(酒税法中改正法律)
法令番号: 法律第六十六號
公布年月日: 昭和18年3月16日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル酒稅法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年三月十五日
內閣總理大臣 東條英機
大藏大臣 賀屋興宣
法律第六十六號
酒稅法中左ノ通改正ス
第九條第二項中「燒酎ト看做ス」ノ下ニ「命令ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケ酒類製造ノ原料タルアルコールヲ水ニテ稀釋シタルモノ亦同ジ」ヲ加フ
第十八條ノ二 政府ハ酒類、酒母、醪若ハ麴ノ製造又ハ酒類販賣業ノ免許ヲ與フルニ當リ酒稅保全上必要アリト認ムルトキハ免許ノ期限、製造若ハ販賣業ノ事業ノ範圍又ハ製造若ハ販賣業ヲ爲スニ當リ遵守スベキ條件ヲ指定スルコトヲ得
第二十七條 各酒類ニ課スベキ酒稅及其ノ稅率左ノ如シ
一 淸酒 造石稅 一石ニ付 四十五圓 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度每ニ十一圓ヲ加フ
庫出稅
第一級 一石ニ付 四百七十圓
第二級 一石ニ付 二百九十五圓
第三級 一石ニ付 百六十五圓
第四級 一石ニ付 百五十五圓
二 合成淸酒 造石稅 一石ニ付 四十八圓 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度每ニ十一圓ヲ加フ
庫出稅
第一級 一石ニ付 二百圓
第二級 一石ニ付 百六十圓
三 濁酒 造石稅 一石ニ付 四十五圓
庫出稅 一石ニ付 七十五圓
四 白酒 造石稅 一石ニ付 四十五圓 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度每ニ十五圓ヲ加フ
庫出稅 一石ニ付 二百五十五圓
五 味淋 造石稅 一石ニ付 四十五圓 アルコール分二十八度ヲ超ユルトキハアルコール分二十八度ヲ超ユル一度每ニ十圓ヲ加フ
庫出稅
第一級 一石ニ付 三百八十五圓
第二級 一石ニ付 二百十五圓
六 燒酎
第一種 アルコール分四十五度ヲ超エザルモノ
甲 連續式蒸餾機ニ依リ製造シタルモノ
造石稅 一石ニ付 四十八圓 アルコール分三十度ヲ超ユルトキハアルコール分三十度ヲ超ユル一度每ニ七圓ヲ加フ
庫出稅 一石ニ付 百五十五圓
乙 其ノ他ノモノ
造石稅 一石ニ付 四十五圓 アルコール分三十度ヲ超ユルトキハアルコール分三十度ヲ超ユル一度每ニ七圓ヲ加フ
庫出稅 一石ニ付 百五十五圓
第二種 アルコール分四十五度ヲ超ユルモノ
造石稅 一石ニ付 七百四十五圓ニアルコール分四十五度ヲ超ユル一度每ニ二十圓ヲ加ヘタル金額
庫出稅 一石ニ付 百五十五圓
七 麥酒 庫出稅 一石ニ付 百七十七圓八十錢
八 果實酒 庫出稅
第一級 一石ニ付 三百圓
第二級 一石ニ付 二百圓
第三級 一石ニ付 百五十圓
九 雜酒 造石稅 一石ニ付 五十圓 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度每ニ二十圓ヲ加フ
庫出稅
第一級 一石ニ付 五百七十圓
第二級 一石ニ付 四百七十圓
第三級 一石ニ付 三百五十圓
第四級 一石ニ付 二百五十圓
各酒類ノ級別ハ酒類委員會ノ諮問ヲ經テ政府之ヲ定ム
酒類委員會ニ關スル規程ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二十七條ノ二 左ニ揭グル果實酒及雜酒ノ酒類庫出稅ニ付テハ命令ヲ以テ定ムル價格ニ左ノ割合ヲ乘ジテ算出シタル金額ヲ前條第一項ノ規定ニ依ル酒類庫出稅額ニ加算ス
一 果實酒
第一級 百分ノ五十
二 雜酒
第一級 百分ノ百
第二級 百分ノ五十
第三章第一節中第二十七條ノ二ノ次ニ左ノ二條ヲ加フ
第二十七條ノ三 左ニ揭グル酒類ニシテ大藏大臣ノ定ムル用途ニ充ツル爲命令ノ定ムル所ニ依リ製造場ヨリ移出スルモノニ付テハ第二十七條第一項ニ規定スル酒類庫出稅ノ稅率ニ依リ算出シタル金額ト左ノ割合ニ依リ算出シタル金額トノ差額ニ相當スル酒類庫出稅ヲ輕減ス
一 淸酒
第三級 一石ニ付 五十五圓
第四級 一石ニ付 五十五圓
二 合成淸酒
第二級 一石ニ付 五十五圓
三 燒酎 一石ニ付 五十五圓
四 麥酒 一石ニ付 八十七圓八十錢
前項ノ酒類ハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受クルニ非ザレバ其ノ用途ヲ變更スルコトヲ得ズ
前項ノ規定ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケタル場合ニ於テハ其ノ承認ヲ受ケタル者ヨリ直ニ第一項ノ輕減額ニ相當スル酒類庫出稅ヲ徵收ス
第二十七條ノ四 政府ノ承認ヲ受ケ命令ヲ以テ定ムルアルコールヲ原料トシテ製造シタル酒類ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ酒稅ヲ輕減又ハ免除ス
第三十五條第一項中「酒類ノ種類每ニ石數(第二十七條ノ二ノ規定ニ依リ命令ヲ以テ定ムル酒類ニ付テハ數量及價格)ヲ」ヲ「酒類ノ種類及級別每ニ石數(第二十七條ノ二ニ規定スル酒類ニ付テハ數量及價格)ヲ第二十七條ノ三ニ規定スル酒類ト其ノ他ノ酒類トニ區分シテ」ニ、同條第三項中「第二十七條ノ二ノ規定ニ依リ命令ヲ以テ定ムル」ヲ「第二十七條ノ二ニ規定スル」ニ改ム
第三十八條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項本文ノ規定ニ依リ戾入又ハ移入シタル酒類ニ付級別ヲ低下シテ移出シタル場合ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ移出シタル月分以降ノ酒類庫出稅額ヨリ前級ニ付定メラレタル稅率ニ依リ算出シタル酒類庫出稅額ト後級ニ付定メラレタル稅率ニ依リ算出シタル酒類庫出稅額トノ差額ニ相當スル金額ヲ控除ス
第三十九條第一項中「酒類ニ付テハ其ノ酒類造石稅ヲ免除ス」ヲ「酒類ニハ酒類造石稅ヲ課セズ此ノ場合ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ製成ノ時其ノ製造石數及アルコール分ヲ檢定ス」ニ、同條第三項中「酒類造石稅額ニ相當スル金額ヲ交付ス」ヲ「酒類造石稅ヲ免除ス」ニ改メ同條第四項ヲ削ル
第四十條中「場合ニ於テハ」ノ下ニ「檢定ノ內容ヲ以テ査定ノ內容ト看做シ」ヲ加フ
第五十二條 政府ハ酒稅保全上必要アリト認ムルトキハ勅令ノ定ムル所ニ依リ酒類、酒母、醪若ハ麴ノ製造者又ハ酒類ノ販賣業者ニ對シ製造、貯藏、讓渡、讓受、移動、設備又ハ價格ニ關シ必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第五十三條 削除
第五十九條第一項中「酒造組合法ニ依リ設立シタル酒造組合又ハ酒造組合中央會」ヲ「酒類業團體法ニ依リ設置シタル酒類製造者ノ團體」ニ、同條第二項中「酒造組合又ハ酒造組合中央會」ヲ「前項ノ團體」ニ改ム
第四章中第五十九條ノ次ニ左ノ一條ヲ加フ
第五十九條ノ二 政府ハ命令ノ定ムル所ニ依リ酒類業團體法ニ依リ設置シタル酒類販賣業者ノ團體ニ對シ酒稅保全上必要ナル措置ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ前項ノ團體ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
第六十條第一項中「五千圓」ヲ「一萬圓」ニ改ム
第六十三條ノ二 第二十七條ノ三第二項ノ規定ニ違反シ同條第一項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル酒類ヲ其ノ用途以外ノ用途ニ使用若ハ消費シ又ハ讓渡シタル者ハ當該酒類庫出稅輕減額五倍ニ相當スル罰金ニ處ス但シ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
前項ノ酒類ニ付テハ使用若ハ消費シ又ハ讓渡シタル者ヨリ直ニ第二十七條ノ三第一項ノ輕減額ニ相當スル酒類庫出稅ヲ徵收ス
第六十三條ノ三 第五十二條ノ規定ニ依ル命令又ハ同條ノ命令ニ基ク處分ニ違反シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ五萬圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者ニハ情狀ニ因リ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第一項ノ罪ヲ犯シタル者ニ對シテハ間接國稅犯則者處分法ハ之ヲ適用セズ
第六十四條第一項第二號ノ次ニ左ノ一號ヲ加ヘ同項第九號ヲ削ル
二ノ二 第十八條ノ二ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
第六十六條中「第六十二條第一項」ノ下ニ「、第六十三條ノ二第一項」ヲ加フ
第六十七條中「本法」ノ下ニ「(第六十三條ノ三ノ規定ヲ除ク)」ヲ加フ
第六十七條ノ二 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第六十三條ノ三ノ違反行爲ヲ爲シタルトキハ行爲者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ對シ同條ノ罰金刑ヲ科ス
第六十八條第一項中「酒類」ノ下ニ「(命令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク)」ヲ、同條第二項中「第二十七條」ノ下ニ「第一項」ヲ加フ
第八十三條第一項中「四十圓」ヲ「百四十圓」ニ、同條第三項中「第二十七條ノ稅率ニ依リ算出シタル酒類造石稅及酒類庫出稅」ヲ「第二十七條第一項ノ稅率ニ依リ算出シタル酒類造石稅及同項ノ淸酒第四級又ハ燒酎ノ稅率ニ依リ算出シタル酒類庫出稅」ニ改ム
第八十三條ノ二 前條第一項ノ酒類ニ付第二十七條ノ三ノ規定ヲ適用スル場合ニ於テハ同條第一項ノ規定ニ依ル酒類庫出稅ノ輕減額ハ前條第一項第二號ニ規定スル稅率ニ依リ算出シタル金額ト一石ニ付四十圓ノ割合ニ依リ算出シタル金額トノ差額ニ相當スル金額トス
第八十四條第一項中「三圓二十錢」ヲ「六圓五十錢」ニ、「百六十一圓」ヲ「六百九十一圓」ニ、「四圓八十錢」ヲ「十八圓八十錢」ニ、同條第二項中「第二十七條」ヲ「第二十七條第一項」ニ改ム
附 則
第一條 本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二條 改正前ノ酒稅法第三十九條第一項ノ規定ニ依リ酒類造石稅ノ免除ヲ受ケタル原料用酒類ニシテ同條ノ改正規定施行ノ際現存スルモノニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル改正前ノ酒稅法第三十九條第三項ノ規定ノ適用ヲ受ケ酒類製造ノ原料ニ供シタル酒類ノ酒類造石稅ニ相當スル金額ノ交付ニ付亦同ジ
第三條 酒類ノ製造者又ハ販賣業者ガ酒稅法第二十七條第一項、第二十七條ノ二及第八十三條第一項ノ改正規定施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ各種類ヲ通ジ合計一石以上ノ酒類ヲ所持スル場合及其ノ所持スル酒類ガ合計一石ニ滿タザルモ命令ヲ以テ定ムル酒類ガ合計二斗以上ナル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類ニ對シ酒類庫出稅ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ酒稅法第二十七條第一項、第二十七條ノ二及第八十三條第一項ノ改正規定施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ同法第二十七條第一項及第二十七條ノ二又ハ第八十三條第一項ノ改正規定ニ依リ算出シタル酒類庫出稅ノ稅額ト從前ノ規定ニ依リ算出シタル酒類庫出稅ノ稅額トノ差額ヲ以テ其ノ稅額トシ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徵收ス
前項ノ製造者又ハ販賣業者ハ其ノ所持スル酒類ノ種類及級別每ニ數量、價格及貯藏ノ場所ヲ酒稅法第二十七條第一項、第二十七條ノ二及第八十三條第一項ノ改正規定施行後一月以內ニ政府ニ申吿スベシ
第四條 酒稅法第二十七條第一項、第二十七條ノ二及第八十三條第一項ノ改正規定施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戾入又ハ移入シタルモノニ付テハ同法第三十八條第一項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒類庫出稅ヲ徵收ス此ノ場合ニ於テハ前條第一項後段ニ規定スル稅額ヲ以テ其ノ稅額トス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル酒税法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年三月十五日
内閣総理大臣 東条英機
大蔵大臣 賀屋興宣
法律第六十六号
酒税法中左ノ通改正ス
第九条第二項中「焼酎ト看做ス」ノ下ニ「命令ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケ酒類製造ノ原料タルアルコールヲ水ニテ稀釈シタルモノ亦同ジ」ヲ加フ
第十八条ノ二 政府ハ酒類、酒母、醪若ハ麹ノ製造又ハ酒類販売業ノ免許ヲ与フルニ当リ酒税保全上必要アリト認ムルトキハ免許ノ期限、製造若ハ販売業ノ事業ノ範囲又ハ製造若ハ販売業ヲ為スニ当リ遵守スベキ条件ヲ指定スルコトヲ得
第二十七条 各酒類ニ課スベキ酒税及其ノ税率左ノ如シ
一 清酒 造石税 一石ニ付 四十五円 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度毎ニ十一円ヲ加フ
庫出税
第一級 一石ニ付 四百七十円
第二級 一石ニ付 二百九十五円
第三級 一石ニ付 百六十五円
第四級 一石ニ付 百五十五円
二 合成清酒 造石税 一石ニ付 四十八円 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度毎ニ十一円ヲ加フ
庫出税
第一級 一石ニ付 二百円
第二級 一石ニ付 百六十円
三 濁酒 造石税 一石ニ付 四十五円
庫出税 一石ニ付 七十五円
四 白酒 造石税 一石ニ付 四十五円 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度毎ニ十五円ヲ加フ
庫出税 一石ニ付 二百五十五円
五 味淋 造石税 一石ニ付 四十五円 アルコール分二十八度ヲ超ユルトキハアルコール分二十八度ヲ超ユル一度毎ニ十円ヲ加フ
庫出税
第一級 一石ニ付 三百八十五円
第二級 一石ニ付 二百十五円
六 焼酎
第一種 アルコール分四十五度ヲ超エザルモノ
甲 連続式蒸餾機ニ依リ製造シタルモノ
造石税 一石ニ付 四十八円 アルコール分三十度ヲ超ユルトキハアルコール分三十度ヲ超ユル一度毎ニ七円ヲ加フ
庫出税 一石ニ付 百五十五円
乙 其ノ他ノモノ
造石税 一石ニ付 四十五円 アルコール分三十度ヲ超ユルトキハアルコール分三十度ヲ超ユル一度毎ニ七円ヲ加フ
庫出税 一石ニ付 百五十五円
第二種 アルコール分四十五度ヲ超ユルモノ
造石税 一石ニ付 七百四十五円ニアルコール分四十五度ヲ超ユル一度毎ニ二十円ヲ加ヘタル金額
庫出税 一石ニ付 百五十五円
七 麦酒 庫出税 一石ニ付 百七十七円八十銭
八 果実酒 庫出税
第一級 一石ニ付 三百円
第二級 一石ニ付 二百円
第三級 一石ニ付 百五十円
九 雑酒 造石税 一石ニ付 五十円 アルコール分二十度ヲ超ユルトキハアルコール分二十度ヲ超ユル一度毎ニ二十円ヲ加フ
庫出税
第一級 一石ニ付 五百七十円
第二級 一石ニ付 四百七十円
第三級 一石ニ付 三百五十円
第四級 一石ニ付 二百五十円
各酒類ノ級別ハ酒類委員会ノ諮問ヲ経テ政府之ヲ定ム
酒類委員会ニ関スル規程ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二十七条ノ二 左ニ掲グル果実酒及雑酒ノ酒類庫出税ニ付テハ命令ヲ以テ定ムル価格ニ左ノ割合ヲ乗ジテ算出シタル金額ヲ前条第一項ノ規定ニ依ル酒類庫出税額ニ加算ス
一 果実酒
第一級 百分ノ五十
二 雑酒
第一級 百分ノ百
第二級 百分ノ五十
第三章第一節中第二十七条ノ二ノ次ニ左ノ二条ヲ加フ
第二十七条ノ三 左ニ掲グル酒類ニシテ大蔵大臣ノ定ムル用途ニ充ツル為命令ノ定ムル所ニ依リ製造場ヨリ移出スルモノニ付テハ第二十七条第一項ニ規定スル酒類庫出税ノ税率ニ依リ算出シタル金額ト左ノ割合ニ依リ算出シタル金額トノ差額ニ相当スル酒類庫出税ヲ軽減ス
一 清酒
第三級 一石ニ付 五十五円
第四級 一石ニ付 五十五円
二 合成清酒
第二級 一石ニ付 五十五円
三 焼酎 一石ニ付 五十五円
四 麦酒 一石ニ付 八十七円八十銭
前項ノ酒類ハ命令ノ定ムル所ニ依リ政府ノ承認ヲ受クルニ非ザレバ其ノ用途ヲ変更スルコトヲ得ズ
前項ノ規定ニ依リ政府ノ承認ヲ受ケタル場合ニ於テハ其ノ承認ヲ受ケタル者ヨリ直ニ第一項ノ軽減額ニ相当スル酒類庫出税ヲ徴収ス
第二十七条ノ四 政府ノ承認ヲ受ケ命令ヲ以テ定ムルアルコールヲ原料トシテ製造シタル酒類ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ酒税ヲ軽減又ハ免除ス
第三十五条第一項中「酒類ノ種類毎ニ石数(第二十七条ノ二ノ規定ニ依リ命令ヲ以テ定ムル酒類ニ付テハ数量及価格)ヲ」ヲ「酒類ノ種類及級別毎ニ石数(第二十七条ノ二ニ規定スル酒類ニ付テハ数量及価格)ヲ第二十七条ノ三ニ規定スル酒類ト其ノ他ノ酒類トニ区分シテ」ニ、同条第三項中「第二十七条ノ二ノ規定ニ依リ命令ヲ以テ定ムル」ヲ「第二十七条ノ二ニ規定スル」ニ改ム
第三十八条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項本文ノ規定ニ依リ戻入又ハ移入シタル酒類ニ付級別ヲ低下シテ移出シタル場合ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ移出シタル月分以降ノ酒類庫出税額ヨリ前級ニ付定メラレタル税率ニ依リ算出シタル酒類庫出税額ト後級ニ付定メラレタル税率ニ依リ算出シタル酒類庫出税額トノ差額ニ相当スル金額ヲ控除ス
第三十九条第一項中「酒類ニ付テハ其ノ酒類造石税ヲ免除ス」ヲ「酒類ニハ酒類造石税ヲ課セズ此ノ場合ニ於テハ命令ノ定ムル所ニ依リ製成ノ時其ノ製造石数及アルコール分ヲ検定ス」ニ、同条第三項中「酒類造石税額ニ相当スル金額ヲ交付ス」ヲ「酒類造石税ヲ免除ス」ニ改メ同条第四項ヲ削ル
第四十条中「場合ニ於テハ」ノ下ニ「検定ノ内容ヲ以テ査定ノ内容ト看做シ」ヲ加フ
第五十二条 政府ハ酒税保全上必要アリト認ムルトキハ勅令ノ定ムル所ニ依リ酒類、酒母、醪若ハ麹ノ製造者又ハ酒類ノ販売業者ニ対シ製造、貯蔵、譲渡、譲受、移動、設備又ハ価格ニ関シ必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第五十三条 削除
第五十九条第一項中「酒造組合法ニ依リ設立シタル酒造組合又ハ酒造組合中央会」ヲ「酒類業団体法ニ依リ設置シタル酒類製造者ノ団体」ニ、同条第二項中「酒造組合又ハ酒造組合中央会」ヲ「前項ノ団体」ニ改ム
第四章中第五十九条ノ次ニ左ノ一条ヲ加フ
第五十九条ノ二 政府ハ命令ノ定ムル所ニ依リ酒類業団体法ニ依リ設置シタル酒類販売業者ノ団体ニ対シ酒税保全上必要ナル措置ヲ為スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ前項ノ団体ニ対シ命令ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
第六十条第一項中「五千円」ヲ「一万円」ニ改ム
第六十三条ノ二 第二十七条ノ三第二項ノ規定ニ違反シ同条第一項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル酒類ヲ其ノ用途以外ノ用途ニ使用若ハ消費シ又ハ譲渡シタル者ハ当該酒類庫出税軽減額五倍ニ相当スル罰金ニ処ス但シ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
前項ノ酒類ニ付テハ使用若ハ消費シ又ハ譲渡シタル者ヨリ直ニ第二十七条ノ三第一項ノ軽減額ニ相当スル酒類庫出税ヲ徴収ス
第六十三条ノ三 第五十二条ノ規定ニ依ル命令又ハ同条ノ命令ニ基ク処分ニ違反シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ五万円以下ノ罰金ニ処ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者ニハ情状ニ因リ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第一項ノ罪ヲ犯シタル者ニ対シテハ間接国税犯則者処分法ハ之ヲ適用セズ
第六十四条第一項第二号ノ次ニ左ノ一号ヲ加ヘ同項第九号ヲ削ル
二ノ二 第十八条ノ二ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者
第六十六条中「第六十二条第一項」ノ下ニ「、第六十三条ノ二第一項」ヲ加フ
第六十七条中「本法」ノ下ニ「(第六十三条ノ三ノ規定ヲ除ク)」ヲ加フ
第六十七条ノ二 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ第六十三条ノ三ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ同条ノ罰金刑ヲ科ス
第六十八条第一項中「酒類」ノ下ニ「(命令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク)」ヲ、同条第二項中「第二十七条」ノ下ニ「第一項」ヲ加フ
第八十三条第一項中「四十円」ヲ「百四十円」ニ、同条第三項中「第二十七条ノ税率ニ依リ算出シタル酒類造石税及酒類庫出税」ヲ「第二十七条第一項ノ税率ニ依リ算出シタル酒類造石税及同項ノ清酒第四級又ハ焼酎ノ税率ニ依リ算出シタル酒類庫出税」ニ改ム
第八十三条ノ二 前条第一項ノ酒類ニ付第二十七条ノ三ノ規定ヲ適用スル場合ニ於テハ同条第一項ノ規定ニ依ル酒類庫出税ノ軽減額ハ前条第一項第二号ニ規定スル税率ニ依リ算出シタル金額ト一石ニ付四十円ノ割合ニ依リ算出シタル金額トノ差額ニ相当スル金額トス
第八十四条第一項中「三円二十銭」ヲ「六円五十銭」ニ、「百六十一円」ヲ「六百九十一円」ニ、「四円八十銭」ヲ「十八円八十銭」ニ、同条第二項中「第二十七条」ヲ「第二十七条第一項」ニ改ム
附 則
第一条 本法施行ノ期日ハ各規定ニ付勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二条 改正前ノ酒税法第三十九条第一項ノ規定ニ依リ酒類造石税ノ免除ヲ受ケタル原料用酒類ニシテ同条ノ改正規定施行ノ際現存スルモノニ付テハ仍従前ノ例ニ依ル改正前ノ酒税法第三十九条第三項ノ規定ノ適用ヲ受ケ酒類製造ノ原料ニ供シタル酒類ノ酒類造石税ニ相当スル金額ノ交付ニ付亦同ジ
第三条 酒類ノ製造者又ハ販売業者ガ酒税法第二十七条第一項、第二十七条ノ二及第八十三条第一項ノ改正規定施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ各種類ヲ通ジ合計一石以上ノ酒類ヲ所持スル場合及其ノ所持スル酒類ガ合計一石ニ満タザルモ命令ヲ以テ定ムル酒類ガ合計二斗以上ナル場合ニ於テハ其ノ場所ヲ以テ製造場、其ノ所持者ヲ以テ製造者ト看做シ其ノ所持スル酒類ニ対シ酒類庫出税ヲ課ス此ノ場合ニ於テハ酒税法第二十七条第一項、第二十七条ノ二及第八十三条第一項ノ改正規定施行ノ日ニ於テ其ノ酒類ヲ製造場ヨリ移出シタルモノト看做シ同法第二十七条第一項及第二十七条ノ二又ハ第八十三条第一項ノ改正規定ニ依リ算出シタル酒類庫出税ノ税額ト従前ノ規定ニ依リ算出シタル酒類庫出税ノ税額トノ差額ヲ以テ其ノ税額トシ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ徴収ス
前項ノ製造者又ハ販売業者ハ其ノ所持スル酒類ノ種類及級別毎ニ数量、価格及貯蔵ノ場所ヲ酒税法第二十七条第一項、第二十七条ノ二及第八十三条第一項ノ改正規定施行後一月以内ニ政府ニ申告スベシ
第四条 酒税法第二十七条第一項、第二十七条ノ二及第八十三条第一項ノ改正規定施行ノ際製造場ニ現存スル酒類ニシテ戻入又ハ移入シタルモノニ付テハ同法第三十八条第一項ノ規定ニ拘ラズ之ヲ移出シタルトキ酒類庫出税ヲ徴収ス此ノ場合ニ於テハ前条第一項後段ニ規定スル税額ヲ以テ其ノ税額トス