昨年公布された立木法により、立木を不動産とみなし、土地と分離して譲渡・抵当権設定が可能となった。これに伴い、奈良県吉野郡で数百年来慣行されている歩口金の権利を確保する必要が生じた。歩口金とは、地上権設定地の立木伐採時に、所有者が価格の10分の1を地主に支払う慣行である。大字(地域共同体)は立木の水火盗伐を防ぎ、山火事時には住民総出で消火活動を行い、その費用を負担する。その代償として徴収される歩口金は、大字の公共事業費に充てられ、この慣行が吉野郡の山林発達の重要な要因となっている。この善良な慣習を法的に保護し、林業の発展を図るため本法案を提出した。
参照した発言:
第26回帝国議会 衆議院 本会議 第15号