北海道の鉄道事業が発達し、停車場が27箇所、工場が2箇所となり交通が頻繁になっている。しかし、停車場での乗車賃・荷物運賃の払戻や、工場での臨時雇人足の賃金支払いの際、40里以上離れた道庁の許可を得てから支払う手続きが必要で、非常に不便である。官設鉄道では、この不便を避けるため前金払渡の特別法を実施している。北海道においても道庁の許可を得る手続きは極めて不便なため、停車場では2ヶ月で5、6円、工場では5、600円の前渡を可能とする本法案を提出することとした。
参照した発言:
第15回帝国議会 衆議院 北海度鉄道部支部局及派出工場現金前渡官吏設置に関する法律案委員会 第1号