第一條 砲臺監守ノ補充ハ現役砲工兵科曹長同一等軍曹中志願者ニシテ其入隊ノ日敎導團ヲ卒業シテ下士ニ任シタル者ハ其任官ノ日ヨリ起算シ七箇年以上隊附勤務ニ服シ品行方正勤務勉勵ナル者ヲ以テス
第二條 砲臺監守ノ補充ヲ要スルトキハ陸軍大臣之ヲ吿達ス
第三條 志願者アルトキハ隊長若クハ直屬長官ハ志願者中第一條ニ適當スル者ヲ撰ヒ其人名書ニ考科表ヲ添ヘ順序ヲ經テ近衞都督師團長若クハ之ト同等以上ノ權アル長官ニ呈シ同官ハ之ヲ審査シテ陸軍大臣ニ呈ス
第四條 陸軍大臣ハ前條人名書ヲ軍務局長ニ下シ同局長ハ志願者ノ各官等中ニ於テ其服役實期ト考科表トヲ參照シ砲臺監守候補名簿ヲ製シ之ヲ陸軍大臣ニ呈ス
陸軍大臣ハ候補者ヲ決定シ之ヲ軍務局長ニ下シ同局長ハ之ヲ軍務局工兵事務課長ニ下シ同課長ハ缺員アル每ニ該名簿ノ列序ニ從ヒ之ヲ砲臺監守ニ任ス
第五條 砲臺監守ノ服役年限ハ砲臺監守ニ任セラレタル日ヨリ更ニ七箇年間現役ニ服セシム
第六條 現役中疾病若クハ傷痍ニ依リ現役ニ堪ヘ難キ者ハ其役ヲ免ス但入隊ノ日敎導團ヲ卒業シテ下士ニ任シタル者ハ其任官ノ日ヨリ起算シ十二箇年ニ滿タサルトキハ前兵科ノ曹長ニ復任シ後備役ニ編入ス
第七條 現役中疾病若クハ傷痍ニ依リ永久服役ニ堪ヘ難キ者ハ兵役ヲ免ス
第八條 第六條第七條ニ當ルモノアルトキハ工兵方面提理ハ陸軍大臣ニ具申シ認可ヲ得テ現役若クハ兵役ヲ免ス
第九條 服役期限既ニ滿ツルト雖モ戰時或ハ事變ニ際スルトキハ其期限ヲ延スコトアルヘシ