現在の国内外の非常時局において、国防国家体制の確立が必要とされる中、四月末に予定される衆議院議員総選挙の実施は、不必要な論議や摩擦、競争を誘発する恐れがある。また、国防国家体制の整備に邁進すべき時期に、国民を選挙に没頭させることは適当でない。そのため、衆議院議員の任期を一年間延長し、その間の再選挙及び補欠選挙も行わないこととする。ただし、現任議員数が総定数の三分の二を下回った場合は、議会運営に支障をきたす恐れがあるため、補充のための選挙を実施する。
参照した発言:
第76回帝国議会 衆議院 本会議 第10号