」ニ改ム
第三條ノ二 主務大臣ハ防空法第五條ノ七ノ規定ニ依リ重要ナル總動員物資ニ付移轉ヲ命ズルコトヲ得
主務大臣ハ防空法第五條ノ七ノ規定ニ依リ左ニ揭グル施設又ハ事業ニ付移轉、分散疎開若ハ轉換ヲ命ジ又ハ轉換ノ爲必要ナル施設、設備若ハ資材ノ整備ヲ命ズルコトヲ得
一 重要ナル總動員物資ノ生產、加工、修理、保管又ハ配給ニ關スル施設又ハ事業
二 電氣、瓦斯又ハ水道ニ關スル施設又ハ事業
三 運輸通信又ハ交通ニ關スル施設又ハ事業
地方長官ハ防空法第五條ノ七ノ規定ニ依リ左ニ揭グル物件ニ付移轉ヲ命ズルコトヲ得
一 爆發性、發火性又ハ引火性ノ物品
二 有毒性ノ物品
三 食糧、燃料其ノ他ノ總動員物資
第三條ノ三 防空法第五條ノ八ノ規定ニ依リ收用又ハ使用スルコトヲ得ル土地、工作物又ハ物件ハ左ニ揭グルモノトス
一 監視哨舍、救護所、非常用物資倉庫、防空資材倉庫、汚物處理場ノ類ノ整備ニ付テハ土地又ハ工作物
二 消防道路、水道、地下道、防空待避所、貯水槽、井戶ノ類ノ整備ニ付テハ土地
防空法第五條ノ八ノ規定ニ依リ使用スルコトヲ得ル土地、工作物又ハ物件ハ左ニ揭グルモノトス
一 通信線ノ架設ニ付テハ土地又ハ工作物
二 阻塞氣球繫揚設備ノ整備ニ付テハ土地又ハ繫揚用機具屬品ノ類
第三條ノ四 土地工作物管理使用收用令第三條第一項、第四條乃至第六條(官報公吿ニ關スル部分ヲ除ク)、第八條乃至第十一條、第十二條第一項及第三項、第十五條、第十六條第一項前段及第二項、第十七條竝ニ第二十三條ノ規定ハ防空法第五條ノ八ノ規定ニ依リ地方長官土地、工作物又ハ物件ヲ收用又ハ使用スル場合ニ之ヲ準用ス但シ同令第十五條、第十六條第二項及第十七條中閣令トアルハ命令トス
前項ニ規定スルモノノ外同項ノ收用又ハ使用ニ關シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第三條ノ五 內務大臣ハ防空法第五條ノ九ノ規定ニ依リ其ノ指定スル區域內ヘ轉居セントスル者ヲシテ地方長官又ハ內務大臣ノ指定スル者ノ許可又ハ證明ヲ受ケシムルコトヲ得
第三條ノ六 內務大臣ハ防空法第五條ノ九ノ規定ニ依リ其ノ指定スル區域內ヘ營業所其ノ他ノ業務ノ場所ヲ移轉シ又ハ其ノ區域內ニ於テ營業所其ノ他ノ業務ノ場所ヲ新設セントスル者ヲシテ地方長官ノ許可ヲ受ケシムルコトヲ得
第三條ノ七 內務大臣ハ防空法第五條ノ九ノ規定ニ依リ公務又ハ總動員業務ノ爲其ノ他特別ノ事由ニ因リ其ノ指定スル區域內ニ居住スルヲ必要トスル者以外ノ者ニ對シ當該區域外ヘノ轉居ヲ命ズルコトヲ得
內務大臣ハ防空法第五條ノ九ノ規定ニ依リ營業所其ノ他ノ業務ノ場所ニシテ總動員業務ノ爲其ノ他特別ノ事由ニ因リ其ノ指定スル區域內ニ在ルヲ必要トスルモノ以外ノモノニ付事業主又ハ當該業務ノ場所ノ管理者ニ對シ當該區域外ヘノ移轉ヲ命ズルコトヲ得
第三條ノ八 防空法第五條ノ六ノ規定ニ依ル處分其ノ他ノ事由ニ因リ住居ヲ轉ジ又ハ業務ノ場所ヲ移轉スルノ已ムナキニ至リタル者ニシテ同法第五條ノ十ニ規定スル區域內ニ居住シ又ハ業務ノ場所ヲ有スルヲ必要トスルモノノ居住又ハ業務ノ用ニ供スル爲必要アル場合ニ於テハ地方長官ハ同條ノ規定ニ依リ左ノ各號ノ一ニ該當スル建築物ノ全部又ハ一部ニ付其ノ管理者又ハ所有者ニ對シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
一 空家
二 事務所、營業所ノ類ニシテ利用ノ現況ニ鑑ミ著シク餘裕アリト認メラルルモノ
三 共同住宅、寄宿舍、下宿屋、旅館ノ類
四 俱樂部、集會所、興行場、料理屋、待合ノ類
前項ノ必要ナル命令ハ左ノ各號ノ定ムル所ニ依ル
一 前項第一號又ハ第二號ニ揭グル建築物ニ付テハ新ニ貸付ケ又ハ借主ヲ變更セントスル場合ニ於テ地方長官ニ屆出ヅベキ旨ノ命令又ハ其ノ許可ヲ受クベキ旨ノ命令
二 前項第三號又ハ第四號ニ揭グル建築物ニ付テハ當該各號ニ揭グル用途以外ノ用途ニ供セントスル場合ニ於テ地方長官ニ屆出ヅベキ旨ノ命令
三 地方長官ノ指定スル者ニ對シ期間ヲ限リ貸付クベキ旨ノ命令但シ前項第三號ニ揭グル建築物ニ在リテハ其ノ管理者又ハ所有者ガ同號ニ揭グル用途以外ノ用途ニ之ヲ供セントスル場合ニ限ル
四 除却、改築又ハ移築ノ制限ニ關スル命令
第一項ニ規定スル者ノ居住又ハ業務ノ用ニ供スル爲特ニ必要アル場合ニ於テハ地方長官ハ防空法第五條ノ十ノ規定ニ依リ住宅(店舖、事務所ノ類ヲ兼ヌルモノヲ含ミ第一項第三號ニ揭グルモノヲ除ク本條中以下同ジ)ニ付其ノ管理者又ハ所有者ガ新ニ貸付ケ又ハ借主若ハ用途ヲ變更セントスル場合ニ於テ地方長官ニ屆出ヅベキ旨ノ命令又ハ其ノ許可ヲ受クベキ旨ノ命令及此ノ場合ニ於テ地方長官ノ指定スル者ニ對シ期間ヲ限リ他ニ優先シテ貸付クベキ旨ノ命令竝ニ之ガ除却、改築又ハ移築ノ制限ニ關スル命令ヲ爲スコトヲ得
地方長官ガ前項ノ規定ニ依リ住宅及其ノ空家ヲ居住ノ用ニ供スル爲貸付クベキ旨ノ命令ヲ爲スコトヲ得ルハ當該建築物ノ全部ヲ同一ノ世帶ニ屬スル者ノ用ニ供セシメントスル場合ニ限ル
第三條ノ九 防空ニ關シ公益上特ニ緊要ナル施設ニシテ防空法第五條ノ六ノ規定ニ依ル處分其ノ他ノ事由ニ因リ移轉スルノ已ムナキニ至リタルモノ同法第五條ノ十ニ規定スル區域內ニ在ルヲ必要トスルモノナル場合ニ於テ其ノ施設ノ用ニ供スル爲必要アルトキハ地方長官ハ同條ノ規定ニ依リ當該施設ノ收容上適當ト認ムル建築物ニ付其ノ管理者又ハ所有者ニ對シ期間ヲ限リ之ヲ當該施設ノ管理者又ハ所有者ニ貸付クベキ旨ノ命令ヲ爲スコトヲ得
第三條ノ十 前二條ノ規定ニ依リ地方長官ガ建築物ノ貸付ヲ命ジタル場合ニ於テ其ノ貸付ノ期間ガ三年以上ニ亙ルトキハ當該建築物ノ所有者ハ借主ニ對シ其ノ建築物ノ買取ヲ請求スルコトヲ得
第三條ノ十一 地方長官ハ防空法第五條ノ十ノ規定ニ依リ同法第五條ノ六ノ規定ニ依ル除却命令ニ代ヘ建築物ニ付其ノ所有者ニ對シ之ヲ公共團體其ノ他內務大臣ノ指定スル者ニ讓渡スベキ旨ヲ命ジ其ノ讓渡ヲ受ケタル者ヲシテ當該建築物ヲ除却セシムルコトヲ得
第三條ノ十二 前四條ノ規定ニ依リ建築物ノ貸付若ハ讓渡ノ命令又ハ買取ノ請求アリタル場合ニ於テ其ノ貸付若ハ讓渡又ハ買取ノ條件ハ當事者間ノ協議ニ依ル
前項ノ協議調ハズ又ハ協議ヲ爲スコト能ハザルトキハ地方長官ハ必要ナル決定ヲ爲スコトヲ得
第三條ノ十三 第三條ノ八乃至前條ノ場合ニ於テ必要ナル事項ハ內務大臣之ヲ定ム
第四條第一項第二號中「內務大臣ノ認可ヲ受ケ」ヲ削ル
第五條中「遞信大臣」ヲ「運輸通信大臣」ニ、「關係アル地方長官」ヲ「關係アル地方官廳」ニ改ム
第七條ノ三 內務大臣ハ防空法第八條ノ三ノ規定ニ依リ防空ノ實施ニ際シ必要アリト認ムルトキハ特ニ防空ノ實施ニ從事セシムルノ要アル者以外ノ者ニ對シ情況ニ應ジ退去ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ退去ヲ命ズル場合ニ於テハ退去先、退去ノ方法又ハ退去者ノ保護ニ必要ナル事項ヲ指示スルモノトス
第七條ノ四 第三條ノ八、第三條ノ十二及第三條ノ十三ノ規定ハ地方長官防空法第八條ノ四ノ規定ニ依ル命令ヲ爲ス場合ニ之ヲ準用ス但シ同法第八條ノ三ノ規定ニ依ル退去者ニ對シ建築物ヲ貸付クベキ旨ノ命令ニ附スル期間ハ退去ノ期間ヲ超ユルコトヲ得ズ
第七條ノ五 防空法第八條ノ五ノ規定ニ依リ禁止又ハ制限ヲ爲スコトヲ得ル業務ハ多衆ノ來集ヲ目的トスル業務(第二項各號ニ揭グルモノヲ除ク)及空襲ニ因ル危害ヲ著シク增大スルノ虞アル業務ニシテ內務大臣ノ指定スルモノトス
防空法第八條ノ五ノ規定ニ依リ繼續又ハ再開ヲ命ズルコトヲ得ル業務ハ左ノ各號ニ揭グルモノトス
一 生活必需品又ハ醫藥品ノ配給ニ關スル業務
二 飮食店業務
三 醫療ニ關スル業務
四 運輸通信ニ關スル業務
防空法第八條ノ五ノ命令ハ期間ヲ限リ之ヲ爲スモノトス
第八條第一項中「若ハ第五條ノ四乃至第五條ノ六」ヲ「、第五條ノ四乃至第五條ノ六若ハ第八條ノ四」ニ、「第二條ニ揭グル事業若ハ施設、第三條ニ揭グル特殊施設又ハ第三條ノ二ニ揭グル物件」ヲ「第三條ノ八(第七條ノ四ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第三條ノ九若ハ第三條ノ十一ニ揭グル建築物、第三條ノ二若ハ第三條ノ三ニ揭グル土地、工作物若ハ物件、第二條若ハ第三條ノ二ニ揭グル事業若ハ施設、第三條ニ揭グル特殊施設又ハ第三條ノ六若ハ第三條ノ七ニ揭グル營業所其ノ他ノ業務ノ場所」ニ改ム
第九條ニ左ノ四項ヲ加フ
前項ノ規定ニ依ル補償ヲ受クベキ者ハ防空法第十三條第一項乃至第三項ニ揭グル措置ニ係ル土地、工作物、建築物(工事中ノモノヲ含ム本條中以下同ジ)若ハ物件又ハ當該土地ニ在ル工作物其ノ他ノ物件ヲ所有シタル者及此等ニ付所有權以外ノ權利ヲ有シタル者竝ニ同法第五條ノ六ノ規定ニ依リ建築物ノ除却ヲ命ジタル場合ニ於ケル其ノ建築物ノ存スル土地ノ所有者及其ノ土地ニ付所有權以外ノ權利ヲ有スル者ニ限ル
土地、建築物、工作物又ハ物件ガ知レタル先取特權、質權又ハ抵當權ノ目的タル場合ニ於テハ地方長官ハ其ノ權利ノ目的タル物ニ付防空法第十三條ノ規定ニ依リ交付スベキ補償金ヲ供託スベシ
先取特權者、質權者又ハ抵當權者ハ前項ノ供託金ニ對シテモ其ノ權利ヲ行フコトヲ得
前四項ニ定ムルモノノ外損失補償ニ關シ必要ナル事項ハ內務大臣之ヲ定ム
第十二條第一項中「國庫補助ハ」ノ下ニ「內務大臣ノ査定ニ係ル」ヲ加フ
第十二條ノ二 防空法第十七條ノ規定ニ依ル國庫補助ノ割合ハ左ノ各號ノ定ムル所ニ依ル
一 防空法第十五條第一項本文ニ規定スル防空ノ實施ニ要スル費用ニシテ救護ノ實施ニ係ルモノニ對シテハ其ノ全額
二 防空法第十五條第一項本文ニ規定スル防空ノ實施ニ關シ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ要スル費用ニ對シテハ其ノ四分ノ一乃至三分ノ二
三 防空法第十五條第一項本文ニ規定スル防空計畫ノ設定ニ要スル費用又ハ防空ノ實施(救護ノ實施ヲ除ク)若ハ其ノ訓練ニ要スル費用、同條第五項ニ規定スル扶助金ニシテ同法第三條第一項ノ規定ニ依ル防空計畫ノ設定者ノ負擔スルモノ及同法第十六條ニ規定スル補助金ニシテ都道府縣又ハ市町村ノ負擔スルモノニ對シテハ各其ノ二分ノ一
四 防空法第十五條第二項ニ規定スル設備又ハ資材ノ整備ニ要スル費用ニ對シテハ公共團體ノ爲ス整備ニ係ルモノニ在リテハ其ノ三分ノ一、其ノ他ノモノニ在リテハ其ノ二分ノ一
五 防空法第十五條第六項ニ規定スル移轉費ヲ給スルニ要スル費用ニシテ都道府縣ノ負擔スルモノ及同條第七項ニ規定スル損失補償ニ要スル費用ニシテ同法第八條ノ四ノ規定ニ依ル建築物ノ使用ニ關スル命令ニ係ルモノニ對シテハ各其ノ十分ノ八乃至全額
六 防空法第十五條第七項ニ規定スル損失補償ニ要スル費用(前號及第七號ニ揭グルモノヲ除ク)ニ對シテハ其ノ三分ノ二乃至全額
七 防空法第十五條第七項ニ規定スル損失補償ニ要スル費用ニシテ同法第五條ノ四ノ規定ニ依ル建築物(工事中ノモノヲ含ム)ニ關スル命令ニ係ルモノニ對シテハ其ノ三分ノ二
第十三條第一項中「地方長官又ハ」ヲ「地方官廳又ハ」ニ改ム
第十四條ノ二中「地方長官」ヲ「地方官廳」ニ改ム
第十六條ニ左ノ一號ヲ加フ
七 第七條ノ五第一項ノ規定ニ依ル指定
第十六條ノ二第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
防空ノ實施ニ際シ軍司令官、鎭守府司令長官又ハ警備府司令長官ハ防空ノ實施ニ付陸海軍ノ行フ防衞ニ則應セシムル爲必要ナル事項ヲ關係地方官廳ニ請求スルコトヲ得
同條第二項中「若ハ海軍大臣」ヲ「、海軍大臣若ハ軍司令官」ニ、「前項」ヲ「前二項」ニ、「陸海軍司令官」ヲ「師團長、要塞司令官、軍司令官若ハ師團長ノ指定スル司令官又ハ特定ノ艦隊司令長官若ハ其ノ指定スル指揮官」ニ改ム
第十六條ノ三中「及第十六條ノ五」ヲ「乃至第十六條ノ六」ニ改ム
第十六條ノ四 防空法第二條及第五條竝ニ本令第一條ノ二、第十三條、第十四條ノ二、第十六條第四號及第十六條ノ二ニ規定スル主務大臣ノ職務ニ關シテハ左ノ各號ニ揭グル事項ニ付テハ當該各號ノ定ムル所ニ依ル
一 所管大臣ノ指定スル工場又ハ事業場ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ當該所管大臣
二 船舶ノ防空ノ實施ニ關スル事項ニ付テハ運輸通信大臣但シ碇泊中ノ船舶ニ付テハ第三號ニ揭グルモノヲ除クノ外內務大臣及運輸通信大臣
三 鐵道、自動車交通事業ノ施設、船舶、運輸通信大臣ノ指定スル港灣、航路標識、航空機、航空標識、飛行場又ハ電氣通信施設ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材(港灣ニ於ケル消防又ハ防火ニ係ルモノヲ除ク)ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ運輸通信大臣
四 軌道ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ內務大臣及運輸通信大臣
五 文部大臣ノ指定スル學校ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ內務大臣及文部大臣
六 防疫及應急勞務ノ調整ニ關シテハ其ノ實施及實施ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ付テハ厚生大臣
七 非常用物資ノ配給ニ關シテハ其ノ實施及實施ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ付テハ當該物資ノ配給ニ係ル行政ノ所管大臣
八 救護、淸掃及給水ニ關シテハ其ノ實施及實施ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ付テハ內務大臣及厚生大臣
九 應急運輸ニ關スル事項ニ付テハ運輸通信大臣
主務大臣前項第一號、第三號又ハ第五號ノ規定ニ依ル指定ヲ爲サントスル場合ニ於テハ內務大臣ニ協議スベシ
第十六條ノ五 防空法第三條第一項及本令第十六條第三號前段ニ規定スル主務大臣ノ職務ニ關シテハ左ノ各號ニ揭グル事項ニ付テハ當該各號ノ定ムル所ニ依ル
一 工場ニ付テハ內務大臣及當該工場ニ係ル行政ノ所管大臣
二 鑛山又ハ電氣、瓦斯若ハ石油ニ關スル事業若ハ施設ニ付テハ內務大臣及軍需大臣
三 鐵道、軌道又ハ電氣通信、海運、自動車交通若ハ航空ニ關スル事業若ハ施設ニ付テハ內務大臣及運輸通信大臣
四 水道ニ付テハ內務大臣及厚生大臣
第十六條ノ六 防空法第五條ノ七及本令第三條ノ二ニ規定スル主務大臣ノ職務ハ第十六條ノ四第一項第一號乃至第四號ニ揭グル施設又ハ之ニ係ル事業ニ關シテハ同條ニ定ムル區分ニ從ヒ所管大臣、總動員物資ニ關シテハ當該物資ノ配給ニ係ル行政ノ所管大臣之ヲ行フ
第十六條ノ四第一項第一號、第二號本文及第三號ニ規定スル所管大臣竝ニ前項ニ規定スル總動員物資ノ所管大臣防空法第五條ノ七ノ規定ニ依ル命令ヲ爲サントスル場合ニ於テハ內務大臣ニ協議スベシ
第十六條ノ七 防空法第二條竝ニ本令第一條ノ三、第一條ノ四、第十三條、第十四條ノ二及第十六條ノ二ニ規定スル地方官廳ノ職務ハ左ノ各號ニ揭グル事項ニ付テハ當該各號ノ定ムル所ニ依リ、其ノ他ノ事項(第十六條ノ四第一項第一號乃至第五號ニ揭グル事項ニシテ當該各號ニ規定スル所管大臣ノ指定スルモノヲ除ク)ニ付テハ地方長官之ヲ行フ
一 第十六條ノ四第一項ノ規定ニ依リ軍需大臣ノ指定スル鑛山ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ鑛山監督局長
二 電氣通信施設ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ遞信局長
三 船舶ノ防空ノ實施ニ關スル事項ニ付テハ海運局長但シ碇泊中ノ船舶ニ付テハ第四號ニ揭グルモノヲ除クノ外地方長官及海運局長
四 船舶又ハ第十六條ノ四第一項ノ規定ニ依リ運輸通信大臣ノ指定スル港灣ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材(港灣ニ於ケル消防又ハ防火ニ係ルモノヲ除ク)ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ海運局長
五 鐵道ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ鐵道局長
六 軌道ノ防空ノ實施ニ關シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及僞裝、防彈、分散疎開、轉換又ハ應急復舊ノ實施ニ付テハ地方長官及鐵道局長
七 應急運輸ニ關スル事項ニ付テハ地方長官及海運局長又ハ鐵道局長
第十六條ノ八 防空法第三條第二項竝ニ本令第十五條及第十六條第三號後段ニ規定スル行政官廳ノ職務ハ地方長官之ヲ行フ但シ前條各號ニ揭グル事項ニ付テハ當該各號ノ定ムル所ニ依リ、工場又ハ事業場(鑛山ヲ除ク)ニ付第十六條ノ四第一項第一號ニ規定スル事項ニ付テハ同號ニ規定スル所管大臣、航空ニ關スル事業又ハ施設ニ付同項第三號ニ規定スル事項ニ付テハ運輸通信大臣之ヲ行フ
防空法第八條ノ五ニ規定スル行政官廳ノ職務ハ地方長官之ヲ行フ但シ運輸通信ニ關スル業務ノ再開又ハ繼續ノ命令ニ係ル職務ハ航空又ハ海運ニ關スルモノニ在リテハ運輸通信大臣、通信ニ關スルモノニ在リテハ遞信局長、鐵道、軌道又ハ小運送ニ關スルモノニ在リテハ鐵道局長之ヲ行フ
防空法第十一條第一項ニ規定スル行政官廳ノ職務ハ內務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、文部大臣、厚生大臣、農商大臣、軍需大臣、運輸通信大臣、地方長官、鑛山監督局長、遞信局長、海運局長又ハ鐵道局長之ヲ行フ
第十六條ノ九 東京都ニ在リテハ防空法第五條ノ二乃至第五條ノ四、第五條ノ六、第八條ノ四及第十二條ノ二竝ニ本令第三條ノ五乃至第三條ノ八、第三條ノ十一及第十一條中地方長官トアルハ東京都長官トシ防空法第八條ノ二及前條第二項中地方長官トアルハ警視總監トス
別記樣式中裏面ノ部ヲ左ノ如ク改ム
裏面
防空法摘要
第十一條 防空ニ關スル調査ノ爲必要アルトキハ行政官廳又ハ市町村長ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ關係者ニ對シ資料ノ提出ヲ命ジ又ハ官吏若ハ吏員ヲシテ關係アル場所ニ立入リ檢査ヲ爲サシムルコトヲ得但シ私人ノ邸宅竝ニ業務上ノ祕密ニ屬スル事項及設備ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ規定ニ依リ立入ル場合ニ於テハ其ノ旨豫メ其ノ場所ノ管理者ニ通知スベシ
當該官吏又ハ吏員第一項ノ規定ニ依リ關係アル場所ニ立入ル場合ハ其ノ證票ヲ携帶スベシ
第十九條ノ三 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
一 第八條ノ七第一項ノ規定ニ違反シタル者
二 第十一條第一項ノ規定ニ依ル資料ノ提出ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ資料ヲ提出シ又ハ當該官吏若ハ吏員ノ立入檢査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
防空法施行令摘要
第八條 防空法第十一條第一項ノ關係者ハ同法第五條ノ二、第五條ノ四乃至第五條ノ六若ハ第八條ノ四ニ揭グル建築物(工事中ノモノヲ含ム)、第三條ノ八(第七條ノ四ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第三條ノ九若ハ第三條ノ十一ニ揭グル建築物、第三條ノ二若ハ第三條ノ三ニ揭グル土地、工作物若ハ物件、第二條若ハ第三條ノ二ニ揭グル事業若ハ施設、第三條ニ揭グル特殊施設又ハ第三條ノ六若ハ第三條ノ七ニ揭グル營業所其ノ他ノ業務ノ場所ノ管理者又ハ所有者トシ關係アル場所ハ此等ノ者ノ管理又ハ所有スル土地及建物其ノ他ノ工作物トス
防空法第十一條第三項ノ證票ハ別記樣式ニ依ル
第十六條ノ八第三項
防空法第十一條第一項ニ規定スル行政官廳ノ職務ハ內務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、文部大臣、厚生大臣、農商大臣、軍需大臣、運輸通信大臣、地方長官、鑛山監督局長、遞信局長、海運局長又ハ鐵道局長之ヲ行フ
附 則
本令ハ昭和十八年法律第百四號施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕防空法施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年一月七日
内閣総理大臣兼陸軍大臣 軍需大臣 東条英機
厚生大臣 小泉親彦
司法大臣 岩村通世
海軍大臣 嶋田繁太郎
大蔵大臣 賀屋興宣
運輸通信大臣 八田嘉明
内務大臣 安藤紀三郎
農商大臣 山崎達之輔
文部大臣 子爵 岡部長景
勅令第二十一号
防空法施行令中左ノ通改正ス
第一条ヲ第一条ノ二トス
第一条 防空法第一条ノ規定ニ依リ事項ヲ定ムルコト左ノ如シ
一 被害現場ノ後片付其ノ他ノ清掃(以下清掃ト称ス)
二 気球等ニ依ル阻塞(以下阻塞ト称ス)
三 飲料水ノ供給(以下給水ト称ス)
四 応急運輸
五 応急労務ノ調整
第一条ノ二第四項ヲ削リ同条第二項ヲ左ノ如ク改メ同条ヲ第一条ノ三トス
地方長官以外ノ地方官庁ハ其ノ所管事務ニ付計画スベキ事項ニ関シ防空計画ヲ設定スベシ
第一条ノ四 軍司令官、鎮守府司令長官又ハ警備府司令長官ハ陸海軍ノ行フ防衛ニ則応セシムル為防空計画ノ設定上基準ト為ルベキ事項ヲ定メ之ヲ関係地方官庁ニ提示スベシ
第二条中「海運」ノ下ニ「、自動車交通」ヲ加フ
第三条第一項第一号中「電気通信施設、」ノ下ニ「病院、」ヲ、同項第二号中「学校、」ノ下ニ「病院、」ヲ、同項第三号中「学校、」ノ下ニ「倉庫、病院、」ヲ、同項第四号中「学校、」ノ下ニ「病院、」ヲ、「百貨店、」ノ下ニ「工場、倉庫、公園、広場、」ヲ加ヘ「又ハ救護」ヲ「、救護、防疫、非常用物資ノ配給、清掃又ハ給水」ニ改メ同項ニ左ノ一号ヲ加フ
五 工場、鉱山、港湾、高層建築物ノ類ニ付テハ阻塞ニ関シ必要ナルモノ
同条第二項第三号中「劇場、」ノ下ニ「倉庫、病院、」ヲ加ヘ「又ハ救護」ヲ「、救護、防疫、非常用物資ノ配給、清掃又ハ給水」ニ改ム
第三条ノ二 主務大臣ハ防空法第五条ノ七ノ規定ニ依リ重要ナル総動員物資ニ付移転ヲ命ズルコトヲ得
主務大臣ハ防空法第五条ノ七ノ規定ニ依リ左ニ掲グル施設又ハ事業ニ付移転、分散疎開若ハ転換ヲ命ジ又ハ転換ノ為必要ナル施設、設備若ハ資材ノ整備ヲ命ズルコトヲ得
一 重要ナル総動員物資ノ生産、加工、修理、保管又ハ配給ニ関スル施設又ハ事業
二 電気、瓦斯又ハ水道ニ関スル施設又ハ事業
三 運輸通信又ハ交通ニ関スル施設又ハ事業
地方長官ハ防空法第五条ノ七ノ規定ニ依リ左ニ掲グル物件ニ付移転ヲ命ズルコトヲ得
一 爆発性、発火性又ハ引火性ノ物品
二 有毒性ノ物品
三 食糧、燃料其ノ他ノ総動員物資
第三条ノ三 防空法第五条ノ八ノ規定ニ依リ収用又ハ使用スルコトヲ得ル土地、工作物又ハ物件ハ左ニ掲グルモノトス
一 監視哨舎、救護所、非常用物資倉庫、防空資材倉庫、汚物処理場ノ類ノ整備ニ付テハ土地又ハ工作物
二 消防道路、水道、地下道、防空待避所、貯水槽、井戸ノ類ノ整備ニ付テハ土地
防空法第五条ノ八ノ規定ニ依リ使用スルコトヲ得ル土地、工作物又ハ物件ハ左ニ掲グルモノトス
一 通信線ノ架設ニ付テハ土地又ハ工作物
二 阻塞気球繋揚設備ノ整備ニ付テハ土地又ハ繋揚用機具属品ノ類
第三条ノ四 土地工作物管理使用収用令第三条第一項、第四条乃至第六条(官報公告ニ関スル部分ヲ除ク)、第八条乃至第十一条、第十二条第一項及第三項、第十五条、第十六条第一項前段及第二項、第十七条並ニ第二十三条ノ規定ハ防空法第五条ノ八ノ規定ニ依リ地方長官土地、工作物又ハ物件ヲ収用又ハ使用スル場合ニ之ヲ準用ス但シ同令第十五条、第十六条第二項及第十七条中閣令トアルハ命令トス
前項ニ規定スルモノノ外同項ノ収用又ハ使用ニ関シ必要ナル事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第三条ノ五 内務大臣ハ防空法第五条ノ九ノ規定ニ依リ其ノ指定スル区域内ヘ転居セントスル者ヲシテ地方長官又ハ内務大臣ノ指定スル者ノ許可又ハ証明ヲ受ケシムルコトヲ得
第三条ノ六 内務大臣ハ防空法第五条ノ九ノ規定ニ依リ其ノ指定スル区域内ヘ営業所其ノ他ノ業務ノ場所ヲ移転シ又ハ其ノ区域内ニ於テ営業所其ノ他ノ業務ノ場所ヲ新設セントスル者ヲシテ地方長官ノ許可ヲ受ケシムルコトヲ得
第三条ノ七 内務大臣ハ防空法第五条ノ九ノ規定ニ依リ公務又ハ総動員業務ノ為其ノ他特別ノ事由ニ因リ其ノ指定スル区域内ニ居住スルヲ必要トスル者以外ノ者ニ対シ当該区域外ヘノ転居ヲ命ズルコトヲ得
内務大臣ハ防空法第五条ノ九ノ規定ニ依リ営業所其ノ他ノ業務ノ場所ニシテ総動員業務ノ為其ノ他特別ノ事由ニ因リ其ノ指定スル区域内ニ在ルヲ必要トスルモノ以外ノモノニ付事業主又ハ当該業務ノ場所ノ管理者ニ対シ当該区域外ヘノ移転ヲ命ズルコトヲ得
第三条ノ八 防空法第五条ノ六ノ規定ニ依ル処分其ノ他ノ事由ニ因リ住居ヲ転ジ又ハ業務ノ場所ヲ移転スルノ已ムナキニ至リタル者ニシテ同法第五条ノ十ニ規定スル区域内ニ居住シ又ハ業務ノ場所ヲ有スルヲ必要トスルモノノ居住又ハ業務ノ用ニ供スル為必要アル場合ニ於テハ地方長官ハ同条ノ規定ニ依リ左ノ各号ノ一ニ該当スル建築物ノ全部又ハ一部ニ付其ノ管理者又ハ所有者ニ対シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
一 空家
二 事務所、営業所ノ類ニシテ利用ノ現況ニ鑑ミ著シク余裕アリト認メラルルモノ
三 共同住宅、寄宿舎、下宿屋、旅館ノ類
四 俱楽部、集会所、興行場、料理屋、待合ノ類
前項ノ必要ナル命令ハ左ノ各号ノ定ムル所ニ依ル
一 前項第一号又ハ第二号ニ掲グル建築物ニ付テハ新ニ貸付ケ又ハ借主ヲ変更セントスル場合ニ於テ地方長官ニ届出ヅベキ旨ノ命令又ハ其ノ許可ヲ受クベキ旨ノ命令
二 前項第三号又ハ第四号ニ掲グル建築物ニ付テハ当該各号ニ掲グル用途以外ノ用途ニ供セントスル場合ニ於テ地方長官ニ届出ヅベキ旨ノ命令
三 地方長官ノ指定スル者ニ対シ期間ヲ限リ貸付クベキ旨ノ命令但シ前項第三号ニ掲グル建築物ニ在リテハ其ノ管理者又ハ所有者ガ同号ニ掲グル用途以外ノ用途ニ之ヲ供セントスル場合ニ限ル
四 除却、改築又ハ移築ノ制限ニ関スル命令
第一項ニ規定スル者ノ居住又ハ業務ノ用ニ供スル為特ニ必要アル場合ニ於テハ地方長官ハ防空法第五条ノ十ノ規定ニ依リ住宅(店舗、事務所ノ類ヲ兼ヌルモノヲ含ミ第一項第三号ニ掲グルモノヲ除ク本条中以下同ジ)ニ付其ノ管理者又ハ所有者ガ新ニ貸付ケ又ハ借主若ハ用途ヲ変更セントスル場合ニ於テ地方長官ニ届出ヅベキ旨ノ命令又ハ其ノ許可ヲ受クベキ旨ノ命令及此ノ場合ニ於テ地方長官ノ指定スル者ニ対シ期間ヲ限リ他ニ優先シテ貸付クベキ旨ノ命令並ニ之ガ除却、改築又ハ移築ノ制限ニ関スル命令ヲ為スコトヲ得
地方長官ガ前項ノ規定ニ依リ住宅及其ノ空家ヲ居住ノ用ニ供スル為貸付クベキ旨ノ命令ヲ為スコトヲ得ルハ当該建築物ノ全部ヲ同一ノ世帯ニ属スル者ノ用ニ供セシメントスル場合ニ限ル
第三条ノ九 防空ニ関シ公益上特ニ緊要ナル施設ニシテ防空法第五条ノ六ノ規定ニ依ル処分其ノ他ノ事由ニ因リ移転スルノ已ムナキニ至リタルモノ同法第五条ノ十ニ規定スル区域内ニ在ルヲ必要トスルモノナル場合ニ於テ其ノ施設ノ用ニ供スル為必要アルトキハ地方長官ハ同条ノ規定ニ依リ当該施設ノ収容上適当ト認ムル建築物ニ付其ノ管理者又ハ所有者ニ対シ期間ヲ限リ之ヲ当該施設ノ管理者又ハ所有者ニ貸付クベキ旨ノ命令ヲ為スコトヲ得
第三条ノ十 前二条ノ規定ニ依リ地方長官ガ建築物ノ貸付ヲ命ジタル場合ニ於テ其ノ貸付ノ期間ガ三年以上ニ亘ルトキハ当該建築物ノ所有者ハ借主ニ対シ其ノ建築物ノ買取ヲ請求スルコトヲ得
第三条ノ十一 地方長官ハ防空法第五条ノ十ノ規定ニ依リ同法第五条ノ六ノ規定ニ依ル除却命令ニ代ヘ建築物ニ付其ノ所有者ニ対シ之ヲ公共団体其ノ他内務大臣ノ指定スル者ニ譲渡スベキ旨ヲ命ジ其ノ譲渡ヲ受ケタル者ヲシテ当該建築物ヲ除却セシムルコトヲ得
第三条ノ十二 前四条ノ規定ニ依リ建築物ノ貸付若ハ譲渡ノ命令又ハ買取ノ請求アリタル場合ニ於テ其ノ貸付若ハ譲渡又ハ買取ノ条件ハ当事者間ノ協議ニ依ル
前項ノ協議調ハズ又ハ協議ヲ為スコト能ハザルトキハ地方長官ハ必要ナル決定ヲ為スコトヲ得
第三条ノ十三 第三条ノ八乃至前条ノ場合ニ於テ必要ナル事項ハ内務大臣之ヲ定ム
第四条第一項第二号中「内務大臣ノ認可ヲ受ケ」ヲ削ル
第五条中「逓信大臣」ヲ「運輸通信大臣」ニ、「関係アル地方長官」ヲ「関係アル地方官庁」ニ改ム
第七条ノ三 内務大臣ハ防空法第八条ノ三ノ規定ニ依リ防空ノ実施ニ際シ必要アリト認ムルトキハ特ニ防空ノ実施ニ従事セシムルノ要アル者以外ノ者ニ対シ情況ニ応ジ退去ヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ退去ヲ命ズル場合ニ於テハ退去先、退去ノ方法又ハ退去者ノ保護ニ必要ナル事項ヲ指示スルモノトス
第七条ノ四 第三条ノ八、第三条ノ十二及第三条ノ十三ノ規定ハ地方長官防空法第八条ノ四ノ規定ニ依ル命令ヲ為ス場合ニ之ヲ準用ス但シ同法第八条ノ三ノ規定ニ依ル退去者ニ対シ建築物ヲ貸付クベキ旨ノ命令ニ附スル期間ハ退去ノ期間ヲ超ユルコトヲ得ズ
第七条ノ五 防空法第八条ノ五ノ規定ニ依リ禁止又ハ制限ヲ為スコトヲ得ル業務ハ多衆ノ来集ヲ目的トスル業務(第二項各号ニ掲グルモノヲ除ク)及空襲ニ因ル危害ヲ著シク増大スルノ虞アル業務ニシテ内務大臣ノ指定スルモノトス
防空法第八条ノ五ノ規定ニ依リ継続又ハ再開ヲ命ズルコトヲ得ル業務ハ左ノ各号ニ掲グルモノトス
一 生活必需品又ハ医薬品ノ配給ニ関スル業務
二 飲食店業務
三 医療ニ関スル業務
四 運輸通信ニ関スル業務
防空法第八条ノ五ノ命令ハ期間ヲ限リ之ヲ為スモノトス
第八条第一項中「若ハ第五条ノ四乃至第五条ノ六」ヲ「、第五条ノ四乃至第五条ノ六若ハ第八条ノ四」ニ、「第二条ニ掲グル事業若ハ施設、第三条ニ掲グル特殊施設又ハ第三条ノ二ニ掲グル物件」ヲ「第三条ノ八(第七条ノ四ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第三条ノ九若ハ第三条ノ十一ニ掲グル建築物、第三条ノ二若ハ第三条ノ三ニ掲グル土地、工作物若ハ物件、第二条若ハ第三条ノ二ニ掲グル事業若ハ施設、第三条ニ掲グル特殊施設又ハ第三条ノ六若ハ第三条ノ七ニ掲グル営業所其ノ他ノ業務ノ場所」ニ改ム
第九条ニ左ノ四項ヲ加フ
前項ノ規定ニ依ル補償ヲ受クベキ者ハ防空法第十三条第一項乃至第三項ニ掲グル措置ニ係ル土地、工作物、建築物(工事中ノモノヲ含ム本条中以下同ジ)若ハ物件又ハ当該土地ニ在ル工作物其ノ他ノ物件ヲ所有シタル者及此等ニ付所有権以外ノ権利ヲ有シタル者並ニ同法第五条ノ六ノ規定ニ依リ建築物ノ除却ヲ命ジタル場合ニ於ケル其ノ建築物ノ存スル土地ノ所有者及其ノ土地ニ付所有権以外ノ権利ヲ有スル者ニ限ル
土地、建築物、工作物又ハ物件ガ知レタル先取特権、質権又ハ抵当権ノ目的タル場合ニ於テハ地方長官ハ其ノ権利ノ目的タル物ニ付防空法第十三条ノ規定ニ依リ交付スベキ補償金ヲ供託スベシ
先取特権者、質権者又ハ抵当権者ハ前項ノ供託金ニ対シテモ其ノ権利ヲ行フコトヲ得
前四項ニ定ムルモノノ外損失補償ニ関シ必要ナル事項ハ内務大臣之ヲ定ム
第十二条第一項中「国庫補助ハ」ノ下ニ「内務大臣ノ査定ニ係ル」ヲ加フ
第十二条ノ二 防空法第十七条ノ規定ニ依ル国庫補助ノ割合ハ左ノ各号ノ定ムル所ニ依ル
一 防空法第十五条第一項本文ニ規定スル防空ノ実施ニ要スル費用ニシテ救護ノ実施ニ係ルモノニ対シテハ其ノ全額
二 防空法第十五条第一項本文ニ規定スル防空ノ実施ニ関シ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ要スル費用ニ対シテハ其ノ四分ノ一乃至三分ノ二
三 防空法第十五条第一項本文ニ規定スル防空計画ノ設定ニ要スル費用又ハ防空ノ実施(救護ノ実施ヲ除ク)若ハ其ノ訓練ニ要スル費用、同条第五項ニ規定スル扶助金ニシテ同法第三条第一項ノ規定ニ依ル防空計画ノ設定者ノ負担スルモノ及同法第十六条ニ規定スル補助金ニシテ都道府県又ハ市町村ノ負担スルモノニ対シテハ各其ノ二分ノ一
四 防空法第十五条第二項ニ規定スル設備又ハ資材ノ整備ニ要スル費用ニ対シテハ公共団体ノ為ス整備ニ係ルモノニ在リテハ其ノ三分ノ一、其ノ他ノモノニ在リテハ其ノ二分ノ一
五 防空法第十五条第六項ニ規定スル移転費ヲ給スルニ要スル費用ニシテ都道府県ノ負担スルモノ及同条第七項ニ規定スル損失補償ニ要スル費用ニシテ同法第八条ノ四ノ規定ニ依ル建築物ノ使用ニ関スル命令ニ係ルモノニ対シテハ各其ノ十分ノ八乃至全額
六 防空法第十五条第七項ニ規定スル損失補償ニ要スル費用(前号及第七号ニ掲グルモノヲ除ク)ニ対シテハ其ノ三分ノ二乃至全額
七 防空法第十五条第七項ニ規定スル損失補償ニ要スル費用ニシテ同法第五条ノ四ノ規定ニ依ル建築物(工事中ノモノヲ含ム)ニ関スル命令ニ係ルモノニ対シテハ其ノ三分ノ二
第十三条第一項中「地方長官又ハ」ヲ「地方官庁又ハ」ニ改ム
第十四条ノ二中「地方長官」ヲ「地方官庁」ニ改ム
第十六条ニ左ノ一号ヲ加フ
七 第七条ノ五第一項ノ規定ニ依ル指定
第十六条ノ二第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
防空ノ実施ニ際シ軍司令官、鎮守府司令長官又ハ警備府司令長官ハ防空ノ実施ニ付陸海軍ノ行フ防衛ニ則応セシムル為必要ナル事項ヲ関係地方官庁ニ請求スルコトヲ得
同条第二項中「若ハ海軍大臣」ヲ「、海軍大臣若ハ軍司令官」ニ、「前項」ヲ「前二項」ニ、「陸海軍司令官」ヲ「師団長、要塞司令官、軍司令官若ハ師団長ノ指定スル司令官又ハ特定ノ艦隊司令長官若ハ其ノ指定スル指揮官」ニ改ム
第十六条ノ三中「及第十六条ノ五」ヲ「乃至第十六条ノ六」ニ改ム
第十六条ノ四 防空法第二条及第五条並ニ本令第一条ノ二、第十三条、第十四条ノ二、第十六条第四号及第十六条ノ二ニ規定スル主務大臣ノ職務ニ関シテハ左ノ各号ニ掲グル事項ニ付テハ当該各号ノ定ムル所ニ依ル
一 所管大臣ノ指定スル工場又ハ事業場ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ当該所管大臣
二 船舶ノ防空ノ実施ニ関スル事項ニ付テハ運輸通信大臣但シ碇泊中ノ船舶ニ付テハ第三号ニ掲グルモノヲ除クノ外内務大臣及運輸通信大臣
三 鉄道、自動車交通事業ノ施設、船舶、運輸通信大臣ノ指定スル港湾、航路標識、航空機、航空標識、飛行場又ハ電気通信施設ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材(港湾ニ於ケル消防又ハ防火ニ係ルモノヲ除ク)ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ運輸通信大臣
四 軌道ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ内務大臣及運輸通信大臣
五 文部大臣ノ指定スル学校ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ内務大臣及文部大臣
六 防疫及応急労務ノ調整ニ関シテハ其ノ実施及実施ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ付テハ厚生大臣
七 非常用物資ノ配給ニ関シテハ其ノ実施及実施ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ付テハ当該物資ノ配給ニ係ル行政ノ所管大臣
八 救護、清掃及給水ニ関シテハ其ノ実施及実施ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備ニ付テハ内務大臣及厚生大臣
九 応急運輸ニ関スル事項ニ付テハ運輸通信大臣
主務大臣前項第一号、第三号又ハ第五号ノ規定ニ依ル指定ヲ為サントスル場合ニ於テハ内務大臣ニ協議スベシ
第十六条ノ五 防空法第三条第一項及本令第十六条第三号前段ニ規定スル主務大臣ノ職務ニ関シテハ左ノ各号ニ掲グル事項ニ付テハ当該各号ノ定ムル所ニ依ル
一 工場ニ付テハ内務大臣及当該工場ニ係ル行政ノ所管大臣
二 鉱山又ハ電気、瓦斯若ハ石油ニ関スル事業若ハ施設ニ付テハ内務大臣及軍需大臣
三 鉄道、軌道又ハ電気通信、海運、自動車交通若ハ航空ニ関スル事業若ハ施設ニ付テハ内務大臣及運輸通信大臣
四 水道ニ付テハ内務大臣及厚生大臣
第十六条ノ六 防空法第五条ノ七及本令第三条ノ二ニ規定スル主務大臣ノ職務ハ第十六条ノ四第一項第一号乃至第四号ニ掲グル施設又ハ之ニ係ル事業ニ関シテハ同条ニ定ムル区分ニ従ヒ所管大臣、総動員物資ニ関シテハ当該物資ノ配給ニ係ル行政ノ所管大臣之ヲ行フ
第十六条ノ四第一項第一号、第二号本文及第三号ニ規定スル所管大臣並ニ前項ニ規定スル総動員物資ノ所管大臣防空法第五条ノ七ノ規定ニ依ル命令ヲ為サントスル場合ニ於テハ内務大臣ニ協議スベシ
第十六条ノ七 防空法第二条並ニ本令第一条ノ三、第一条ノ四、第十三条、第十四条ノ二及第十六条ノ二ニ規定スル地方官庁ノ職務ハ左ノ各号ニ掲グル事項ニ付テハ当該各号ノ定ムル所ニ依リ、其ノ他ノ事項(第十六条ノ四第一項第一号乃至第五号ニ掲グル事項ニシテ当該各号ニ規定スル所管大臣ノ指定スルモノヲ除ク)ニ付テハ地方長官之ヲ行フ
一 第十六条ノ四第一項ノ規定ニ依リ軍需大臣ノ指定スル鉱山ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ鉱山監督局長
二 電気通信施設ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ逓信局長
三 船舶ノ防空ノ実施ニ関スル事項ニ付テハ海運局長但シ碇泊中ノ船舶ニ付テハ第四号ニ掲グルモノヲ除クノ外地方長官及海運局長
四 船舶又ハ第十六条ノ四第一項ノ規定ニ依リ運輸通信大臣ノ指定スル港湾ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材(港湾ニ於ケル消防又ハ防火ニ係ルモノヲ除ク)ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ海運局長
五 鉄道ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ鉄道局長
六 軌道ノ防空ノ実施ニ関シテハ之ニ必要ナル設備又ハ資材ノ整備及偽装、防弾、分散疎開、転換又ハ応急復旧ノ実施ニ付テハ地方長官及鉄道局長
七 応急運輸ニ関スル事項ニ付テハ地方長官及海運局長又ハ鉄道局長
第十六条ノ八 防空法第三条第二項並ニ本令第十五条及第十六条第三号後段ニ規定スル行政官庁ノ職務ハ地方長官之ヲ行フ但シ前条各号ニ掲グル事項ニ付テハ当該各号ノ定ムル所ニ依リ、工場又ハ事業場(鉱山ヲ除ク)ニ付第十六条ノ四第一項第一号ニ規定スル事項ニ付テハ同号ニ規定スル所管大臣、航空ニ関スル事業又ハ施設ニ付同項第三号ニ規定スル事項ニ付テハ運輸通信大臣之ヲ行フ
防空法第八条ノ五ニ規定スル行政官庁ノ職務ハ地方長官之ヲ行フ但シ運輸通信ニ関スル業務ノ再開又ハ継続ノ命令ニ係ル職務ハ航空又ハ海運ニ関スルモノニ在リテハ運輸通信大臣、通信ニ関スルモノニ在リテハ逓信局長、鉄道、軌道又ハ小運送ニ関スルモノニ在リテハ鉄道局長之ヲ行フ
防空法第十一条第一項ニ規定スル行政官庁ノ職務ハ内務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、文部大臣、厚生大臣、農商大臣、軍需大臣、運輸通信大臣、地方長官、鉱山監督局長、逓信局長、海運局長又ハ鉄道局長之ヲ行フ
第十六条ノ九 東京都ニ在リテハ防空法第五条ノ二乃至第五条ノ四、第五条ノ六、第八条ノ四及第十二条ノ二並ニ本令第三条ノ五乃至第三条ノ八、第三条ノ十一及第十一条中地方長官トアルハ東京都長官トシ防空法第八条ノ二及前条第二項中地方長官トアルハ警視総監トス
別記様式中裏面ノ部ヲ左ノ如ク改ム
裏面
防空法摘要
第十一条 防空ニ関スル調査ノ為必要アルトキハ行政官庁又ハ市町村長ハ勅令ノ定ムル所ニ依リ関係者ニ対シ資料ノ提出ヲ命ジ又ハ官吏若ハ吏員ヲシテ関係アル場所ニ立入リ検査ヲ為サシムルコトヲ得但シ私人ノ邸宅並ニ業務上ノ秘密ニ属スル事項及設備ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ規定ニ依リ立入ル場合ニ於テハ其ノ旨予メ其ノ場所ノ管理者ニ通知スベシ
当該官吏又ハ吏員第一項ノ規定ニ依リ関係アル場所ニ立入ル場合ハ其ノ証票ヲ携帯スベシ
第十九条ノ三 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ五百円以下ノ罰金ニ処ス
一 第八条ノ七第一項ノ規定ニ違反シタル者
二 第十一条第一項ノ規定ニ依ル資料ノ提出ヲ為サズ若ハ虚偽ノ資料ヲ提出シ又ハ当該官吏若ハ吏員ノ立入検査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
防空法施行令摘要
第八条 防空法第十一条第一項ノ関係者ハ同法第五条ノ二、第五条ノ四乃至第五条ノ六若ハ第八条ノ四ニ掲グル建築物(工事中ノモノヲ含ム)、第三条ノ八(第七条ノ四ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第三条ノ九若ハ第三条ノ十一ニ掲グル建築物、第三条ノ二若ハ第三条ノ三ニ掲グル土地、工作物若ハ物件、第二条若ハ第三条ノ二ニ掲グル事業若ハ施設、第三条ニ掲グル特殊施設又ハ第三条ノ六若ハ第三条ノ七ニ掲グル営業所其ノ他ノ業務ノ場所ノ管理者又ハ所有者トシ関係アル場所ハ此等ノ者ノ管理又ハ所有スル土地及建物其ノ他ノ工作物トス
防空法第十一条第三項ノ証票ハ別記様式ニ依ル
第十六条ノ八第三項
防空法第十一条第一項ニ規定スル行政官庁ノ職務ハ内務大臣、陸軍大臣、海軍大臣、文部大臣、厚生大臣、農商大臣、軍需大臣、運輸通信大臣、地方長官、鉱山監督局長、逓信局長、海運局長又ハ鉄道局長之ヲ行フ
附 則
本令ハ昭和十八年法律第百四号施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス