368 若干の家族のなすべき報告に關する覺書
一九四六年六月三日
1. 日本帝國政府は直ちに有效適切な必要措置を取つて、鮎川・淺野・古河・川崎・松下・中島・野村・大河內・大倉及び澁澤一家の家族若くは一切の彼等の代行者によつてなされる一切の動產若くは不動產(證券並にその他の所有權、負債又は支配權の證據物件を含む)の賣却、贈與、讓渡又は移轉を禁じなければならない。
2. 日本帝國政府は本覺書受領後一五日以內に、橫八吋、縱一一吋の用紙に次の各項を英文「タイプ」した報吿書五通を聯合國最高司令部に提出しなければならない。
a. 一九四五年一月一日及び一九四六年五月一五日現在に於ける第一項に列記した諸家の家族が權利、權限又は利害關係を有つ一切の動產、不動產、證券、その他の所有權、並に支配權の證據物件、一切の手持現金又は預金物的財產及び國債。
b. 一九四五年一月一日以降、第一項に列記した諸家の一切の家族によつてなされた動產又は不動產(證券並にその他の所有權、負債又は支配權の證據物件を含む)の一切の取引。
3. 本覺書によつて、日本帝國政府に對し、本覺書によつて影響を受ける諸家に正當且合理的な生活費の認可を與へることを許可する。關係個人の生活費又は納稅に直接用ひられない金額は認可されない。
4. 日本帝國政府は認可を與へる每に詳細な記錄を保管することを要する。政府は認可を與へるに先立つて充分な理由を求めるべきである。一切の理由の記錄は何時にても檢查を受け得るやう保管さるべきである。