二九三 特定個人の財産の管理押收及び封鎖に關する覺書
一九四六年四月二三日
1. 日本帝國政府は聯合國最高司令官の命令によつて、現在抑留、逮捕又は監禁されてゐる個人、又は今後同樣の處置を受けるであらう個人によつて、直接又は間接に全部又は一部を所有又は管理されてゐる總ての動產と不動產を卽時管理、封鎖、押收するやうこの覺書によつて指令される。上記財產は金、銀、白金、通貨、證券、金融機關にある預金勘定、クレデイツト、有價證券その他一切の資產を含み、しかもこれのみに限定するものではない。
2. 日本帝國政府は今後六〇日以內に上記の總ての場合について、別紙第一「情報と財產目錄の報吿」三通を作製し、聯合國最高司令部に提出することを要する。
3. 上記の措置の實施のため、第八軍司令官は日本帝國政府の正當代表者に對し、面會禁止の者を除いて、在監者と面談することを許可する權限を與へられる。
4. 尙聯合國最高司令官の承認又は許可なしに前記財產に關して、いかなる處分もなしてはならぬことを指令する。
1. 同封情報と財產目錄の報吿書式
民間財產保管部
情報及び財產目錄報吿書
管理に移された財產
1.所有者氏名
2.所有者住所
3.財產の名稱
4.財產の所在
5.檢查の期日
6.保管時に於ける占有者氏名
7.財產の現在に於ける使用情況
8.指定された管理人又は保管者の氏名
9.指定された管理人又は保管者の住所
10.財產の種類
11.財產の情況
12.財產の價格 評價の基準
13.資產中の流通證券(株券及び債權)があるかどうか
14.現金勘定:―手持現金 銀行預金
15.銀行の名稱及び所在
證明書―前記の情報は小官自らの檢查によつて行はれたもので、眞實正確であること保證せられてゐる。
暑名
檢查官
記人要領
1. 財產所有者が一ヶ所以上の場所を所有してゐる場合は、各所在の財產各項目に對して(第四問に應じて)、各一通を作成するものとする。
2. 第一〇點の財產の種類の項のもとでは、報吿事項は住居、事務所建物、森林地工場建物、倉庫等を記入すべきである。
3. 第一二點については評價の基準は「帳簿價格」、「原買入價格」、「現市場價格」等を記すべきである。
4. 財產が協會によつて所有されてゐるか、又は過去に於て所有されてゐた場合には、主要役員の氏名及び住所が各別紙に記入されるべきである。
5. 檢查の時に構內に於て見出された主要資產の目錄は、本報吿書に添附せらるべきである。
6. 第一三點の問ひに對する答申が肯定ならば、所有されてゐる證券の詳細を示す各個の一覽表を提出すべきである。