郡の廃置分合は、国家行政の機関を円滑に運営し、郡の自治を実現するための重要な準備である。古来の郡区画は武門政治時代に有名無実となったが、明治維新後は行政機関として、また自治団体としての役割が重要になった。廃置分合の決定にあたっては、地理、歴史、交通の便、面積、人口などを考慮し、現在の郡役所の位置も重視した。これにより全国で318の郡を廃し、141の郡を新設して、最終的に532郡となる。この再編は府県制・郡制施行の前提となるもので、地方自治の実現に不可欠な措置である。
参照した発言:
第9回帝国議会 衆議院 本会議 第28号