国家存亡の重大な時局において、国民は政府・軍を信頼し協力する姿勢を見せているが、戦争の長期化に伴う生活苦から不満を抱く者も出現する可能性がある。そこに乗じて反戦思想を流布する者や、軽率な言動で戦争遂行を妨げる者、流言飛語を広める者が現れる恐れがある。現行の治安警察法等では戦時下の安寧保持に不十分なため、言論・出版・集会・結社に関する適切な取締りを行い、戦争遂行の妨害を排除して挙国一致体制を強化する必要がある。そのため、特定の結社・集会・新聞発行の許可制や、造言飛語への取締りを定める本法案を提出する。
参照した発言:
第78回帝国議会 衆議院 本会議 第1号