(日本大博覧会出品外国貨物免税ニ関スル法律)
法令番号: 法律第5号
公布年月日: 明治41年2月28日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

明治45年開催予定の日本大博覧会において、外国からの出品貨物、外国政府の建築物に使用される物品・材料、その他の外国貨物に対する輸入税及び消費税を免除することを目的とする法案である。外国からの出品参加を促進するために最も必要な方策であり、この法律を事前に制定・公布することで国益を図ろうとするものである。

参照した発言:
第24回帝国議会 衆議院 本会議 第3号

審議経過

第24回帝国議会

衆議院
本会議 - 第3号
(明治41年1月23日)
日本大博覧会出品外国貨物免税に関する法律案委員会 - 第2号
(明治41年1月29日)
本会議 - 第7号
(明治41年2月6日)
貴族院
本会議 - 第5号
(明治41年2月12日)
本会議 - 第8号
(明治41年2月21日)
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル日本大博覽會出品外國貨物免稅ニ關スル法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十一年二月二十七日
內閣總理大臣　侯爵　西園寺公望
大藏大臣　松田正久
法律第五號
第一條　日本大博覽會ニ出品スル外國貨物ニハ輸入稅及消費稅ヲ免ス會場內ニ於ケル興行ノ爲輸入スル外國貨物ニ付亦同シ
前項ノ貨物ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニハ輸入稅及消費稅ヲ課ス
一　外國ニ積戾ス爲ニ非スシテ會場外ニ搬出スルトキ
二　閉會後四月以內ニ外國ニ積戾ササルトキ
三　會場ニ於テ卽時ニ賣渡シ又ハ營利ノ目的ヲ以テ消費スルトキ
第二條　豫メ輸入稅及消費稅ノ擔保ヲ提供スルトキハ其ノ擔保價額ノ範圍內ニ於テハ稅金納付前外國貨物ヲ會場外ニ搬出シ又ハ會場ニ於テ卽時ニ賣渡シ若ハ營利ノ目的ヲ以テ消費スルコトヲ得
前項ノ擔保ハ金錢又ハ有價證券ニ限ル
閉會後四月以內ニ稅金ノ納付ヲ爲ササルトキハ擔保ヲ以テ稅金ニ充ツ
第三條　左ノ外國貨物ニハ輸入稅及消費稅ヲ免ス
一　會場內ニ於ケル外國政府ノ建築物ニ使用スル物品及材料竝外國政府ノ出品物
二　博覽會ニ關シ本邦ニ派遣セラレタル外國官吏ノ自用品
三　出品物陳列又ハ裝飾ノ用ニ供スル物品及材料
四　會場內ニ於テ廣吿ノ爲又ハ見本トシテ無償ニテ讓與セラルル物品
附　則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル日本大博覧会出品外国貨物免税ニ関スル法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十一年二月二十七日
内閣総理大臣　侯爵　西園寺公望
大蔵大臣　松田正久
法律第五号
第一条　日本大博覧会ニ出品スル外国貨物ニハ輸入税及消費税ヲ免ス会場内ニ於ケル興行ノ為輸入スル外国貨物ニ付亦同シ
前項ノ貨物ニシテ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニハ輸入税及消費税ヲ課ス
一　外国ニ積戻ス為ニ非スシテ会場外ニ搬出スルトキ
二　閉会後四月以内ニ外国ニ積戻ササルトキ
三　会場ニ於テ即時ニ売渡シ又ハ営利ノ目的ヲ以テ消費スルトキ
第二条　予メ輸入税及消費税ノ担保ヲ提供スルトキハ其ノ担保価額ノ範囲内ニ於テハ税金納付前外国貨物ヲ会場外ニ搬出シ又ハ会場ニ於テ即時ニ売渡シ若ハ営利ノ目的ヲ以テ消費スルコトヲ得
前項ノ担保ハ金銭又ハ有価証券ニ限ル
閉会後四月以内ニ税金ノ納付ヲ為ササルトキハ担保ヲ以テ税金ニ充ツ
第三条　左ノ外国貨物ニハ輸入税及消費税ヲ免ス
一　会場内ニ於ケル外国政府ノ建築物ニ使用スル物品及材料並外国政府ノ出品物
二　博覧会ニ関シ本邦ニ派遣セラレタル外国官吏ノ自用品
三　出品物陳列又ハ装飾ノ用ニ供スル物品及材料
四　会場内ニ於テ広告ノ為又ハ見本トシテ無償ニテ譲与セラルル物品
附　則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム