(市制中改正法律)
法令番号: 法律第四十五號
公布年月日: 昭和10年7月3日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル市制中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十年七月二日
內閣總理大臣 岡田啓介
內務大臣 後藤文夫
法律第四十五號
市制中左ノ通改正ス
第十條ニ左ノ一項ヲ加フ
市公民租稅滯納處分中ハ市ノ名譽職ニ就クコトヲ得ズ
第十一條中「戰時若ハ事變ニ際シ」ノ下ニ「又ハ兵役法第五十五條第二項ノ規定(志願ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ニ付テハ之ニ該當スル勅令ノ規定ヲ含ム)ニ依リ」ヲ加フ
第十七條中「特別ノ事情」ヲ「必要」ニ改ム
第二十條第一項中「闕員ヲ生ジタル場合ニ於テ」ヲ「闕員ヲ生ジタルトキハ其ノ闕員ト爲リタル議員ガ選擧ノ期日ヨリ一年以內ニ闕員ト爲リタル者ナル場合ニ於テ第三十條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキ又ハ選擧ノ期日ヨリ一年經過後ニ於テ闕員ト爲リタル者ナル場合ニ於テ」ニ、「第三十三條第三項及第四項」ヲ「第三十三條第四項及第五項」ニ、同條第三項中「第三十三條第五項及第六項」ヲ「第三十三條第七項」ニ改ム
第二十一條第二項中「前項」ヲ「前二項」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
選擧人ノ年齡ハ選擧人名簿確定ノ期日ニ依リ之ヲ算定ス
第二十二條第一項中「選擧ノ期日前七日目(第三十九條ノ二ノ市ニ於テハ二十日目)迄」ヲ「選擧ノ期日前二十日目迄」ニ改ム
第二十二條ノ二 議員候補者タラントスル者ハ選擧ノ期日ノ吿示アリタル日ヨリ選擧ノ期日前七日目迄ニ其ノ旨ヲ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ニ屆出ヅベシ
選擧人名簿ニ登錄セラレタル者他人ヲ議員候補者ト爲サントスルトキハ前項ノ期間內ニ其ノ推薦ノ屆出ヲ爲スコトヲ得
前二項ノ期間內ニ屆出アリタル議員候補者其ノ選擧ニ於ケル議員ノ定數ヲ超ユル場合ニ於テ其ノ期間ヲ經過シタル後議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ前二項ノ例ニ依リ選擧ノ期日前二日目迄議員候補者ノ屆出又ハ推薦屆出ヲ爲スコトヲ得
議員候補者ハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ニ屆出ヲ爲スニ非ザレバ議員候補者タルコトヲ辭スルコトヲ得ズ
前四項ノ屆出アリタルトキ又ハ議員候補者ノ死亡シタルコトヲ知リタルトキハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ハ直ニ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第二十二條ノ三 議員候補者ノ屆出又ハ推薦屆出ヲ爲サントスル者ハ議員候補者一人ニ付二百圓又ハ之ニ相當スル額面ノ國債證書ヲ供託スルコトヲ要ス
議員候補者ノ得票數議員ノ定數(選擧區アル場合ニ於テハ其ノ選擧區ノ配當議員數)ヲ以テ有效投票ノ總數ヲ除シテ得タル數ノ十分ノ一ニ達セザルトキハ前項ノ供託物ハ市ニ歸屬ス
議員候補者選擧ノ期日前十日以內ニ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス但シ被選擧權ヲ有セザルニ至リタル爲議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第二十三條第三項、第五項及第六項ヲ削ル
第二十三條ノ二 議員候補者ハ選擧人名簿(選擧區アル場合ニ於テハ其ノ選擧區ノ選擧人名簿)ニ登錄セラレタル者ノ中ヨリ本人ノ承諾ヲ得テ選擧立會人タルベキ者一人ヲ定メ選擧ノ期日前二日目迄ニ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ニ屆出ヅルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ屆出アリタル者(議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ其ノ屆出ニ係ル者ヲ除ク)十人ヲ超エザルトキハ直ニ其ノ者ヲ以テ選擧立會人トシ十人ヲ超ユルトキハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ハ其ノ者ノ中ニ就キ抽籤ニ依リ選擧立會人十人ヲ定ムベシ
前項ノ抽籤ハ選擧ノ期日ノ前日之ヲ行フ第一項ノ屆出ヲ爲シタル議員候補者ハ之ニ立會フコトヲ得
前項ノ抽籤ヲ行フベキ場所及日時ハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ニ於テ豫メ之ヲ吿示スベシ
第二項ノ規定ニ依リ選擧立會人定マリタルトキハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ハ直ニ之ヲ本人ニ通知シ選擧ニ立會ハシムベシ
議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辭シタルトキハ其ノ屆出ニ係ル選擧立會人ハ其ノ職ヲ失フ
第二項ノ規定ニ依ル選擧立會人三人ニ達セザルトキ若ハ三人ニ達セザルニ至リタルトキ又ハ選擧立會人ニシテ參會スル者選擧會ヲ開クベキ時刻ニ至リ三人ニ達セザルトキ若ハ其ノ後三人ニ達セザルニ至リタルトキハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ハ選擧人名簿(選擧區アルトキハ其ノ選擧區ノ選擧人名簿)ニ登錄セラレタル者ノ中ヨリ三人ニ達スル迄ノ選擧立會人ヲ選任シ直ニ之ヲ本人ニ通知シ選擧ニ立會ハシムベシ
選擧立會人ハ名譽職トス
前八項ノ規定ハ投票立會人ニ之ヲ準用ス但シ選擧人名簿ニ登錄セラレタル者トアルハ投票分會ノ區劃內ニ於ケル選擧人名簿ニ登錄セラレタル者トス
第二十五條第五項及第七項中「被選擧人」ヲ「議員候補者」ニ改ム
第二十五條ノ三第一項ヲ左ノ如ク改メ同條第四項中「投票分會長又ハ」ヲ削ル
投票ノ拒否ハ選擧立會人又ハ投票立會人ノ意見ヲ聽キ選擧長又ハ投票分會長之ヲ決定スベシ
第二十五條ノ四 選擧人ニシテ勅令ノ定ムル事由ニ因リ選擧ノ當日投票時間內ニ自ラ選擧會場ニ到リ投票ヲ爲シ能ハザルベキコトヲ證スル者ノ投票ニ關シテハ第二十五條第三項及第五項、第二十五條ノ二第一項但書竝ニ前條ノ規定ニ拘ラズ勅令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第二十七條ノ二第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ計算終リタルトキハ選擧長ハ先ヅ第二十五條ノ三第二項及第四項ノ投票ヲ調查シ選擧立會人ノ意見ヲ聽キ其ノ受理如何ヲ決定スベシ
第二十八條 左ノ投票ハ之ヲ無效トス
一 成規ノ用紙ヲ用ヒザルモノ
二 議員候補者ニ非ザル者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
三 一投票中二人以上ノ議員候補者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
四 被選擧權ナキ議員候補者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
五 議員候補者ノ氏名ノ外他事ヲ記載シタルモノ但シ爵位、職業、身分、住所又ハ敬稱ノ類ヲ記入シタルモノハ此ノ限ニ在ラズ
六 議員候補者ノ氏名ヲ自書セザルモノ
七 議員候補者ノ何人ヲ記載シタルカヲ確認シ難キモノ
八 市會議員ノ職ニ在ル者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
第二十九條 投票ノ效力ハ選擧立會人ノ意見ヲ聽キ選擧長之ヲ決定スベシ
第三十條ノ三 第二十二條ノ二第一項乃至第三項ノ規定ニ依ル屆出アリタル議員候補者其ノ選擧ニ於ケル議員ノ定數ヲ超エザルトキハ投票ヲ行ハズ選擧區アル場合其ノ選擧區ニ付亦同ジ
前項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フコトヲ要セザルトキハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ハ直ニ其ノ旨ヲ吿示スベシ
第一項ノ場合ニ於テハ選擧長ハ選擧ノ期日ヨリ五日以內ニ選擧會ヲ開キ議員候補者ヲ以テ當選者ト定ムベシ
前項ノ場合ニ於テ議員候補者ノ被選擧權ノ有無ハ選擧立會人ノ意見ヲ聽キ選擧長之ヲ決定スベシ
第三項ノ場合ニ於テハ市長(第六條ノ市ニ於テハ區長)ハ豫メ選擧會ノ場所及日時ヲ吿示スベシ
第三十三條第一項但書中「第二項」ヲ「第二項又ハ第三項」ニ改メ同項ニ左ノ一號ヲ加フ
六 第三十六條ノ二ノ規定ニ依ル訴訟ノ結果當選無效ト爲リタルトキ
同條第三項中「前項」ヲ「前二項」ニ、同條第四項中「第二項」ヲ「第二項及第三項」ニ改メ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項第一號乃至第四號ノ事由ヲ生ジタル場合ニ於テ第三十條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキハ直ニ選擧會ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ當選者ヲ定ムベシ
第一項第五號又ハ第六號ノ事由ヲ生ジタルトキハ其ノ選擧ノ期日ヨリ一年以內ナル場合ニ於テ第三十條第一項但書ノ得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキ又ハ其ノ選擧ノ期日ヨリ一年經過後ナル場合ニ於テ第三十條第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ當選者ト爲ラザリシ者アルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス
第三十六條第一項中「選擧人」ノ下ニ「又ハ議員候補者」ヲ加フ
第三十六條ノ二 衆議院議員選擧法第百十條ノ規定ノ準用ニ依リ當選ヲ無效ナリト認ムルトキハ選擧人又ハ議員候補者ハ當選者ヲ被吿トシ第三十二條第一項吿示ノ日ヨリ三十日以內ニ控訴院ニ出訴スルコトヲ得
前項控訴院ノ判決ニ不服アル者ハ大審院ニ上吿スルコトヲ得
檢事ハ衆議院議員選擧法第百十二條乃至第百十三條ノ規定ノ準用ニ依ル罪ニ該ル事件ノ被吿人ガ選擧事務長又ハ選擧事務長ニ非ズシテ事實上選擧運動ヲ總括主宰シタル者ナルニ因リ同法第百三十六條ノ規定ノ準用ニ依リ當選ヲ無效ナリト認ムルトキハ公訴ニ附帶シ當選者ヲ被吿トシテ訴訟ヲ提起スルコトヲ要ス
衆議院議員選擧法第八十五條、第八十七條、第百四十一條及第百四十一條ノ三ノ規定ハ第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル訴訟ニ、同法第百四十一條ノ二及第百四十一條ノ三ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル訴訟ニ之ヲ準用ス
前條第九項ノ規定ハ第一項乃至第三項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第三十七條第二項中「第三十三條第三項及第四項」ヲ「第三十三條第四項及第五項」ニ、同條第四項中「第三十三條第五項及第六項」ヲ「第三十三條第六項及第七項」ニ改ム
第三十九條ノ二 市會議員(第六條ノ市ノ區ノ區會議員ヲ含ム)ノ選擧ニ付テハ衆議院議員選擧法第十章及第十一章竝ニ第百四十條第二項、第百四十二條及第百四十七條ノ規定ヲ準用ス但シ議員候補者一人ニ付定ムベキ選擧委員ノ數、選擧運動ノ爲使用スル勞務者ノ數及選擧運動ノ費用ノ額ニ關シテハ勅令ノ定ムル所ニ依ル
第三十九條ノ三ヲ削ル
第五十二條但書中「議長ニ於テ出席ヲ催吿シ仍半數ニ滿タサルトキ」ノ下ニ「若ハ半數ニ滿ツルモ其ノ後半數ニ滿タザルニ至リタルトキ」ヲ加フ
第五十五條第一項中「第三十條」ヲ「第三十條第一項」ニ、同條第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ改メ同條第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ選擧ニ於テ當選者ヲ定ムルニ當リ得票ノ數同ジキトキハ議長抽籤シテ之ヲ定ム
第六十七條中第二號ヲ第三號トシ第三號ヲ第四號トシ同條第一號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
二 市會閉會中市會ノ權限ニ屬スル事件ニシテ輕易ナルモノヲ市會ニ代ハリテ議決スルコト
同條ニ左ノ一項ヲ加フ
前項第二號ノ規定ニ依リ市參事會ニ於テ議決スベキ事件ハ市會ノ議決ヲ經テ市長之ヲ定ム
第七十條第一項但書中「議長ニ於テ出席ヲ催吿シ仍半數ニ滿タサルトキ」ノ下ニ「若ハ半數ニ滿ツルモ其ノ後半數ニ滿タザルニ至リタルトキ」ヲ加フ
第百四十六條第二項中「市會議員ニ關スル規定」ヲ「町村制中町村會議員ニ關スル規定」ニ改ム
附 則
本法中公民權及議員選擧ニ關スル規定ハ次ノ總選擧ヨリ之ヲ施行シ其ノ他ノ規定ノ施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法ニ依リ初テ議員ヲ選擧スル場合ニ於テ必要ナル選擧人名簿ニ關シテハ命令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得但シ其ノ選擧人名簿ハ次ノ選擧人名簿確定迄其ノ效力ヲ有ス
昭和九年法律第四十九號ハ本法ノ適用ニ付テハ本法ノ施行ト同時ニ施行セラレタルモノト看做ス
昭和十年府縣制中改正法律ハ從前ノ第三十九條ノ二ノ規定ノ適用ニ付テハ次ノ總選擧ニ至ル迄ノ間未ダ施行セラレザルモノト看做ス
本法中市會議員ニ關スル規定ハ從前ノ第百四十六條第二項ノ規定ノ適用ニ付テハ區會議員ノ次ノ總選擧ニ至ル迄ノ間未ダ施行セラレザルモノト看做ス
昭和十年町村制中改正法律中町村會議員ニ關スル規定ハ第百四十六條第二項ノ改正規定ノ適用ニ付テハ本法ノ施行ト同時ニ施行セラレタルモノト看做ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル市制中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十年七月二日
内閣総理大臣 岡田啓介
内務大臣 後藤文夫
法律第四十五号
市制中左ノ通改正ス
第十条ニ左ノ一項ヲ加フ
市公民租税滞納処分中ハ市ノ名誉職ニ就クコトヲ得ズ
第十一条中「戦時若ハ事変ニ際シ」ノ下ニ「又ハ兵役法第五十五条第二項ノ規定(志願ニ依リ兵籍ニ編入セラレタル者ニ付テハ之ニ該当スル勅令ノ規定ヲ含ム)ニ依リ」ヲ加フ
第十七条中「特別ノ事情」ヲ「必要」ニ改ム
第二十条第一項中「闕員ヲ生ジタル場合ニ於テ」ヲ「闕員ヲ生ジタルトキハ其ノ闕員ト為リタル議員ガ選挙ノ期日ヨリ一年以内ニ闕員ト為リタル者ナル場合ニ於テ第三十条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキ又ハ選挙ノ期日ヨリ一年経過後ニ於テ闕員ト為リタル者ナル場合ニ於テ」ニ、「第三十三条第三項及第四項」ヲ「第三十三条第四項及第五項」ニ、同条第三項中「第三十三条第五項及第六項」ヲ「第三十三条第七項」ニ改ム
第二十一条第二項中「前項」ヲ「前二項」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
選挙人ノ年齢ハ選挙人名簿確定ノ期日ニ依リ之ヲ算定ス
第二十二条第一項中「選挙ノ期日前七日目(第三十九条ノ二ノ市ニ於テハ二十日目)迄」ヲ「選挙ノ期日前二十日目迄」ニ改ム
第二十二条ノ二 議員候補者タラントスル者ハ選挙ノ期日ノ告示アリタル日ヨリ選挙ノ期日前七日目迄ニ其ノ旨ヲ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ニ届出ヅベシ
選挙人名簿ニ登録セラレタル者他人ヲ議員候補者ト為サントスルトキハ前項ノ期間内ニ其ノ推薦ノ届出ヲ為スコトヲ得
前二項ノ期間内ニ届出アリタル議員候補者其ノ選挙ニ於ケル議員ノ定数ヲ超ユル場合ニ於テ其ノ期間ヲ経過シタル後議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ前二項ノ例ニ依リ選挙ノ期日前二日目迄議員候補者ノ届出又ハ推薦届出ヲ為スコトヲ得
議員候補者ハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ニ届出ヲ為スニ非ザレバ議員候補者タルコトヲ辞スルコトヲ得ズ
前四項ノ届出アリタルトキ又ハ議員候補者ノ死亡シタルコトヲ知リタルトキハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ハ直ニ其ノ旨ヲ告示スベシ
第二十二条ノ三 議員候補者ノ届出又ハ推薦届出ヲ為サントスル者ハ議員候補者一人ニ付二百円又ハ之ニ相当スル額面ノ国債証書ヲ供託スルコトヲ要ス
議員候補者ノ得票数議員ノ定数(選挙区アル場合ニ於テハ其ノ選挙区ノ配当議員数)ヲ以テ有効投票ノ総数ヲ除シテ得タル数ノ十分ノ一ニ達セザルトキハ前項ノ供託物ハ市ニ帰属ス
議員候補者選挙ノ期日前十日以内ニ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス但シ被選挙権ヲ有セザルニ至リタル為議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第二十三条第三項、第五項及第六項ヲ削ル
第二十三条ノ二 議員候補者ハ選挙人名簿(選挙区アル場合ニ於テハ其ノ選挙区ノ選挙人名簿)ニ登録セラレタル者ノ中ヨリ本人ノ承諾ヲ得テ選挙立会人タルベキ者一人ヲ定メ選挙ノ期日前二日目迄ニ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ニ届出ヅルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ届出アリタル者(議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ其ノ届出ニ係ル者ヲ除ク)十人ヲ超エザルトキハ直ニ其ノ者ヲ以テ選挙立会人トシ十人ヲ超ユルトキハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ハ其ノ者ノ中ニ就キ抽籤ニ依リ選挙立会人十人ヲ定ムベシ
前項ノ抽籤ハ選挙ノ期日ノ前日之ヲ行フ第一項ノ届出ヲ為シタル議員候補者ハ之ニ立会フコトヲ得
前項ノ抽籤ヲ行フベキ場所及日時ハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ニ於テ予メ之ヲ告示スベシ
第二項ノ規定ニ依リ選挙立会人定マリタルトキハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ハ直ニ之ヲ本人ニ通知シ選挙ニ立会ハシムベシ
議員候補者死亡シ又ハ議員候補者タルコトヲ辞シタルトキハ其ノ届出ニ係ル選挙立会人ハ其ノ職ヲ失フ
第二項ノ規定ニ依ル選挙立会人三人ニ達セザルトキ若ハ三人ニ達セザルニ至リタルトキ又ハ選挙立会人ニシテ参会スル者選挙会ヲ開クベキ時刻ニ至リ三人ニ達セザルトキ若ハ其ノ後三人ニ達セザルニ至リタルトキハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ハ選挙人名簿(選挙区アルトキハ其ノ選挙区ノ選挙人名簿)ニ登録セラレタル者ノ中ヨリ三人ニ達スル迄ノ選挙立会人ヲ選任シ直ニ之ヲ本人ニ通知シ選挙ニ立会ハシムベシ
選挙立会人ハ名誉職トス
前八項ノ規定ハ投票立会人ニ之ヲ準用ス但シ選挙人名簿ニ登録セラレタル者トアルハ投票分会ノ区画内ニ於ケル選挙人名簿ニ登録セラレタル者トス
第二十五条第五項及第七項中「被選挙人」ヲ「議員候補者」ニ改ム
第二十五条ノ三第一項ヲ左ノ如ク改メ同条第四項中「投票分会長又ハ」ヲ削ル
投票ノ拒否ハ選挙立会人又ハ投票立会人ノ意見ヲ聴キ選挙長又ハ投票分会長之ヲ決定スベシ
第二十五条ノ四 選挙人ニシテ勅令ノ定ムル事由ニ因リ選挙ノ当日投票時間内ニ自ラ選挙会場ニ到リ投票ヲ為シ能ハザルベキコトヲ証スル者ノ投票ニ関シテハ第二十五条第三項及第五項、第二十五条ノ二第一項但書並ニ前条ノ規定ニ拘ラズ勅令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第二十七条ノ二第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ計算終リタルトキハ選挙長ハ先ヅ第二十五条ノ三第二項及第四項ノ投票ヲ調査シ選挙立会人ノ意見ヲ聴キ其ノ受理如何ヲ決定スベシ
第二十八条 左ノ投票ハ之ヲ無効トス
一 成規ノ用紙ヲ用ヒザルモノ
二 議員候補者ニ非ザル者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
三 一投票中二人以上ノ議員候補者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
四 被選挙権ナキ議員候補者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
五 議員候補者ノ氏名ノ外他事ヲ記載シタルモノ但シ爵位、職業、身分、住所又ハ敬称ノ類ヲ記入シタルモノハ此ノ限ニ在ラズ
六 議員候補者ノ氏名ヲ自書セザルモノ
七 議員候補者ノ何人ヲ記載シタルカヲ確認シ難キモノ
八 市会議員ノ職ニ在ル者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
第二十九条 投票ノ効力ハ選挙立会人ノ意見ヲ聴キ選挙長之ヲ決定スベシ
第三十条ノ三 第二十二条ノ二第一項乃至第三項ノ規定ニ依ル届出アリタル議員候補者其ノ選挙ニ於ケル議員ノ定数ヲ超エザルトキハ投票ヲ行ハズ選挙区アル場合其ノ選挙区ニ付亦同ジ
前項ノ規定ニ依リ投票ヲ行フコトヲ要セザルトキハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ハ直ニ其ノ旨ヲ告示スベシ
第一項ノ場合ニ於テハ選挙長ハ選挙ノ期日ヨリ五日以内ニ選挙会ヲ開キ議員候補者ヲ以テ当選者ト定ムベシ
前項ノ場合ニ於テ議員候補者ノ被選挙権ノ有無ハ選挙立会人ノ意見ヲ聴キ選挙長之ヲ決定スベシ
第三項ノ場合ニ於テハ市長(第六条ノ市ニ於テハ区長)ハ予メ選挙会ノ場所及日時ヲ告示スベシ
第三十三条第一項但書中「第二項」ヲ「第二項又ハ第三項」ニ改メ同項ニ左ノ一号ヲ加フ
六 第三十六条ノ二ノ規定ニ依ル訴訟ノ結果当選無効ト為リタルトキ
同条第三項中「前項」ヲ「前二項」ニ、同条第四項中「第二項」ヲ「第二項及第三項」ニ改メ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
前項第一号乃至第四号ノ事由ヲ生ジタル場合ニ於テ第三十条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキハ直ニ選挙会ヲ開キ其ノ者ノ中ニ就キ当選者ヲ定ムベシ
第一項第五号又ハ第六号ノ事由ヲ生ジタルトキハ其ノ選挙ノ期日ヨリ一年以内ナル場合ニ於テ第三十条第一項但書ノ得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキ又ハ其ノ選挙ノ期日ヨリ一年経過後ナル場合ニ於テ第三十条第二項ノ規定ノ適用ヲ受ケタル得票者ニシテ当選者ト為ラザリシ者アルトキハ前項ノ規定ヲ準用ス
第三十六条第一項中「選挙人」ノ下ニ「又ハ議員候補者」ヲ加フ
第三十六条ノ二 衆議院議員選挙法第百十条ノ規定ノ準用ニ依リ当選ヲ無効ナリト認ムルトキハ選挙人又ハ議員候補者ハ当選者ヲ被告トシ第三十二条第一項告示ノ日ヨリ三十日以内ニ控訴院ニ出訴スルコトヲ得
前項控訴院ノ判決ニ不服アル者ハ大審院ニ上告スルコトヲ得
検事ハ衆議院議員選挙法第百十二条乃至第百十三条ノ規定ノ準用ニ依ル罪ニ該ル事件ノ被告人ガ選挙事務長又ハ選挙事務長ニ非ズシテ事実上選挙運動ヲ総括主宰シタル者ナルニ因リ同法第百三十六条ノ規定ノ準用ニ依リ当選ヲ無効ナリト認ムルトキハ公訴ニ附帯シ当選者ヲ被告トシテ訴訟ヲ提起スルコトヲ要ス
衆議院議員選挙法第八十五条、第八十七条、第百四十一条及第百四十一条ノ三ノ規定ハ第一項又ハ第二項ノ規定ニ依ル訴訟ニ、同法第百四十一条ノ二及第百四十一条ノ三ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル訴訟ニ之ヲ準用ス
前条第九項ノ規定ハ第一項乃至第三項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第三十七条第二項中「第三十三条第三項及第四項」ヲ「第三十三条第四項及第五項」ニ、同条第四項中「第三十三条第五項及第六項」ヲ「第三十三条第六項及第七項」ニ改ム
第三十九条ノ二 市会議員(第六条ノ市ノ区ノ区会議員ヲ含ム)ノ選挙ニ付テハ衆議院議員選挙法第十章及第十一章並ニ第百四十条第二項、第百四十二条及第百四十七条ノ規定ヲ準用ス但シ議員候補者一人ニ付定ムベキ選挙委員ノ数、選挙運動ノ為使用スル労務者ノ数及選挙運動ノ費用ノ額ニ関シテハ勅令ノ定ムル所ニ依ル
第三十九条ノ三ヲ削ル
第五十二条但書中「議長ニ於テ出席ヲ催告シ仍半数ニ満タサルトキ」ノ下ニ「若ハ半数ニ満ツルモ其ノ後半数ニ満タザルニ至リタルトキ」ヲ加フ
第五十五条第一項中「第三十条」ヲ「第三十条第一項」ニ、同条第二項中「前項」ヲ「第一項」ニ改メ同条第一項ノ次ニ左ノ一項ヲ加フ
前項ノ選挙ニ於テ当選者ヲ定ムルニ当リ得票ノ数同ジキトキハ議長抽籤シテ之ヲ定ム
第六十七条中第二号ヲ第三号トシ第三号ヲ第四号トシ同条第一号ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
二 市会閉会中市会ノ権限ニ属スル事件ニシテ軽易ナルモノヲ市会ニ代ハリテ議決スルコト
同条ニ左ノ一項ヲ加フ
前項第二号ノ規定ニ依リ市参事会ニ於テ議決スベキ事件ハ市会ノ議決ヲ経テ市長之ヲ定ム
第七十条第一項但書中「議長ニ於テ出席ヲ催告シ仍半数ニ満タサルトキ」ノ下ニ「若ハ半数ニ満ツルモ其ノ後半数ニ満タザルニ至リタルトキ」ヲ加フ
第百四十六条第二項中「市会議員ニ関スル規定」ヲ「町村制中町村会議員ニ関スル規定」ニ改ム
附 則
本法中公民権及議員選挙ニ関スル規定ハ次ノ総選挙ヨリ之ヲ施行シ其ノ他ノ規定ノ施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法ニ依リ初テ議員ヲ選挙スル場合ニ於テ必要ナル選挙人名簿ニ関シテハ命令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得但シ其ノ選挙人名簿ハ次ノ選挙人名簿確定迄其ノ効力ヲ有ス
昭和九年法律第四十九号ハ本法ノ適用ニ付テハ本法ノ施行ト同時ニ施行セラレタルモノト看做ス
昭和十年府県制中改正法律ハ従前ノ第三十九条ノ二ノ規定ノ適用ニ付テハ次ノ総選挙ニ至ル迄ノ間未ダ施行セラレザルモノト看做ス
本法中市会議員ニ関スル規定ハ従前ノ第百四十六条第二項ノ規定ノ適用ニ付テハ区会議員ノ次ノ総選挙ニ至ル迄ノ間未ダ施行セラレザルモノト看做ス
昭和十年町村制中改正法律中町村会議員ニ関スル規定ハ第百四十六条第二項ノ改正規定ノ適用ニ付テハ本法ノ施行ト同時ニ施行セラレタルモノト看做ス