(樺太町村制施行令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第百八十七號
公布年月日: 昭和11年7月15日
法令の形式: 勅令
朕樺太町村制施行令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十一年七月十四日
內閣總理大臣 廣田弘毅
拓務大臣 永田秀次郞
勅令第百八十七號
樺太町村制施行令中左ノ通改正ス
第六條ニ左ノ一項ヲ加フ
町村公民租稅滯納處分中ハ町村ノ名譽職ニ就クコトヲ得ズ
第七條中「戰時若ハ事變ニ際シ」ノ下ニ「又ハ兵役法第五十五條第二項ノ規定(志願ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ニ付テハ之ニ該當スル勅令ノ規定ヲ含ム)ニ依リ」ヲ加ヘ「海軍豫備生徒」ヲ「海軍航空豫備學生海軍豫備生徒」ニ改ム
第十一條中「特別ノ事情」ヲ「必要」ニ改メ「樺太廳支廳長ノ許可ヲ得」ヲ削ル
第十四條第一項中「闕員ヲ生ジタル場合ニ於テ」ヲ「闕員ヲ生ジタルトキハ其ノ闕員ト爲リタル議員ガ選擧ノ期日ヨリ一年以內ニ闕員ト爲リタル者ナル場合ニ於テ第三十四條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキ又ハ選擧ノ期日ヨリ一年經過後ニ於テ闕員ト爲リタル者ナル場合ニ於テ」ニ、「第三十八條第三項及第四項」ヲ「第三十八條第四項及第五項」ニ、同條第三項中「第三十八條第五項及第六項」ヲ「第三十八條第七項」ニ改ム
第十五條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
選擧人ノ年齡ハ選擧人名簿確定ノ期日ニ依リ之ヲ算定ス
第二十六條ノ二 選擧人ニシテ左ニ揭グル事由ニ因リ選擧ノ當日投票時間內ニ自ラ選擧會場ニ到リ投票ヲ爲シ能ハザルベキコトヲ證スル者ノ投票ニ關シテハ第二十四條第一項但書、第二十五條第一項及第三項竝ニ前條ノ規定ニ拘ラズ樺太廳長官ハ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
一 湖川、港灣ノミヲ航行スル船舶、總噸數二十噸未滿ノ船舶及端舟其ノ他櫓櫂ノミヲ以テ運轉シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運轉スル舟ヲ除クノ外日本船舶(內地以外ニ船籍港ヲ定ムルモノヲ含ム以下之ニ同ジ)ノ船員又ハ其ノ船舶ニ乘務スルノ常況ニ在ル者船內從業中ナルベキコト
二 前號ノ船舶ヲ除クノ外日本船舶ニシテ總噸數五噸以上ノモノノ船員又ハ其ノ船舶ニ乘務スルノ當況ニ在ル者船內從業中ナルベキコト
三 鐵道列車ニ乘務スルノ常況ニ在ル鐵道係員、郵便取扱員其ノ他ノ者鐵道列車ニ乘務中ナルベキコト
四 選擧事務、選擧會場ノ監視、選擧取締其ノ他選擧ニ關係アル職務ニ從事スル者其ノ投票區域外ニ於テ職務ニ從事中ナルベキコト
五 陸海軍軍人演習召集中又ハ敎育召集中ナルベキコト
六 艦船乘員タル軍屬海上勤務中ナルベキコト
七 引續キ十日以上其ノ投票區域ノ屬スル樺太廳支廳長ノ管轄區域外ニ於テ職務又ハ業務ニ從事スルヲ例トスル者其ノ投票區域ノ屬スル樺太廳支廳長ノ管轄區域外ニ於テ職務又ハ業務ニ從事中ナルベキコト
第三十八條第一項但書中「第二項」ヲ「第二項又ハ第三項」ニ、同條第三項中「前項」ヲ「前二項」ニ、同條第四項中「第二項」ヲ「第二項及第三項」ニ改メ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項第一號乃至第三號ノ事由ヲ生ジタル場合ニ於テ第三十四條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキハ直ニ選擧會ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ當選者ヲ定ムベシ
第一項第四號ノ事由ヲ生ジタルトキハ其ノ選擧ノ期日ヨリ一年以內ナル場合ニ於テ第三十四條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキ又ハ其ノ選擧ノ期日ヨリ一年經過後ナル場合ニ於テ第三十四條第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス
第四十二條第二項中「第三十八條第三項及第四項」ヲ「第三十八條第四項及第五項」ニ、同條第四項中「第三十八條第五項及第六項」ヲ「第三十八條第六項及第七項」ニ改ム
第四十五條中「及第百四十二條」ヲ「、第百條ノ二、第百四十二條及第百四十七條」ニ改ム
第五十五條但書中「議長ニ於テ出席ヲ催吿シ仍半數ニ滿チザルトキ」ノ下ニ「若ハ半數ニ滿ツルモ其ノ後半數ニ滿チザルニ至リタルトキ」ヲ加フ
第五十九條第一項中「第三十四條」ヲ「第三十四條第一項」ニ、同條第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ選擧ニ於テ當選者ヲ定ムルニ當リ得票ノ數同ジキトキハ議長抽籤シテ之ヲ定ム
附 則
本令中公民權及議員選擧ニ關スル規定ハ次ノ總選擧ヨリ之ヲ施行シ其ノ他ノ規定ハ昭和十一年八月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕樺太町村制施行令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十一年七月十四日
内閣総理大臣 広田弘毅
拓務大臣 永田秀次郎
勅令第百八十七号
樺太町村制施行令中左ノ通改正ス
第六条ニ左ノ一項ヲ加フ
町村公民租税滞納処分中ハ町村ノ名誉職ニ就クコトヲ得ズ
第七条中「戦時若ハ事変ニ際シ」ノ下ニ「又ハ兵役法第五十五条第二項ノ規定(志願ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ニ付テハ之ニ該当スル勅令ノ規定ヲ含ム)ニ依リ」ヲ加ヘ「海軍予備生徒」ヲ「海軍航空予備学生海軍予備生徒」ニ改ム
第十一条中「特別ノ事情」ヲ「必要」ニ改メ「樺太庁支庁長ノ許可ヲ得」ヲ削ル
第十四条第一項中「闕員ヲ生ジタル場合ニ於テ」ヲ「闕員ヲ生ジタルトキハ其ノ闕員ト為リタル議員ガ選挙ノ期日ヨリ一年以内ニ闕員ト為リタル者ナル場合ニ於テ第三十四条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキ又ハ選挙ノ期日ヨリ一年経過後ニ於テ闕員ト為リタル者ナル場合ニ於テ」ニ、「第三十八条第三項及第四項」ヲ「第三十八条第四項及第五項」ニ、同条第三項中「第三十八条第五項及第六項」ヲ「第三十八条第七項」ニ改ム
第十五条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
選挙人ノ年齢ハ選挙人名簿確定ノ期日ニ依リ之ヲ算定ス
第二十六条ノ二 選挙人ニシテ左ニ掲グル事由ニ因リ選挙ノ当日投票時間内ニ自ラ選挙会場ニ到リ投票ヲ為シ能ハザルベキコトヲ証スル者ノ投票ニ関シテハ第二十四条第一項但書、第二十五条第一項及第三項並ニ前条ノ規定ニ拘ラズ樺太庁長官ハ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
一 湖川、港湾ノミヲ航行スル船舶、総噸数二十噸未満ノ船舶及端舟其ノ他櫓櫂ノミヲ以テ運転シ又ハ主トシテ櫓櫂ヲ以テ運転スル舟ヲ除クノ外日本船舶(内地以外ニ船籍港ヲ定ムルモノヲ含ム以下之ニ同ジ)ノ船員又ハ其ノ船舶ニ乗務スルノ常況ニ在ル者船内従業中ナルベキコト
二 前号ノ船舶ヲ除クノ外日本船舶ニシテ総噸数五噸以上ノモノノ船員又ハ其ノ船舶ニ乗務スルノ当況ニ在ル者船内従業中ナルベキコト
三 鉄道列車ニ乗務スルノ常況ニ在ル鉄道係員、郵便取扱員其ノ他ノ者鉄道列車ニ乗務中ナルベキコト
四 選挙事務、選挙会場ノ監視、選挙取締其ノ他選挙ニ関係アル職務ニ従事スル者其ノ投票区域外ニ於テ職務ニ従事中ナルベキコト
五 陸海軍軍人演習召集中又ハ教育召集中ナルベキコト
六 艦船乗員タル軍属海上勤務中ナルベキコト
七 引続キ十日以上其ノ投票区域ノ属スル樺太庁支庁長ノ管轄区域外ニ於テ職務又ハ業務ニ従事スルヲ例トスル者其ノ投票区域ノ属スル樺太庁支庁長ノ管轄区域外ニ於テ職務又ハ業務ニ従事中ナルベキコト
第三十八条第一項但書中「第二項」ヲ「第二項又ハ第三項」ニ、同条第三項中「前項」ヲ「前二項」ニ、同条第四項中「第二項」ヲ「第二項及第三項」ニ改メ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項第一号乃至第三号ノ事由ヲ生ジタル場合ニ於テ第三十四条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキハ直ニ選挙会ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ当選者ヲ定ムベシ
第一項第四号ノ事由ヲ生ジタルトキハ其ノ選挙ノ期日ヨリ一年以内ナル場合ニ於テ第三十四条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキ又ハ其ノ選挙ノ期日ヨリ一年経過後ナル場合ニ於テ第三十四条第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス
第四十二条第二項中「第三十八条第三項及第四項」ヲ「第三十八条第四項及第五項」ニ、同条第四項中「第三十八条第五項及第六項」ヲ「第三十八条第六項及第七項」ニ改ム
第四十五条中「及第百四十二条」ヲ「、第百条ノ二、第百四十二条及第百四十七条」ニ改ム
第五十五条但書中「議長ニ於テ出席ヲ催告シ仍半数ニ満チザルトキ」ノ下ニ「若ハ半数ニ満ツルモ其ノ後半数ニ満チザルニ至リタルトキ」ヲ加フ
第五十九条第一項中「第三十四条」ヲ「第三十四条第一項」ニ、同条第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ選挙ニ於テ当選者ヲ定ムルニ当リ得票ノ数同ジキトキハ議長抽籤シテ之ヲ定ム
附 則
本令中公民権及議員選挙ニ関スル規定ハ次ノ総選挙ヨリ之ヲ施行シ其ノ他ノ規定ハ昭和十一年八月一日ヨリ之ヲ施行ス