北海道鉄道敷設法で函樽鉄道の必要性は認められているが、戦後の国家運営上、国家事業としての実施は困難である。一方で、私設鉄道の願い出が複数あり、確実性が認められる場合は私設に委ねる方が得策である。予定線路は延長約150哩で、明治26年の調査では利益率三朱余、最近の調査では五朱余となっている。北海道の事物は年々5割から1倍の増加を見せており、鉄道利益も逐年増加する見込みである。沿線には広大な未開地もあり、私設鉄道として十分成立すると考えられる。
参照した発言:
第10回帝国議会 貴族院 本会議 第12号