大東亜戦争下での国政運営の決戦化に伴い、国民動員を全面的に強化する中、衆議院議員が応召により失職した場合の現行制度には二つの問題がある。一つは補欠選挙を実施しなければならない点、もう一つは召集解除後も議員職に復帰できない点である。これらは決戦状態において適当でないため、応召による失職の場合は補欠選挙を行わず欠員のままとし、召集解除後は旧任期中であれば議員職に復帰できるようにすることを提案する。なお、議員身分の継続については、現行法制の建前から慎重な検討を要するため、本法案では臨時措置にとどめることとした。
参照した発言:
第83回帝国議会 衆議院 本会議 第1号